【パリ2024への道】BMXフリースタイル、出場資格取得プロセスを解説
東京2020でのオリンピックデビューに続き、パリ2024でも実施されるBMXフリースタイル。今回もスリリングなイベントとなるのは間違いない。世界最高のライダーたちは、大会への出場権獲得を目指し、その多彩なトリックで表彰台を争うことだろう。ここでは注目の選手や出場権獲得までの道のりを紹介する。
東京2020でオリンピックにデビューしたBMXフリースタイルでは、スリリングな戦いが繰り広げられ、多くのスポーツファンを魅了した。そして今、世界のトップライダーたちは、パリ2024に向けてしのぎを削っている。
東京2020では男女各9人のライダーが出場したが、パリ大会では12人に拡大される。
オリンピック初代王者のローガン・マーティン(オーストラリア)とシャーロット・ワーシントン(英国)は2連覇を狙うが、新世代のライダーたちは彼らの脅威となるだろう。
日本からは中村輪夢と大池水杜が東京2020に出場し、それぞれ5位、7位に入賞。
パリ2024への道のりや、ライダーたちがどのようにして大会への出場権を獲得できるのかを、ここで確認しよう。
パリ2024:BMXフリースタイルの参加選手数は?
パリ2024のBMXフリースタイルには、計24人(男子12、女子12)のライダーが出場する。フランスは開催国として、男女各1枠を得る。残りの22選手は、以下のプロセスを経てパリへの切符を手に入れることになる。
各国内オリンピック委員会は、男女それぞれ最大2つの出場枠を獲得することができる。
パリ2024のBMXフリースタイル競技に参加するためには、2009年12月31日以前に生まれた(15歳以上、または2024年にその年齢に達している)ライダーである必要がある。
参加資格の基準についての詳細はこちら(セクションC)。
パリ2024:BMXフリースタイルの出場枠を得るには?
一部の出場枠は選手個人に(オリンピック予選シリーズ)、その他は国内オリンピック委員会に割り当てられる(2022年のアーバンサイクリング世界選手権と2023年の自転車競技世界選手権)。
2022年11月から2024年6月までの間に、出場枠22(男女各11)が決まり、残りの2枠が開催国枠(男女各1)となる。
BMXフリースタイルの出場枠は、3つの大会を通じて競われる。ただし、2024年まで出場権を獲得した選手のリストが確定しないため、決定する順番は時系列ではない。配分は、以下のプロセスにより決定される。
- 2024年オリンピック予選シリーズ - 男女各6枠
- 2022年アーバンサイクリング世界選手権 - 男女各2枠
- 2023年UCI自転車競技世界選手権 - 男女各3枠
2024年オリンピック予選シリーズ - 男女各6枠……オリンピック予選シリーズ(2024年3月~6月)の成績順に、選手個人に割り当てられる。
2022年アーバンサイクリング世界選手権 - 男女各2枠……オリンピック予選シリーズの結果、全大陸を代表する選手が出そろわない場合は、2022年のアーバンサイクリング世界選手権を通じて与えられる出場枠2つのうち1つが、まだ出場権を得ていない大陸の中で最高位の国内オリンピック委員会に割り当てられる。
2023年UCI自転車競技世界選手権 - 男女各3枠……各大陸からの代表を確保するため、出場資格を得ていない大陸の国内オリンピック委員会に優先的に割り当てられる。
すべての大陸が出場権を獲得した後、残りの枠がアーバンサイクリング世界選手権、UCI自転車競技世界選手権の成績をもとに、まだ出場枠を獲得していない国内オリンピック委員会に割り当てられる。
詳しくはこちら。
パリ2024:BMXフリースタイルのフォーマットと日程
オリンピックのBMXフリースタイルの種目はパークのみとなっている。
ライダーは60秒のラウンド内でインパクトのあるトリックを連続して行うことが求められ、審査員がトリックの難易度、創造性/独創性、完成度、高さを基準に各ラウンドを採点し、成績順に決勝に進出する。決勝では、審査員の採点により最も良いパフォーマンスをしたライダーが表彰台にのぼる。
パリ2024のBMXフリースタイルは、男女共にパリのコンコルド広場で7月30日、31日に行われる。
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パリ2024に向けて注目したいBMXフリースタイルの選手は?
オリンピック王者のワーシントンとマーティンは、パリ大会で再び金メダルを獲得する可能性のある有力候補だ。しかし2連覇は容易ではない。
男子では、「BMXフリースタイルのゴッドファーザー」の異名をとるベネズエラのダニエル・デルスが、パリ2024の出場権だけでなく、東京2020での銀メダルからグレードアップすることを狙っていることだろう。パリ大会が始まるころ、彼は39歳になっている。
フランスのアントニー・ジャンジャンはホームグラウンドで表彰台を目指し、クロアチアのマリン・ランテス、アメリカのニック・ブルースとジャスティン・ドウェルも有力候補の一角だ。
女子では、ハナ・ロバーツ(アメリカ合衆国)とニキタ・デュカロズ(スイス)が依然として世界トップクラスであることを証明している。東京2020と同じ顔ぶれが表彰台に上がっても不思議ではない。
ただ、BMXフリースタイルは常に進歩し続けている競技だけに、パリでは新世代のライダーが台頭することも十分にありうる。コロンビアの双子、クイーンズサレーとリズサリー・ヴィレガスは、19歳にしてファンの人気を集めている。ドイツの22歳、ララ・マリー・レスマンは、ブエノスアイレス2018ユースオリンピックで金メダルを獲得して以来、活躍を続けている。
日本からは中村輪夢と大池水杜が東京2020に出場し、それぞれ5位、7位に入賞。中村は2022年のシーズン最初のワールドカップ開幕戦で優勝した。
BMXフリースタイル パリ2024までの流れ
- 2022年11月1日~2024年6月2日:BMXフリースタイル パーク、オリンピック予選期間
- 2022年11月9日~13日:2022年UCIアーバンサイクリング世界選手権(アブダビ)
- 2023年8月3日~13日:2023年UCI自転車競技世界選手権(スコットランド・グラスゴー)
- 2024年3月~6月:オリンピック予選シリーズ
- 2024年6月7日:国際自転車競技連合(UCI)は国内オリンピック委員会に対し、獲得した出場枠を書面で通知する
- 2024年6月21日:国内オリンピック委員会はUCIに対し、出場枠の使用意思を表明する
- 2024年6月26日:UCIは未使用の出場枠をすべて再配分する
- 日時未確定:三者委員会は、国内オリンピック委員会へのユニバーサリティ枠の割り当てを書面で通知する(該当する場合)
- 2024年6月30日:UCIは未使用の出場枠をすべて再配分する
- 2024年7月8日:パリ2024競技エントリー締切
- 2024年7月26日~8月11日:パリ2024オリンピック競技大会
パリ2024への道、記事一覧
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