【パリ2024への道】7人制ラグビー、出場資格取得プロセスを解説
リオ2016、東京2020で大会を盛り上げた7人制ラグビーが、パリ2024で再びオリンピック競技として実施される。288人のアスリートたちがスタッド・ド・フランスに集結し、8万人のファンの前でプレーする。ここでは出場枠を獲得する方法、注目のスター選手、出場権獲得までの道のりなどを紹介する。
7人制ラグビーは、パリ2024で最初に行われる競技のひとつで、開会式の2日前となる2024年7月24日の競技がスタートする。開会式の翌日には最初のメダルが授与され、7人制ラグビーがパリ2024の始まりを華々しく彩ることになるだろう。
ラグビー競技はパリ1924を最後にオリンピックで実施されていなかったが、リオ2016でオリンピック競技に復活。15人制がよく知られているものの、オリンピックでは7人制が採用されている。
男子ではフィジーが3大会連続の金メダルを獲得するか、それとも新しいチームがオリンピック王者となるか。女子では、オーストラリアとニュージーランドがこれまでに優勝しており、さらなる金メダル獲得を手にするのか。東京2020の銀メダリストであり、母国開催となるフランスも優勝候補の一角に挙げられる。
会場となるスタッド・ド・フランスは8万人まで収容可能で、オリンピックの第2週には陸上競技が開催される。
パリ2024のラグビー予選大会に関する情報を紹介しよう。
パリ2024:7人制ラグビーの参加選手数は?
パリ2024の7人制ラグビー競技には、24チームが出場。女子、男子ともに1チーム12人で構成され、合計288選手となる。
この数は、7人制ラグビーがオリンピック競技に加わった**リオ2016**から変わっていない。
パリ2024:7人制ラグビーの出場枠を得るには?
出場権獲得までの流れは男女ともほぼ同じだが、若干の違いがある。
開催国:男女各1チーム(24選手)
開催国であるフランスは、ワールドラグビーが公認する国際レベルの高い7人制ラグビーの大会でプレーしているという条件のもと、男女の出場枠を保証されている。
その他の11枠は、3つの方法で割り当てられる。
2022/2023ワールドラグビー・セブンズワールドシリーズ:男女各4チーム(96選手)
2022/2023ワールドラグビー・セブンズワールドシリーズ終了時点で1位から4位のチームの国内オリンピック委員会が、出場枠を1つ獲得することができる。トーナメントは2022年11月から2023年5月まで開催される。
2023年ワールドラグビー地域協会オリンピック予選トーナメント:男女各6チーム(144選手)
すべてのワールドラグビー地域協会が、2023年5月31日から12月31日の間にオリンピック予選大会を開催する。指定された各大会の優勝国の国内オリンピック委員会がパリ2024への出場枠を獲得する。
ワールドラグビー・セブンズワールドシリーズを通じて、すでにパリ2024への出場権を獲得しているチームは、ワールドラグビーが別途合意しない限り、地域オリンピック予選トーナメントに参加することはできない。
出場枠は以下の通りに割り当てられる。
- アフリカ:男女各1チーム
- アジア:男女各1チーム
- ヨーロッパ:男女各1チーム
- 北米:男女各1チーム
- オセアニア:男女各1チーム
- 南米:男女各1チーム
男女の予選の違いは、オリンピック予選の地域トーナメントに関するものだけで、女子のワールドラグビー・セブンズワールドシリーズを通じて北米から2チームが予選を獲得した場合、地域の出場枠はオリンピック最終予選・敗者復活戦(下記参照)に加えられる。
オリンピック最終予選・敗者復活戦:男女各1チーム(24選手)
オリンピック最終予選・敗者復活戦は、地域予選の終了から2024年6月23日までの間に開催され、男女各1チームに出場枠が与えられる。この大会に出場する男女各12チームは、以下の配分で2023年の地域予選の順位に従って選出される。
- アフリカ:男女各2チーム
- アジア:男女各2チーム
- ヨーロッパ:男女各2チーム
- 北米:男女各2チーム
- オセアニア:男女各2チーム
- 南米: 男女各2チーム
パリ2024への出場枠をすでに獲得しているチームは、この敗者復活戦に出場できない。北米の女子2チームがワールドラグビー・セブンズシリーズを通じて出場権を獲得した場合、この敗者復活戦で高い順位の国内オリンピック委員会が、パリ2024の出場枠を獲得する。
パリ2024:7人制ラグビーの競技日程は?
7人制ラグビーは、パリ2024の開会を告げるハイライトのひとつ。パリ郊外のサン・ドニにあるスタッド・ド・フランスで6日間の競技が予定されている。
男子のトーナメントは、開会式の2日前に開始される。予選ラウンドと準々決勝は7月24日と25日に予定されており、準決勝、順位決定戦、3位決定戦、決勝は7月27日に行われる。
女子は7月29日から7月31日まで開催される予定。
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パリ2024に向けて注目の7人制ラグビー選手
男子では、7人制ラグビーがリオ2016でオリンピック競技に加わって以来、ジェリー・トゥウェイ率いるフィジーが金メダルを獲得している。東京2020の決勝で敗れたニュージーランドは、オリンピック王座をかけて大会に挑むことだろう。ニュージーランドには、カレブ・タンギタウやアクイラ・ロコリソアなど、スター選手が揃っている。
英国は過去2回のオリンピックで準決勝に進出しており、再び表彰台を目指す。母国開催となるフランスは、ポーリン・リヴァ、ジョーダン・セフォ、ネルソン・エペといった若い選手の活躍により、初のメダル獲得を狙う。
女子では、フランスが東京2020の決勝に進出。ワールドラグビーの年間最優秀選手であるアンヌ=セシル・シオファニを擁するフランスは、決勝でニュージーランドに敗北を喫した。
ミカエラ・ブライドとタイラ・ネイサン・ウォンは、リオ2016の決勝でオーストラリアに敗れたニュージーランドを、より一段高い順位に導くことに貢献した。一方、オーストラリアのシャーロット・キャスリックはリオ2016の優勝メンバーのひとりで、現在もオーストラリア代表としてワールドシリーズでプレーしている。
日本勢の東京大会での成績は、男子セブンズがリオ2016の4位を大きく下回る11位。女子「サクラセブンズ」は5戦全敗となる12位となった。パリ2024を目指すサクラセブンズは、ワールドチャレンジシリーズの成績により、2017/2018シーズン以来4季ぶりにワールドシリーズに優先的に出場できる「コアチーム」入りを果たしている。一方の男子もコアチーム残留を決めており、両チームともオリンピックに向けた活躍が期待される。
7人制ラグビー、パリ2024までの流れ
- 2023年5月30日まで(日時未定):2022/23ワールドラグビー・セブンズシリーズ終了
- 大会終了後3日以内(日時未定):ワールドラグビーが国内オリンピック委員会に獲得した出場枠を書面で通知する
- 大会後2週間以内(日時未定):国内オリンピック委員会がワールドラグビーに割り当てられた出場枠の使用意思を表明する
- 前ステップから5日以内(日時未定):ワールドラグビーが未使用の出場枠をすべて再配分する
- 2023年12月31日まで(日時未定):ワールドラグビー地域協会のオリンピック予選トーナメント終了
- 大会終了後3日以内(日時未定):ワールドラグビーが国内オリンピック委員会に対し、獲得した出場枠を書面で通知する
- 大会の2週間後(日時未定):国内オリンピック委員会は、割り当てられた出場枠の使用意思をワールドラグビーに表明する
- 前ステップから5日以内(日時未定):ワールドラグビーが未使用の出場枠をすべて再配分する
- 2024年6月23日まで(日時未定):オリンピック最終予選・敗者復活戦
- 大会終了後3日以内(日時未定):ワールドラグビーが国内オリンピック委員会に獲得した出場枠を書面で通知する
- 大会後2週間以内(日時未定):国内オリンピック委員会は、ワールドラグビーに割り当てられた出場枠の使用意思を表明する
- 前ステップから5日以内(日時未定):ワールドラグビーが未使用の出場枠をすべて再配分する
- 2024年7月8日:パリ2024競技エントリー締切
- 2024年7月26日~8月11日:パリ2024オリンピック
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