【パリ2024への道】アーチェリー、出場資格取得プロセスを解説

パリ2024のアーチェリーは、アトランタ1996以降の大会と同じく、男女64選手が混合団体を含む5つの種目に出場する。参加するアスリートの数、注目の選手、大会までの道のりなどを紹介する。

文: EJ Monica Kim

アーチェリーは、パリ1900セントルイス1904ロンドン1908アントワープ1920の4大会でオリンピック種目として採用され、ミュンヘン1972から再び実施されるようになった。

1904年と1908年の大会では女子種目が実施され、女子選手がオリンピックに参加できるようになった最初の競技のひとつだ。

ソウル1988では団体戦が、東京2020では混合団体戦がそれぞれオリンピックのプログラムに追加され、パリ2024では5種目が行われる予定になっている。

オリンピックのアーチェリー界で圧倒的な強さを見せつけているのが大韓民国で、女子チーム9連覇を達成するなど無敵を誇る。

しかし、オリンピックは常に予期せぬ驚きをもたらすもの。大韓民国チームの手強いアーチャーに挑戦するのは誰なのか、そしてパリオリンピックまでの予選プロセスについて紹介したい。

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パリ2024:アーチェリーの参加選手数は?

パリ2024では、男子64人女子64人合計128人のアーチャーが競技に参加する。この数字には、開催国枠(男女各3)ユニバーサリティ枠(男女各2)が含まれている。

国内オリンピック委員会(NOC)がそれぞれの団体種目に出場する場合、個人種目では国内オリンピック委員会あたり最大6選手(男女各3)を派遣できる。団体種目に出場しない場合は、最大2選手(男女各1)を個人種目に派遣できる。

パリ2024:アーチャーが出場枠を獲得するための条件は?

パリ2024に出場するためには、すべてのアーチャーは2023年7月28日(2023年アーチェリー世界選手権の初日)から2024年6月28日までに、世界アーチェリー連盟の大会で以下の最低参加資格基準(MQS: Minimum Qualification Score)を達成していなければならない。

  • 男子 - 640点(72本の矢、距離70m)
  • 女子 - 610点(72本の矢、距離70m)

世界アーチェリー連盟の執行委員会は、世界アーチェリー連盟登録競技会において最低参加資格基準を満たしていないものの、最低参加資格基準を満たしたことを示せる競技者の資格について最終決定を行う。この手続きは、2024年6月30日までに完了される予定

パリ2024:アーチェリーの出場枠を得るには?

開催国であるフランスは、2023年アーチェリー世界選手権に男女各3選手をエントリーすることを条件に、男女それぞれで3つの出場枠を獲得する。また、三者委員会によってユニバーサリティ枠(男女各2)が決定される。

残りの118枠5つの方法で割り当てられる。以下の順番で割り当てが行われる。

  1. 世界選手権
  2. 大陸別競技大会
  3. 大陸別予選
  4. 最終選考会(団体戦・個人戦)
  5. 世界ランキング

団体戦予選 - 66人(男女各33)

2023年アーチェリー世界選手権 - 男女各3チーム(男子9人、女子9人)

団体戦の男女それぞれ最高位3チームの国内オリンピック委員会は、それぞれ出場枠を3つ獲得する。

アジア・ヨーロッパ・アメリカ大陸選手権 - 男女各3チーム(男子9人、女子9人)

大陸選手権において、男女それぞれ最高位※のチームの国内オリンピック委員会は、それぞれ出場枠を3つ獲得する。

各大陸予選大会(CQT)のチームマッチプレーの最終順位は、以下のチーム枠の割り当てに使用される。

  • ヨーロッパ:男女各1チーム
  • アジア:男女各1チーム
  • アメリカ:男女各1チーム

団体最終選考会 - 男女各3チーム(男子9人、女子9人)

団体最終選考会において、男女それぞれで最高位※の3チームの国内オリンピック委員会が3つの出場枠を獲得する。

この選考会は、2023年アーチェリー世界選手権および大陸別予選を通じて出場権を得なかったすべての国内オリンピック委員会が参加可能。

団体最終選考会を通じて出場枠を獲得した国内オリンピック委員会のうち、すでに個人種目への出場枠を1つ獲得している場合、この個人戦の出場枠は個人最終選考会(下記個人予選参照)で獲得可能な出場枠のリストに追加される。

※システム上、ランキングを使用する場合は、最終マッチプレーの結果に基づくランキングとする。

世界ランキング(団体) - 男女各2チーム(男子6人、女子6人)

団体最終選考会後の世界ランキングの結果を含む、世界アーチェリー連盟のアーチェリー団体世界ランキングリスト(TWRL/日付未定)にもとづき、予選を通過していない次点の2チーム(1チーム3人)の国内オリンピック委員会に出場権が割り当てられる。

東京2020 混合団体メダリスト:オランダ(銀)、韓国(金)、メキシコ(銅)
写真: 2021 Getty Images

混合団体予選 - 10人(男女各5)

大陸別競技大会:ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、オセアニア、アジア - 5チーム(男子5人、女子5人)

混合団体の最高位チームの国内オリンピック委員会は、男子1人、女子1人の合計2つの出場を獲得する。開催国がヨーロッパ競技大会の混合団体の優勝国である場合、次点のチームに割り当てられる。

混合団体種目が大陸競技大会のプログラムにない場合、該当する大陸の2枠(男女各1)が、個人最終選考会(下記の個人予選を参照)で獲得可能な出場枠のリストに追加される。

オリンピックでは、ランキングラウンドで上位の16チームが混合団体に出場する。男女のアスリートを擁する国の男女の上位のスコアを用いて、国内オリンピック委員会のランキングが決定される。16位が同点の場合は、シュートオフを行い、出場チームを決定する。

個人予選 - 42人(男女各21)

2023年アーチェリー世界選手権 - 男女各3人

団体戦でパリ2024への出場権を獲得しなかった国内オリンピック委員会のうち、最高ランクの選手が所属する国内オリンピック委員会に出場枠3つが割り当てられる。国内オリンピック委員会あたりの最大数は1つ。上位8位までに割り当てられない場合は、個人最終選考会に追加される。

大陸別競技大会:アジア、ヨーロッパ、アメリカ - 男女各6人

最高位の2選手が所属する国内オリンピック委員会が出場枠を1つ獲得する。国内オリンピック委員会が獲得できる出場枠は、男女それぞれで最大1つ。

開催国の選手がヨーロッパ競技大会の個人種目のトップ2に位置する場合、次点の選手が該当する出場枠を獲得する。

大陸別予選 - 男女各10人

2022年12月31日までに、世界アーチェリー連盟は各大陸で大陸予選(1回)を認定し、各大会の個人マッチプレー競技の最終順位によって以下の通り出場枠が割り当てられる。

  • ヨーロッパ:男女各3人
  • アジア:男女各2人
  • アメリカ:男女各2人
  • アフリカ:男女各2人
  • オセアニア:男女各1人

国内オリンピック委員会がアーチェリー世界選手権または大陸別競技大会で出場枠を獲得した場合、当該国内オリンピック委員会の同性競技者は大陸別予選に出場できない。また、国内オリンピック委員会が大陸別予選において獲得できる出場枠は、男女最大1つ。

個人最終選考会 - 男女各2人

個人最終選考会において、男女それぞれの最高順位の2選手の国内オリンピック委員会が1つの出場枠を獲得する。

個人最終選考会は、性別ごとの出場枠を獲得していないすべての国内オリンピック委員会が参加でき、予選期間の最後に開催される。

各国内オリンピック委員会は、この大会で男女それぞれ1つまで出場枠を獲得することができる。

パリ2024:アーチェリーの競技フォーマットと日程は?

先に6点(1セット2点)を獲得した選手またはチームが試合を制して次のラウンドに進み、敗者は敗退となる。この形式は、決勝戦まで続けられる。

パリ2024では、東京2020と同じ5つ種目が予定されている。

女子

  • 個人戦
  • 団体戦…1チーム3人

男子

  • 個人戦
  • 団体戦…1チーム3人

混合

  • 混合…女子1人&男子1人

アーチェリーは、オリンピック開会式の前日、2024年7月25日にランキングラウンドから始まる。その後、7月28日から8月4日まで、パリのアンヴァリッドで開催される予定。

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パリ2024に向けて注目したいアーチャーは?

大韓民国チームは、東京2020で5つの金メダルのうち4つを獲得し、改めてその実力を証明した。パリ2024のアーチェリー競技で最初にメダルが確定するのが女子団体で、現在9連覇中の同チームはパリのアンヴァリッドで10個目の金メダルを獲得するべく大会に臨むことだろう。

女子個人種目では、東京2020で金メダルを3つ獲得したアン・サン(大韓民国)が優勝候補の筆頭に挙げられる。しかし、彼女はまず、オリンピックと同じくらい難しい国内予選を乗り越えなければならない。最大のライバルは、東京2020の団体金メダリストで同胞のカン・チェヨンが挙げられる。

男子個人では、メテ・ガゾズ(トルコ)が東京オリンピックで金メダルを獲得し、トルコ人アーチャーとして初めてオリンピックの表彰台に立った。彼が王座を守るには、キム・ウジン(大韓民国)に勝たなければならないだろう。世界No.1のウジンは、2016年と2020年の大会で大韓民国に男子団体の金メダルをもたらした。

世界第2位の男子チームであり、東京2020の銀メダリストであるChinese Taipeiは、パリで再びメダル獲得に挑戦することが期待されている。

混合団体では、アン・サンとキム・ジェドクペア(大韓民国)が混合団体初のオリンピックチャンピオンになったが、この2人は2022年のシーズン中にメダルを獲得することができなかった。現在、世界ランキング1位のアメリカ合衆国は、1つのメダルも獲得することなく東京を後にした。それ故に、パリで表彰台に立つことを目標に掲げていることだろう。

東京2020で日本勢は、武藤弘樹古川高晴河田悠希が男子団体で初めての銅メダルを獲得。古川は男子個人でも銅メダルを手にし、ロンドン2012の男子個人銀に続く個人2つ目のメダルとなった。日本アーチェリー界を牽引する古川はパリ2024でのさらなる活躍を誓う。

アーチェリー、パリ2024までの流れ

  • 2023年6月21日~7月2日:ヨーロッパ競技大会(ポーランド、クラクフ)
  • 2023年7月14日~28日:パシフィック競技大会(ソロモン諸島、ホニアラ)
  • 2023年7月28日~2024年6月15日:最低参加資格基準(MQS)達成期間
  • 2023年7月28日〜2023年8月6日:アーチェリー世界選手権大会(ドイツ、ベルリン)
  • 大会終了後5日以内:世界アーチェリー連盟は、割り当てられた出場枠を国内オリンピック委員会に文書で通知する
  • 大会終了後2週間後:国内オリンピック委員会は、割り当てられた出場枠の使用意思を世界アーチェリー連盟に表明する
  • 2023年9月23日~10月8日:第19回アジア競技大会(中国・杭州市)
  • 大会終了後5日以内:世界アーチェリー連盟は、割り当てられた出場枠を国内オリンピック委員会に文書で通知する
  • 大会終了後2週間後:国内オリンピック委員会は、割り当てられた出場枠の使用意思を世界アーチェリー連盟に表明する
  • 前ステップから5日以内:世界アーチェリー連盟は、未使用の出場枠をすべて再配分する
  • 2023年10月20日~11月5日:パンアメリカン競技大会(チリ、サンチアゴ)
  • 日程未定:2023年アフリカ競技大会(ガーナ、アクラ)
  • 日程未定:大陸別予選
  • 日程未定:最終選考会
  • 日程未定:三者委員会は、国内オリンピック委員会(該当する場合)へのユニバーサリティ枠の割り当てを文書で通知する
  • 日程未定:2024年6月:世界アーチェリー連盟は、未使用の出場枠をすべて再配分する
  • 2024年7月8日:パリ2024競技エントリー締切
  • 2024年7月26日〜8月11日:パリ2024オリンピック競技大会

パリ2024への道、記事一覧

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