【パリ2024への道】3x3バスケットボール、出場資格取得プロセスを解説

執筆者 Guillaume Depasse
1 |
3x3basketball qualifier (2)

パリ2024では3x3バスケットボールが再びオリンピック競技として採用される。選手数、注目選手、出場権獲得までの道のりなどを紹介する。

**東京2020**でオリンピックデビューを果たした3x3バスケットボール。気分を高揚させる軽快な音楽が流れる中、3選手(および補欠選手1人)で構成されるチームが得点を競い合った。

**パリ2024**では、2022年11月から始まる予選大会を皮切りに、再び3x3を体験することができる。

次のオリンピックへの道筋についての情報を紹介したい。

パリ2024:3x3バスケットボールの参加数は?

パリ大会では、男女とも東京2020と同数の8チームが出場する。1チームはコート上の選手3人と補欠選手1人の合計4選手で構成され、大会に参加する選手の合計人数は64人となる予定。

各国の国内オリンピック委員会(NOC)は、最大2チーム(女子1、男子1)の出場権を獲得することができる。

パリ2024:3x3バスケットボールの出場権を得るには?

パリ2024に向けた3x3バスケットボールの予選は、4つのフェーズに分かれている。

フェーズ1:2023年11月1日 1200UTC時点のランキングリスト - 男女それぞれ3枠

ランキングリストで男女とも最高順位の2つまたは3つ(後述のホスト国の出場枠獲得次第で異なる)の国内オリンピック委員会が、出場枠1枠を獲得する。ただし、同じ大陸(アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニア)から2つ以上の国内オリンピック委員会がこの段階で出場枠を獲得することはできない。

パリ2024のホスト国は、この大会で3位以内に入らなかったとしても、男子または女子のうち順位が高い方に出場枠1つが割り当てられる。

ランキングは、各国の国内オリンピック委員会の連盟ポイントに基づいて計算される。ポイントは、男女ともに各連盟の上位25名のナショナルプレーヤーのランキングの合計に基づき、2023年11月1日以前の12ヶ月間に獲得することができる。この期間に開催されるFIBA公認のベスト9イベントのみを考慮した合計が算出される。

FIBA公認大会の一覧を見る

現在のFIBA 3x3ランキングを見る

フェーズ2:2024年FIBAユニバーサリティ主導オリンピック予選大会 - 男女各1枠ずつ

男女各8チーム参加による、2024年FIBAユニバーサリティ主導オリンピック予選大会(UOQT: Universality-driven Olympic Qualifying Tournament)が予定されており、男女それぞれの最高位のチーム(国内オリンピック委員会)が出場枠を1枠獲得する。大会の日付と場所は未定。

この大会には以下のチームが参加する。

  • UOQTのホスト国の国内オリンピック委員会(ランキングリストでまだパリ2024の出場枠を獲得していない場合)
  • ランキングリストで最も高い順位に位置する7つの国内オリンピック委員会(ホスト国の国内オリンピック委員会がすでにパリ2024の出場枠を獲得している場合はそれ以上)。パリ2024の出場枠をすでに獲得した国内オリンピック委員会を除く

注意点として、過去2回のオリンピックにおいて、5人制のバスケットボール(男女を問わない)に出場していない国内オリンピック委員会のみがUOQT1に参加する資格がある。

フェーズ3:2024年第2回FIBAユニバーサリティ主導オリンピック予選大会 - 男女各1枠ずつ

男女各8チーム参加による、第2回2024年FIBAユニバーサリティ主導オリンピック予選大会(UOQT)が予定されており、男女それぞれの最高位の国内オリンピック委員会が出場枠1つを獲得する。大会の日付と場所は未定。

この大会には以下のチームが参加する。

  • 2023年コンチネンタルカップ(アジア・オセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ)の順位で最上位の国内オリンピック委員会(パリ2024への出場権を獲得している国内オリンピック委員会を除く)
  • UOQTのホスト国の国内オリンピック委員会(パリ2024への出場権、UOQT2への参加資格を有していない場合)
  • オリンピック・ホスト国のフランス(パリ2024またはUOQT2への出場権をまだ獲得していない場合)

そのほかの参加チームは、2023年FIBA3x3ワールドカップのランキングで上位の国内オリンピック委員会のうち、まだオリンピック出場権を獲得していないチームとなる。

フェーズ4:FIBAオリンピック予選大会(OQT)- 男女各3枠

男女各16チームによるFIBAオリンピック予選大会(OQT: Olympic Qualifying Tournament)が実施される予定で、男女それぞれ上位3つの国内オリンピック委員会が出場枠1つを獲得する。大会の日付と場所は未定。

この大会には以下のチームが参加する。

  • OQTのホスト国とパリ2024ホスト国の国内オリンピック委員会(オリンピックまたはOQTの出場権を獲得していない場合)
  • ランキングリストで最高位の14ヶ国(OQTのホスト国とパリ2024ホスト国の国内オリンピック委員会がすでに出場権を獲得している場合は、これれ以上)

OQTには、同じ大陸から男女各2チーム以上が参加し、最大10チームが出場可能。

パリ2024:3x3バスケットボールの日程は?

3x3バスケットボールは、2024年7月30日(火)〜8月5日(月)まで、コンコルド広場で開催される。この広場では、スケートボード、ブレイキン、BMXフリースタイルも開催される。

パリ2024に向けて注目したい、3x3バスケットボールのチームは?

東京2020の男子決勝は、ラトビアが決勝でROCを21-18で下し、優勝した。銅メダルに輝いたのはセルビアで、ドモビッチ・ブルトの活躍でベルギーに21-14で勝利した。

女子はアメリカ合衆国がステファニー・ドルソンを中心にROCを18-15で下し、優勝した。ワン・リリ率いる中華人民共和国は、フランスに16-14で勝利し、銅メダルを獲得した。

しかし、アントワープで行われた2022年のワールドカップでは、両オリンピック王者はどちらも決勝に進出できなかった。男子は、セルビアが優勝し、リトアニアが銀メダル。オリンピック王者のラトビアは準々決勝でセルビアに敗れた。この大会で44得点を挙げたセルビアのデヤン・マイストロビッチがMVPに輝いた。

女子は、アメリカ合衆国が準々決勝でカナダに敗れ、MVPのレティシア・ガポが率いるフランスが決勝でカナダに勝利して優勝を果たした。

3x3バスケットボール、パリ2024までの流れ

  • 2022年9月1日:ホスト国の国内オリンピック委員会は国際バスケットボール連盟(FIBA)にホスト国枠の使用意思を表明する
  • 2023年11月1日:FIBA 3x3連盟ランキングリストが公表される
  • ランキング締切後15日以内:FIBAは国内オリンピック委員会に対し、割り当てられた出場枠を書面で通知する
  • ランキング締切後30日以内:国内オリンピック委員会は出場枠の使用意思をFIBAに表明する
  • 前ステップから15日以内:FIBAは未使用の出場枠をすべて再配分する
  • 2024年(日付未定)※:FIBAユニバーサリティ主導オリンピック大会(UOQT)1、開催場所は未定
  • 大会終了後5日以内:FIBAは国内オリンピック委員会に対し、割り当てられた出場枠を書面で通達する
  • 大会終了後10日以内:国内オリンピック委員会は出場枠の使用意思をFIBAに表明する
  • 前段階から5日以内:FIBAは未使用の出場枠をすべて再配分する
  • 2024年(UOQT1終了後/日付未定)※:UOQT2、開催場所は未定
  • 大会終了後5日以内:FIBAは国内オリンピック委員会に対し、割り当てられた出場枠を書面で通達する
  • 競技会終了後10日以内:国内オリンピック委員会は出場枠の使用意思をFIBAに表明する
  • 前段階から5日以内:FIBAは未使用の出場枠をすべて再配分する
  • 2024年(UOQT2終了後/日付未定)※:FIBAオリンピック予選大会(OQT)、開催場所は未定
  • 開催後5日以内:FIBAは国内オリンピック委員会に対し、割り当てられた出場枠を文書で通達する
  • 大会終了後10日以内:国内オリンピック委員会は出場枠の使用意思をFIBAに表明する
  • 前段階から5日以内:FIBAは未使用の出場枠をすべて再配分する
  • 2024年6月(日程は未定):FIBAは未使用の出場枠をすべて再配分する
  • 2024年6月24日:出場資格締切日
  • 2024年7月8日:パリ2024エントリー締切
  • 2024年7月26日〜8月11日:パリ2024オリンピック競技大会

(※) FIBAは2024年1月31日までに日付と場所を通知する。

パリ2024への道、記事一覧

3x3バスケットボール7人制ラクビーアーチェリーウエイトリフティング|カヌー(スプリントスラローム)|近代五種ゴルフサーフィン射撃柔道|水泳競技(アーティスティックスイミング水球競泳飛込マラソンスイミング)|自転車(BMXフリースタイルBMXレーシングトラックレースマウンテンバイクロードレース)|スポーツクライミング(スピードボルダー&リード)|スケートボードセーリング|体操(新体操体操競技トランポリン)|卓球テコンドーテニストライアスロン|馬術(総合馬術障害馬術馬場馬術)|バスケットボールバドミントンバレーボールハンドボールビーチバレーボールフェンシングブレイキン|ボクシング|ボートホッケー陸上競技レスリング

パリ2024各競技の出場資格取得プロセスについて、より詳しい内容はこちらから。