【パリ2024への道】サッカー、出場資格取得プロセスを解説
世界各地で人気のあるサッカーは、オリンピックプログラムの中でも最も歴史のあるスポーツのひとつ。出場チーム数、スター選手、パリへの道筋などの情報を紹介する。
サッカーはオリンピックの種目の中で最も古い競技のひとつで、1900年のパリオリンピック以来、ロサンゼルス1932を除いて実施されている。女子サッカーは、アトランタ1996に追加され、それ以来、主要競技となっている。
パリ2024でもプログラムに含まれており、サッカーがオリンピックデビューした都市に戻ってくることになる。大会は、開会式の2日前となる2024年7月24日にスタートする。出場チームは東京2020と同じ28チーム(女子は12チーム、男子は16チーム)で、6つの会場で行われる。
パリ2024のサッカー競技への参加資格取得プロセスを見てみよう。
パリ2024:サッカーの参加チーム数は?
女子
女子は12チーム、合計216名(1チーム18名)が参加。1枠はホスト国であるフランスの国内オリンピック委員会に与えられ、残りの11枠はトーナメントを通じて割り当てられる。
男子
男子は16チーム、288名(1チーム18名)で構成される。1枠はホスト国であるフランスの国内オリンピック委員会が獲得し、残りの15枠はトーナメントを通じて割り当てられる。
年齢制限
パリ2024の女子種目に出場するには、年齢制限はない。一方、男子では、2001年1月1日以降に生まれた選手(パリ大会の時点で23歳以下)が、予選および競技会でプレーすることができる。ただし、年齢制限を超えた3選手を代表選手リストに加えることができる。
パリ2024:サッカーの出場枠を得るには?
パリ2024予選大会は、FIFAが各地域の連盟と協力して開催する。
- アフリカ(CAF:アフリカサッカー連盟)
- 北中米カリブ海地域(CONCACAF:北中米カリブ海サッカー連盟)
- 南米(CONMEBOL:南米サッカー連盟)
- アジア(AFC:アジアサッカー連盟)
- ヨーロッパ(UEFA:欧州サッカー連盟)
- オセアニア(OFC:オセアニアサッカー連盟)
女子
パリ2024サッカー競技の12枠は、以下の予選トーナメントを通じて割り当てられる。
- アフリカ 2枠:2023年7月10日〜2024年4月9日にCAF女子オリンピック予選トーナメントが実施される
- 北中米カリブ海地域 2枠:2022年7月4日〜18日にメキシコで開催された北中米カリブ海女子選手権を通じて、最初の1枠をアメリカ合衆国が獲得。決勝で敗れたカナダは、9月にジャマイカとのプレーオフを行う
- 南米 2枠:2022年7月8日〜30日にコロンビアで開催されたコパ・アメリカ・フェメニーナを通じて、ブラジルとコロンビアがパリ2024出場権を獲得
- アジア 2枠:2023年4月1日〜2024年2月28日にAFCオリンピック予選トーナメントが実施される
- ヨーロッパ 2枠:2024年2月21日〜28日にUEFA女子ネーションズリーグAが実施される
- オセアニア 1枠:2024年2月にOFCオリンピック予選トーナメントが実施される
- ホスト国 1枠:フランス
男子
パリ2024男子サッカー競技の16の出場枠は、以下の予選トーナメントを通じて割り当てられる。
- アフリカ 3.5枠:2023年6月24日〜7月8日にモロッコで開催されるアフリカU23ネーションズカップを通じて3チームが決まる(アジアのチームとのプレーオフにより4枠を獲得可能)
- 北中米カリブ海地域 2枠:2022年6月18日〜7月4日にホンジュラスで開催された北中米カリブ海U20選手権を通じて、ドミニカ共和国とアメリカ合衆国が出場権を獲得
- 南米 2枠:大会は未定
- アジア 3.5枠:2024年4月15日〜5月3日のAFC U23アジアカップ2024を通じて3チームが決まる(アフリカのチームとのプレーオフで4枠を獲得可能)
- ヨーロッパ 3枠:2023年6月21日〜7月8日のUEFA U21欧州選手権を通じて3チームが決まる(フランスを除く)。フランスが3位以内に入った場合は、4位のチームが出場権を獲得する
- オセアニア 1枠:2023年8月27日〜9月9日のOFCオリンピック予選を通じで1チームが決まる
- ホスト国 1枠
アフリカU23ネーションズカップ4位のチームとAFC U23アジアカップで4位のチームは、プレーオフを行い、勝者がパリ2024出場権を手にする。
パリ2024に向けて注目したい、サッカー選手は?
女子サッカーでは、オリンピックで4度の優勝を誇るアメリカ合衆国が優勝候補の一角を占める。世界のサッカー界で最も有名な選手のひとりであるミーガン・ラピノーは、パリ2024までに39歳になっており、この大会で2つ目の金メダルを獲得することを目標としている。
現王者のカナダは、連覇を目標にパリ2024に挑むことだろう。一方、ブラジルは、アトランタ1996以来、大会の常連であったフォルミガのような過去の伝説的な選手はいないものの、フォワードのビア・ザネラットやデビーニャなど、強力なメンバーを擁している。
ヨーロッパでは、東京大会の銀メダリストであるスウェーデンがFIFAランキングで2位につけており、エマ・ブラックステニウスのリーダーシップに引っ張られ、再び大会への出場を目指している。スペインは2021年UEFA欧州女子サッカー年間最優秀選手であるアレクシア・プテラスを擁し、3位のフランスは母国のオリンピックでプレーするため、国民の期待を背負って戦う。
男子では、ブラジルがFIFA U-17世界王者に輝き、オリンピック3連覇を目指す。ホスト国フランスのアルノー・カリムエンドは、U-17の大会でも5ゴールを挙げ、昨シーズン期限付きで所属したランスでは12ゴールを挙げた。そして、パリ大会に出場したいと公言している世界的なスーパースター、キリアン・エムバペも忘れてはならないだろう。
イタリア代表では、17歳以下のワールドカップで3得点を挙げたウィフィレッド・ジニョトに注目したい。また、チューリッヒでは10試合5得点、UEFAネーションズリーグではドイツ戦でゴールをアシストするなど、チームの一員としても活躍した。
サッカー、パリ2024までの流れ
女子
- 未定:アジア予選大会(AFC)
- 未定:アフリカ予選大会(CAF)
- 2022年7月4日~18日:北中米カリブ海女子選手権(CONCACAF)、メキシコ
- 2022年7月8日〜30日:コパ・アメリカ・フェメニーナ(南米予選大会)、コロンビア
- 未定:オセアニア予選大会(OFC)
- 未定:欧州予選大会(UEFA)
- **2023年9月:**オリンピック出場権をかけたCONCACAFプレーオフ(フォーマット未定)
男子
- 2022年6月18日~7月4日:CONCACAF男子U-20選手権(ホンジュラス)
- 2023年6月21日〜7月8日:UEFA U-21欧州選手権(ジョージア、ルーマニア)
- 2023年6月24日〜7月8日:アフリカU23ネーションズカップ(モロッコ)
- 2023年8月27日〜9月9日:OFCオリンピック予選
- 2024年4月15日〜5月3日:AFC U23アジアカップ2024
- 未定:南米予選(CONMEBOL)
- 未定:アフリカとアジアによる大陸間プレーオフ
- 未定:FIFAは、パリ2024の最終予選の試合終了から2週間後に、出場権を獲得したすべての国内オリンピック委員会に書面で通知する
- 未定:出場権を獲得した国内オリンピック委員会は、出場枠の使用意思を表明する
- 未定:FIFAは最終的に使われなかった出場枠を再配分する
- 2024年7月8日:パリ2024エントリー締め切り
- 2024年7月24日〜8月9日:オリンピックのサッカー競技(女子/男子)実施期間
- 2024年7月26日〜8月11日:パリ2024オリンピック競技大会
パリ2024への道、記事一覧
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