北京2022で新たな金メダリストが誕生!日本の冬季オリンピック金メダリストたち
冬季オリンピックの歴史的偉業を達成した日本の歴代金メダリストたちに加え、新たに3選手が北京2022で金メダルを獲得し、“GOLD TEAM” のメンバーに加わった。
2022年2月4日に正式に開幕し、15競技が行われ、合計109組のメダルが授与された**北京2022冬季オリンピック**。2月20日に閉会式が “鳥の巣” の愛称で親しまれる国家体育場で行われ、まもなく24回目の冬季オリンピックの幕が閉じる。
過去の冬季オリンピックで金メダルを獲得した日本人選手個人9名と団体4チームの黄金の歴史を振り返るとともに、北京大会で世界一のパフォーマンスの輝きをみせた3選手たちをチェックしよう。
髙木美帆、スピードスケート女子1000m:北京2022
北京2022の日本選手団主将を務める**髙木美帆**は、今大会で5種目に挑戦し、金メダル1個、銀メダル3個の計4個のメダルを獲得。ひとつの大会で4個のメダル獲得は、冬季オリンピックの日本選手で最多記録で、通算7個のオリンピックメダル獲得数は、夏と冬両方のオリンピックを通じた日本女子選手の歴代単独最多記録を更新し、歴史的快挙となった。また、最終種目の女子1000mではオリンピック新記録を樹立しての金メダルとなった。
北京大会を振り返った記者会見でのコメントはこちらをチェック。
小林陵侑、スキージャンプ男子個人ノーマルヒル:北京2022
オリンピック初出場で、北京2022のスキージャンプ4種目にエントリーをした**小林陵侑**は、2月6日に行われた1種目目となる個人ノーマルヒルで、日本勢の金メダル第1号に輝いた。また小林は、新種目の混合団体でもチームに大飛躍で貢献し、4位入賞。12日の個人ラージヒルでは銀メダルを獲得、14日の男子団体では5位に入賞した。
4種目を終えた後の、小林の記者会見コメントはこちら。
平野歩夢、スノーボード男子ハーフパイプ:北京2022
2大会連続銀メダルの**平野歩夢が、ついにスノーボード男子ハーフパイプで日本初となる金メダルを獲得した。弟の海祝**とともに、兄弟で出場した北京2022は、特別なものになったという。
菊池彩花、佐藤綾乃、髙木菜那、髙木美帆、スピードスート女子団体パシュート:平昌2018
髙木菜那・**美帆は、夏季と冬季大会を通じて同一オリンピックで金メダルを獲得した日本史上初の姉妹となった。美帆は、冬季オリンピック1大会で金・銀・銅すべてのメダルを獲得した初めての日本選手となり、佐藤**は冬季オリンピックの日本人女子最年少金メダリスト(21歳2ケ月)となった。
北京2022ではディフェンディングチャンピオンとして同メンバーで決勝に挑んだが、2連覇を逃し銀メダルとなった。試合レビューはこちら。3選手のコメントはこちら。
小平奈緒、スピードスケート女子500m:平昌2018
平昌2018日本選手団の主将として出場した自身3度目のオリンピックで、日本スピードスケート女子史上初となった**小平奈緒**の金メダルは、冬季オリンピックの日本選手で最年長(31歳)の優勝記録となった。また、1000mでも銀メダルを獲得した。
髙木菜那、スピードスケート女子マススタート:平昌2018
平昌2018で初めてオリンピックに採用された新種目マススタートで、**髙木菜那**が初代女王に輝く。日本女子初となる夏季冬季通じて1大会2冠という快挙を成し遂げた。
羽生結弦、フィギュアスケート:ソチ2014・平昌2018
ソチ2014では日本唯一のメダルを獲得し、平昌2018では冬季オリンピック個人種目で日本人初の2連覇を達成した**羽生**が、北京2022では "羽生にしかできない" プログラムで、クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の世界初成功に挑んだ。
3連覇はならず4位という結果に終わったが、演技後には「やり切った」と語った。記者会見コメントはこちらからチェック【前編】【後編】
荒川静香、フィギュアスケート:トリノ2006
トリノ大会で日本唯一のメダルとなった**荒川**の金は、日本フィギュア界の未来を切り開き、フィギュアスケート人気の火付け役となった。
長野1998『日本史上最多の金メダル5つを獲得』
清水宏保、スピードスケート男子500m
「ロケット」と評された持ち味のスタートダッシュで見事な逃げをきめ、スピードスケートで日本初の金メダルを獲得した**清水**。1000mでも同大会で銅メダルを獲得した。
西谷岳文、ショートトラックスピードスケート
日本の冬季オリンピック史上最年少の19歳1カ月で金メダリストとなった**西谷**。これはソチ2014で平野歩夢が15歳でスノーボードハーフパイプで銀メダルを受賞するまで、日本選手団の冬季オリンピック史上最年少のメダリストであった。
里谷多英、フリースタイルスキーモーグル
冬季オリンピックで日本女子に初の金メダルをもらたした、里谷多恵。長野大会以来、金メダルから遠ざかっていた日本モーグル界だったが、北京2022では堀島行真が日本勢メダル第一号として銅メダルを獲得した。
岡部孝信、斉藤浩哉、原田雅彦、船木和喜、スキージャンプ男子団体
2度目の「日の丸飛行隊」が、夏季冬季オリンピック通算100個目の金メダルを獲得。壮大なドラマで悲願の金を獲得し、日本中が歓喜に沸いた。
北京2022での日本チームは、新種目のスキージャンプ混合団体で4位、男子団体で5位となった。
船木和喜、スキージャンプ個人ラージヒル
日の丸飛行隊のラストジャンパーを務めた**船木和喜**は、団体金、個人ラージヒル金、ノーマルヒル銀と、日本人初となる1大会でメダル3個を獲得した。
北京2022では、小林陵侑がノーマルヒルの金メダルに続き、銀メダルを獲得。オリンピックのスキージャンプで日本選手が個人でメダル2個を獲得したのは、長野大会の船木以来、24年ぶりとなった。セレモニー後の選手コメントはこちら。
ノルディックスキー複合団体:リレハンメル1994
阿部雅司、河野孝典、荻原健司が、冬季オリンピック団体戦で2連覇を達成し、歴史に名を刻んだ。
北京2022では、ノルディックスキー複合日本チームヘッドコーチとして河野がチームをまとめ、渡部暁斗が個人ラージヒル/10kmで銅メダル、団体戦では渡部暁斗、渡部善斗、永井秀昭、**山本涼太**が、7大会ぶりにオリンピックメダルを獲得した。試合レビュー
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ノルディックスキー複合団体:アルベールビル1992
欧州勢が独占していたノルディック複合で、冬季オリンピック団体種目日本初となる金メダルを**三ヶ田礼一、河野孝典、荻原健司**が勝ち取った。
笠谷幸生、スキージャンプ:札幌1972
アジア初の冬季オリンピック開催地となった札幌で、スキージャンプ男子が日本初となる冬季オリンピック表彰台独占。笠谷幸生が冬季大会で日本人最初の金メダリストに輝き、金野昭次が銀メダル、青地清二が銅メダルを獲得。日の丸飛行隊と呼ばれた彼らの活躍で、日本中が歓喜の渦に包まれた。(当時は70メートル級と呼ばれていた種目で、現在のノーマルヒルにあたる)
北京2022では、小林陵侑が男子個人ノーマルヒルとしては札幌1972の笠谷以来、50年ぶりとなる金メダルを獲得した。
日本選手たちの世界への挑戦。北京2022でも多くの興奮と感動を生み出し、また新たな歴史が生まれた。
次の冬季オリンピックは、イタリアの**ミラノ・コルティナ2026**となる。
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