夏に行われた東京2020オリンピックで、柔道の阿部兄妹やレスリングの川井姉妹の活躍が日本を沸かせたように、**北京2022冬季オリンピック**に出場する選手の中にもきょうだいで切磋琢磨してオリンピック出場を決め、北京の舞台で輝くアスリートがいる。
シリーズ第9回は、スピードスケートで活躍する髙木菜那(写真左)&髙木美帆(同右)姉妹。ふたりはまもなく女子団体追い抜き(パシュート)登場する。レースを前に髙木姉妹についてチェック!
髙木菜那&髙木美帆
2018年の平昌オリンピックのスピードスケートで、ふたり合わせて5個のメダルを獲得したのが、北海道出身の髙木姉妹。姉・菜那が金メダル2個(マススタートおよび団体追い抜き)、妹・美帆がメダル3個(1000mで銅、1500mで銀、団体パシュートで金)を手にした。北京大会でも共に出場し、妹・美帆は日本代表選手団の主将を務め、これまでに銀メダルを2つ獲得した(500mと1500m)。だが、ここに至るまでの道のりは平坦ではない。
先にオリンピックデビューを果たしたのは、当時15歳だった妹の美帆だった。バンクーバー2010への出場が決まり、妹が脚光を浴びる様子を目の当たりにした2歳上の菜那は、嫉妬心が渦巻いたという。ところが4年後のソチ2014では、逆に菜那が代表入りを果たす。菜那が歯を食いしばって目の前のことにひとつひとつ取り組んだように、今度は美帆が悔しい気持ちを胸に練習に励み、平昌2018には姉妹そろって出場。団体追い抜きでは姉妹でともに金メダルを獲得した。記者会見で菜那は、「スピードスケートの中で初めに妹がメダルを取ってくれたことが、刺激になった」と笑顔で妹を称えた。
2月7日に行われた1500mではともに出場し、姉・菜那が8位で妹・美帆が2位。美帆の大本命種目であっただけに、菜那は「妹に金メダルを取ってほしかった」と思いやりをのぞかせた。
女子団体追い抜きのメンバーとしてふたりともに名を連ねており、予選ではオリンピック記録を更新して通過。2月15日には準決勝そしてファイナルが予定され、2連覇をかけた戦いに挑む!
これまでの「きょうだいで活躍!」シリーズ