髙木美帆が悲願の個人・金メダル! 「すべてを出し切れた」

北京オリンピックでスピードスケート5種目に挑戦した髙木美帆が銀メダル3個に続き、1000mで個人種目初の金メダルを獲得した。

1 執筆者 Chiaki Nishimura
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(2022 Getty Images)

「すべてを出し切る」

レース前の最終調整で瞳を鋭く光らせ、集中力を極限のところまで高めていた**髙木美帆**。ついに個人種目で初めての金メダルを獲得した。

現地時間2月17日16:30にスタートした、スピードスケート女子1000m。

女子500m銅メダリストの**アンゲリナ・ゴリコワ(ROC)と同組の13組に登場した髙木美帆は、好調な滑り出しを見せると、600mで暫定首位に立っていたユッタ・リールダム**(オランダ)から0.01秒遅れのタイムを刻み、後半には力強い滑りで追い上げると、オリンピック新記録となる1分13秒19でフィニッシュ。ゴール直後に表示された記録を確認すると、両手を大きく上げた後、舌をぺろりと出しながら力強いガッツポーズで喜びを表現した。

後続の組で滑走した**小平奈緒ブリタニー・ボウ**らは髙木のタイムを上回ることなく、髙木の金メダルが確定した。

(GETTY IMAGES)

セレモニーで表彰台の頂点に立つと、ぴょんと飛び跳ねって喜ぶ姿を見せ、これまでの500m、1500m、女子団体追い抜きとは異なる満ち足りた表情を浮かべた。

「仲間とか日本にいる人からたくさんのエールをいただいて、最後、スタートの1歩目を出すときにひるまずに攻めることができた」

レース後のインタビューでこう語った髙木は、5種目7本を滑り抜いて「体は限界のところまできていた」と話す。

そんな中でも、「最後に自分のすべてを出し切ることができ、『このレースでもし金メダルを取れなくても悔いはない』というくらいのレースができたことがすごく嬉しくて。さらに、金メダルを取れたということで嬉しさが倍増した」と、最高の滑りでの金メダル獲得に胸を張った。

髙木は15日の女子団体追い抜きで銀メダルを獲得し、前回大会と合わせたメダル獲得数を日本女子最多の6個としており、1000mの金メダルでこの数を7個とした。

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