冬季ユースオリンピックの過去3大会では、出場した若きアスリートの中から多くのオリンピック選手が誕生した。江原2024でも将来のオリンピックスターの登場が期待される。ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックまであと2年という短い時間しかないことから、今大会に出場するアスリートの中には2年後のオリンピックにも出場する選手が出てくるかもしれない。
1月19日に開幕する江原2024で、私たちは次世代のアイリーン・グーを目撃するかもしれない。中華人民共和国のフリースタイルスキーのスター選手であるグーは、ローザンヌ2020冬季ユースオリンピックで3個のメダルを獲得した。あるいは、次世代のクロエ・キムを見ることができるかもしれない。キムはリレハンメル2016のスノーボードで2個の金メダルを獲得している。
ここでは、江原2024のアルペンスキー、フリースタイルスキー、フィギュアスケートで雪と氷を明るく照らす活躍が期待される7人の若きアスリートたちを紹介する。
ララ・コルトゥリ(アルバニア)/アルペンスキー
イタリアのオリンピック金メダリスト、ダニエラ・チェッカレリの娘であり、アルバニア代表としてアルペンスキーに出場するララ・コルトゥリが注目されている。
2022年、コルトゥリはアルバニア代表として史上最年少でワールドカップにデビューし、これまでに5度トップ30に入っている。
サンクト・アントン(オーストリア)でのジュニア世界選手権では、スーパー大回転で優勝し、史上最年少の金メダリストとなった。また、大回転では銅メダルを獲得した。
この才能ある若きアスリートは、2023年2月にクールシュヴェル・メリベル(フランス)で開催されたアルペンスキー世界選手権のトレーニング中に膝を負傷したが、そこから回復し、今大会にベストの状態で臨もうとしている。
アニカ・ハント(アメリカ合衆国)/アルペンスキー
ハントは、アメリカ合衆国バーモント州にあるスキーレース専門学校「バーク・マウンテン・アカデミー」の生徒としてすでに成功への道を歩んでいる。この学校は、オリンピック金メダリストのミカエラ・シフリンが2009年~2013年までトレーニングを積んだ場所である。
多才なアスリートであるハントは、2023年3月にスーパー大回転の国内タイトルを獲得し、さらに回転と大回転で銀メダルを獲得した。
ルドヴィカ・リギ(イタリア) /アルペンスキー
リギは、オリンピック金メダリストのアルベルト・トンバとジュリアーノ・ラッツォーリと同じイタリアの平坦なエミリア・ロマーニャ州出身である。
彼女は滑降、スーパー大回転、大回転、複合の国内ジュニアチャンピオンであり、2023年のヨーロッパ・ユースオリンピック・フェスティバルの大回転で金メダルを獲得したことから世界でも注目されるようになった。
同州カルピ出身の16歳の彼女は、リオ2016オリンピック競泳男子1500m自由形金メダリストのグレゴリオ・パルトリニエリ(イタリア)の父親により水泳の指導を受けてきたこともあり、エリートスポーツの環境に慣れていると言える。
ミハ・オセルバン(スロベニア)/アルペンスキー
ソチ2014の滑降、大回転で2個の金メダルを獲得しているティナ・マゼと同じ町出身のオセルバンは、北京2022の銀メダリスト、ジャン・クラニェツに続いて、スロベニアの冬季スポーツにおける栄光の伝統を継承したいところだろう。
オセルバンは2023年ヨーロッパ・ユースオリンピック・フェスティバルの大回転で金メダルを獲得しているが、2年後のミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックに出場することを視野に入れている。
ナオキ・ロッシ(スイス)/フィギュアスケート
今大会開幕翌日に17歳になるナオキ・ロッシは、2023年世界ジュニアフィギュアスケート選手権(カナダ・カルガリー)で銀メダルを獲得し、その後、ハンガリーで開催されたジュニアグランプリでも銀メダルを獲得している。
2022年のスイス国内ジュニアチャンピオンであり、2023年ヨーロッパ・ユースオリンピック・フェスティバルでは銅メダルに輝いている。現在、トリノ2006男子シングルスの銀メダリストである同国出身のステファン・ランビエール氏がプログラムの振り付けを担当している。
シン・ジア(大韓民国)/フィギュアスケート
15歳のシン・ジアは、2023年に国内タイトルを獲得した。
彼女は世界ジュニアフィギュアスケート選手権で2大会連続(2022年と2023年)の銀メダルに輝いており、今シーズンは出場したオーストリアとハンガリーのジュニアグランプリともに金メダルを獲得している。
2022年世界ジュニアフィギュアスケート選手権(エストニア・タリン)で銀メダルを獲得したことで、キム・ヨナ(2005年カナダ・キッチナー大会)に続いて、同大会でメダルを獲得した2人目の大韓民国出身の選手となった。
フローラ・タバネリ(イタリア)/フリースタイルスキー
ミラノ・コルティナ2026が間近に迫る中、フローラ・タバネリはすでに出場枠確保のために最善の努力を続けている。
フリースタイルスキー選手の彼女は、2023年9月にニュージーランドで開催されたフリースタイルスキー世界ジュニア選手権のビッグエアで金メダルを獲得し、イタリア初の女子ジュニア世界チャンピオンとなった。スロープスタイルでは銀メダルを獲得している。
彼女の兄ミロは、2021年同選手権(ロシア・クラスノヤルスク)のビッグエアで銅メダルを獲得しており、2人はイタリア冬季スポーツの未来のスターと称賛されている。