2月2日にカタール・ドーハで幕を開ける世界水泳選手権2024。世界各地のトップスイマーたちがドーハに集結し、競泳、飛込、アーティスティックスイミング(AS)、水球、オープンウォータスイミング(OWS)などの競技で熱い戦いを繰り広げる。
7月26日に始まるパリ2024オリンピックをおよそ5ヶ月後に控える今、飛込、ASなどの競技では、この世界水泳2024がパリ2024出場枠を獲得する(※)残されたチャンスとなる。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。
この大会に、日本からは競泳12選手、飛込10選手、アーティスティックスイミング10選手、水球15選手、オープンウォータスイミング4選手が戦いに挑む。選手たちにはどんな戦いが待っているのだろうか? ここではオリンピック出場枠獲得に関する情報を中心に見ていこう。
アーティスティックスイミング・世界水泳2024ドーハ、日本代表
- 競技日:2月2日〜10日(日程詳細は公式ウェブサイトにて)
ASでは、ソロ、デュエット、チームなどの種目が実施され、チーム種目となるアクロバティックルーティン(決勝は2月4日)、テクニカルルーティン(決勝は2月6日)、フリールーティン(決勝は2月9日)では、3種目の合計得点の上位5チーム(すでに出場枠を獲得したチームを除く)がパリ2024出場枠を獲得する。チーム枠を得られなかったチームは、デュエットで出場枠獲得を狙うことになる。
前回の世界水泳2023福岡大会のチーム種目の結果を振り返ってみると、日本代表選手たちはチーム種目のアクロバティックルーティンで3位、テクニカルルーティンで4位、フリールーティンで2位に輝く活躍を見せた。
ソロで2冠を達成した乾友紀子さんは引退したものの、日本からはデュエットテクニカルで優勝し、デュエットフリーでも銅メダルに輝いた安永真白&比嘉もえらがドーハでの戦いに挑む。
[日本代表メンバー]
D: デュエットテクニカル・デュエットフリー、T: チームテクニカル・チームフリー、A: アクロバティックルーティン
- 安永真白…D/T/A
- 比嘉もえ…D/T/A
- 吉田萌(めぐむ)…T/A
- 木島萌香(もえか)…T/A
- 佐藤友花…T/A
- 栁澤明希(あかね)…T/A
- 和田彩未(あみ)…T/A
- 藤井萌夏(もか)…T/A
- 島田綾乃…T/A
- 小林唄…T/A
飛込・世界水泳2024ドーハ、日本代表
- 競技日:2月2日〜10日(日程詳細は公式ウェブサイトにて)
飛込個人種目の飛板飛込と高飛込ではトップ12、チーム種目となるシンクロナイズドダイビング(飛板飛込および高飛込)ではすでに出場枠を獲得したチームを除く上位4チームが、それぞれが属する国内オリンピック委員会の出場枠を1枠得る。
日本代表は前回の福岡大会で男子10m高飛込、女子10m高飛込、女子3m飛板飛込でオリンピック出場枠を1枠ずつ獲得した。各国代表選手団が得られる枠の上限は個人種目で最大2枠、シンクロ種目で最大1枠となっており、日本勢はさらなる枠の獲得を目指す。
パリ2024オリンピック日本代表に内定している荒井祭里(まつり)と三上紗也可(さやか)、2022年の世界水泳ブダペスト大会でメダルを獲得した金戸凜、兄の金戸快(かい)の金戸きょうだいらが出場する。
[日本代表メンバー]
- 金戸快…高飛込
- 須山晴貴(はるき)…3m飛板飛込
- 坂井丞(しょう)…3m飛板飛込
- 西田玲雄(れお)…高飛込シンクロ
- 山田周汰…高飛込シンクロ
- 金戸凜…高飛込
- 荒井祭里…高飛込
- 板橋美波(みなみ)…高飛込シンクロ
- 三上紗也可…3m飛板飛込
- 榎本遼香(はるか)…3m飛板飛込
オープンウォータスイミング・世界水泳2024ドーハ、日本代表
- 競技日:2月3日〜8日(日程詳細は公式ウェブサイトにて)
ウォータースイミングでは、10kmのみがオリンピック種目(マラソンスイミング)で、3日の女子10km、4日の男子10kmでそれぞれ上位13人が、それぞれの所属する国内オリンピック委員会の出場枠1枠得る。これに加え、大陸代表枠(5枠)も用意されている。大陸代表枠を得るには、アジア1位となることが求められる。
[日本代表メンバー]
- 南出大伸(たいしん)…10km
- 古畑海生(かいき)…10km
- 梶本一花(いちか)…10km
- 蝦名愛梨…10km
競泳・世界水泳2024ドーハ、日本代表
- 競技日:2月11日〜18日(日程詳細は公式ウェブサイトにて)
競泳では、基本的に参加標準記録を達成することがパリオリンピック出場に近づくための条件となるが、リレー種目に関しては、前回の世界水泳・福岡大会とドーハ大会の記録をもとに、すでに出場枠を獲得したチームを除く上位13チームがパリ2024に近づくことになる。
今回の世界水泳2024は、オリンピックと開催時期が近いことから、出場する日本代表選手の数は福岡大会に比べて少なく、同大会の男子400m個人メドレーで銅メダルを獲得した瀬戸大也、同じく200mバタフライ銅メダルの本多灯(ともる)など、男子9人、女子3人が現地に向かう。
[日本代表メンバー]
- 塩浦慎理(しんり)…自由形
- 松元克央(かつひろ)…自由形・バタフライ
- 竹田渉瑚(しょうご)…自由形
- 加藤理(おさむ)…背泳ぎ
- 本多灯(ともる)…バタフライ・個人メドレー
- 廣島偉来(いくる)…平泳ぎ
- 幌村尚…バタフライ
- 瀬戸大也…個人メドレー
- 阿部力樹(りき)…個人メドレー
- 池本凪沙(なぎさ)…自由形
- 梶本一花(いちか)…自由形
- 飯塚千遥…バタフライ
水球・世界水泳2024ドーハ、日本代表
- 競技日:2月4日〜17日(日程詳細は公式ウェブサイトにて)
水球もオリンピック出場枠をかけた戦いとなるが、日本代表男子チーム「ポセイドンジャパン」はアジア競技大会で優勝したことでパリ2024出場枠を確保。今回の大会では、オリンピックを前に世界を相手にどのように戦い抜くかに注目したい。
[日本代表メンバー]
GK: ゴールキーパー、FP: フィールドプレーヤー
- 棚村克行(かつゆき)…GK
- 足立聖弥(せいや)…FP
- 荻原大地…FP
- 渡邉太陽…FP
- 伊達清武(きよむ)…FP
- 鈴木透生(とうい)…FP
- 新田一景(いっけい)…FP
- 髙田充…FP
- 稲場悠介…FP
- 大川慶悟…FP
- 荒木健太…FP
- 西村永遠(とわ)…GK
- 佐々野廉…GK
- 片山泰輝…FP
- 井上皆(かい)…FP
[日本代表の試合日程・グループステージ]
- 2月5日 16:00〜17:05(日本時間22:00〜23:05)セルビア代表 vs 日本代表
- 2月7日 12:00〜13:05(日本時間18:00〜19:05)アメリカ合衆国代表 vs 日本代表
- 2月9日 9:00〜10:05(日本時間15:00〜16:05)モンテネグロ代表 vs 日本代表