WBC歴代優勝チーム┃ 侍ジャパン 日本代表の世界制覇の回数は?

「ワールドベースボールクラシック2023」が、ついに開幕!MLB所属の大谷翔平、ダルビッシュ有、ラーズ・ヌートバー、吉田正尚など総勢30名の日本代表・侍ジャパンは、世界の頂を目指して準備万全のようだ。ところで、前回のWBC優勝チームは?日本はこれまでWBC優勝経験はあるの?WBC2023をもっと楽しむために、ここでは過去の決勝マッチと歴代優勝チームに焦点を当てて紹介しよう。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
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(2009 Getty Images)

「ワールドベースボールクラシック(WBC)2023」が、ついに開幕!

野球日本代表 "侍ジャパン” は、メジャーリーグベースボール(MLB)でプレーする大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)、ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カージナルス)、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)を含む総勢30名の侍勇者が全員揃い、3月9日から始まる1次ラウンド東京プール(プールB)の初戦となる中国戦から3月22日(日本時間)にアメリカ合衆国で行われる決勝進出と世界一のタイトルを目指して、およそ2週間の航海を始める。

ところで、前回のWBC優勝チームをご存じだろうか? また、これまでに日本は何度WBCの頂点に立ったことがあるのだろうか? WBC2023をもっと楽しむために、ここでは過去の決勝マッチと歴代優勝チームに焦点を当てて紹介しよう。

■WBCとは?

「ワールドベースボールクラシック(WBC)」は、野球競技の世界的な普及を目的に、サッカーのFIFAワールドカップをモデルに創設され、2006年に第1回大会が開催された。これまでに、4回のWBCが開催されている。

2009年の第2回大会以降、4年に一度開催されるようになったWBCであるが、2020年に勃発した新型コロナウィルス(COVID−19)の世界的な感染拡大の影響により、2021年のWBCは開催中止となった。すなわち、前回WBCとなる2017年の第4回大会から6年の歳月を経て、今年(2023年)、5回目となるWBCが開催されることとなり、東京・台中・フェニックス・マイアミの4都市を舞台にして、1次ラウンドから決勝までのトーナメントを14日間かけて争う。

とくに、2023年のWBCは、参加チーム数が従来の16から20へと拡大され、予選となる1次ラウンドのAからDの4プールには、それぞれ5チームがグループ分けされている。ちなみに、日本の侍ジャパンはプールBに属し、プールBすべての試合が、東京ドーム(東京都文京区)で実施される。このため、WBC公式ホームページでは、プールBを「東京プール」という別称でも表現されている。

今大会の1次ラウンドでは、ラウンドロビン方式(総当たり戦)で各チーム4試合を戦い、各プールの上位2チーム、合計8チームが準々決勝ラウンド(ベスト8)へ進出することができる。

■第1回:2006年

  • 優勝:日本
  • 準優勝:キューバ
  • 決勝スコア:日本 10 − 6 キューバ
  • MVP:松坂大輔

記念すべき第1回WBCでは、オリンピックで3度の金メダル獲得(バルセロナ1992、アトランタ1996、アテネ2004)を誇る強豪・キューバを10−6で下して、日本が初代王者に輝いた。また、初代MVPに選出された松坂大輔は、当時アメリカではあまり知られていなかったものの、先発出場したすべての試合で勝利投手になるなど、このWBCでの活躍をきっかけに、その名を世界に轟かせ、翌年の2007年からはボストン・レッドソックスに所属して、MLBデビューを果たした。

■第2回:2009年

  • 優勝:日本
  • 準優勝:韓国
  • 決勝スコア:日本 5 − 3 韓国
  • MVP:松坂大輔

第1回に続いて、日本がWBC2連覇を達成した。同様に、松坂大輔が2大会連続でMVPに選出されている。

このWBC前年に行われた北京2008オリンピックで金メダルを獲得した韓国と、その韓国に準決勝で敗れ、4位でオリンピックメダルを逃した日本が、WBC2009決勝で顔を合わせるという世紀の一戦は、延長戦にもつれ込む展開となる。

延長10回表、二死2ストライク1,3塁の場面で、イチローがセンター前へタイムリーヒットを放ち、2点の勝ち越しに成功。その裏、抑えで続投したダルビッシュ有が、最後のバッターを三振で仕留める。最終的に、5−3で日本が因縁の対決を制し、WBC唯一の連覇達成チームとしてその名を歴史に刻み、日本野球の強さを世界に示した大会として、今も語り草となっている。また、当時10代だった多くのWBC2023侍メンバーたちも、このドラマティックな決勝にインスパイアを受けていると語っている。

■第3回:2013年

  • 優勝:ドミニカ共和国
  • 準優勝:プエルトリコ
  • 決勝スコア:ドミニカ共和国 3 − 0 プエルトリコ
  • MVP:ロビンソン・カノ(ドミニカ共和国)

WBC2013決勝の対戦カードは、ファイナル初進出であり、南米地域から出場のドミニカ共和国とプエルトリコだった。準決勝で大会連覇の日本(最終成績:ベスト4)を下して決勝に駒を進めたプエルトリコだったが、1次ラウンドから無敗のままファイナルまで勝ち上がってきたTokyo2020銅メダルチームのドミニカ共和国を前に、ホームへ生還することを一度も叶えることができなかった。最終的に3−0で、ドミニカ共和国がプエルトリコを無失点に抑え、WBC初の王者に輝いた。

■第4回:2017年

  • 優勝:アメリカ合衆国
  • 準優勝:プエルトリコ
  • 決勝スコア:アメリカ合衆国 8 − 0 プエルトリコ
  • MVP:マーカス・ストローマン(アメリカ)

野球発祥の国であり、WBC決勝の舞台を彩ってきたTEAM USAが、初めてWBCのファイナルに進出。先発登板し、大会MVPにも選出されたトロント・ブルージェイズ所属(当時)のマーカス・ストローマンが、6回まで無安打に抑えるなど、2度目のファイナリストとなったプエルトリコ打線を沈黙させる。最終的に、8−0の大差をつけて、アメリカが初のWBC王者に君臨した。なお、日本は準決勝進出を果たすも、優勝したアメリカに2−1と僅差で敗れ、2大会連続のベスト4で終わっている。

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■WBC2023日本代表メンバー

※2023年3月1日付

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