(2023年2月7日 更新)
日本のプロ野球投手で、千葉ロッテマリーンズに所属する佐々木朗希(ささき・ろうき)は、2001年11月3日生まれの岩手県陸前高田市出身。兄の影響により、小学3年生の9歳から野球をはじめる。2023ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表「侍ジャパン」のメンバーに選出されている。憧れの選手は、東京2020野球で金メダルを獲得した田中将大。
佐々木が大きな注目を浴びるきっかけとなったのが、大船渡高校時代の活躍だ。高校2年時、史上最速タイの記録となる157キロを計測し、150キロ超えの剛速球を連発する佐々木の名前が岩手から東北、そして全国区へと広がる。2019年3月、U18日本代表に選出された佐々木は、その合宿での紅白戦に登板。初回から、非公式ではあるものの163キロをマークし、日本のみならずアメリカから訪問していた球団関係者を唸らせる。3年生へと進級し、最後となる夏の甲子園大会の県予選では、多くのメディアが21世紀生まれの非凡な投手を特集するようになり、次第に「令和の怪物」という愛称で佐々木を紹介するようになった。大船渡高校は県予選の決勝で敗れ、夢だった甲子園出場を叶えることはできなかったものの、卓越した投球術と、潜在能力の高い将来性が評価され、佐々木は2019年のドラフト会議で4球団から1位指名を受ける。
そのドラフト会議で、抽選を引き当てた千葉ロッテマリーンズが佐々木との交渉権を獲得し、2019年末に入団合意に至る。佐々木の背番号は「17」で、同郷・岩手出身でアメリカ・メジャーリーグ(MLB)で活躍する大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス所属)と同じ番号。将来的に170キロの速球を投げて欲しいという想いが、佐々木の背番号に込められている。
2021年3月のオープン戦で実戦デビュー(中日ドラゴンズ戦)を果たし、5月には1軍プロ初登板初先発(埼玉西武ライオンズ戦)を果たす。さらに、同月の阪神タイガース戦で、佐々木は先発登板で甲子園球場のマウンドに立ち、プロ初勝利を挙げた。さらに、9月の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では、憧れの田中将大と投げ合い、8回2失点の好投を見せる。
佐々木の大偉業は、2022年4月10日にホームのZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス・バファローズ戦での完全試合だ。新しい年号の怪物と称された佐々木は、投球数「105」で2022年シーズン日本一に輝くオリックスを相手に、令和初となるパーフェクト・ゲームを成し遂げる。それだけでなく、この試合で佐々木は、64年ぶりのプロ野球記録更新およびワールドレコードとなる13者連続奪三振と、プロ野球最多記録に並ぶ1試合19奪三振をマークして、史上16人目かつ史上最年少の完全試合達成投手として、その名を歴史に刻んだ。
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