アラブ首長国連邦に世界トップのスケーターが集結する。
ドバイ、アブダビに次ぐ人口第3の都市シャルジャで、1月29日〜2月12日にスケートボード世界選手権が行われ、1週目にストリート種目、2週目にパーク種目が予定されている。
この大会はパリ2024オリンピック予選を兼ねて実施され、ストリートの予選大会としては2戦目。最初の戦いとなった「ストリート・スケートボード・ローマ2022」での結果を受け、パリ2024に向けた「オリンピック・ワールド・スケートボード・ランキング」では堀米雄斗が8位で日本勢トップとなっている。予選2戦目となる世界選手権でランキングを上げてパリに近づくのはどのスケーターか?
今回の大会には日本から男女合わせて31選手が出場予定。そのうち男子ストリート種目には9選手が出場する。ここでは男子ストリート種目で注目の日本選手を紹介しよう。
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オリンピック王者の堀米雄斗
スケートボード・ストリート界のトップスケーターとして国内外で人気を高めている24歳の堀米雄斗。
パリ2024最初の予選大会となった昨年夏のローマ大会では、日本勢で唯一決勝に進出したが、結果は8位で、オリンピック王者にとって満足いくものではなかった。しかし大会後に行われた世界トップレベルのストリートリーグ・スケートボード(SLS)の第1戦で優勝。第2戦でも表彰台の頂点に立った。
秋には、右ひざの骨にヒビが入るほどの怪我を負ったが、SLS最終戦スーパークラウンに出場(結果は7位)。コンディションが気になるところだが、それでも世界選手権では世界トップスケーターとして会場を魅了することは間違いない。
金メダルを獲得した東京オリンピックは「プレッシャーとの戦いだった」という堀米だが、6月のOlympics.comのインタビューでは「東京オリンピックが終わってまた新しい挑戦とか目標が見えて、パリでも活躍したいなと思っています」と次のオリンピックに向けて意欲的。パリ2024予選第2戦となる世界選手権での堀米のパフォーマンスから目が離せない。
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世界ランキング10位の佐々木音憧
オリンピックに向けた世界ランキングで日本勢2番手の10位にランクインするのが三重県出身の15歳、佐々木音憧(とあ)。
2022年5月の日本オープンで優勝して強化指定選手に選ばれ、同年のローマ大会に派遣された。ローマ大会ではその期待に応えるかのように、堀米、青木勇貴斗(ゆきと)と共に準決勝進出を果たす活躍を見せた。
直近の国際大会では、2022年11月に米フロリダ州のタンパで行われたTampa Amaに出場し、準決勝1位で通過。決勝では12位に終わった。
ランキング上位20選手のなかで最年少となる佐々木は、この世界選手権でさらにランキングを上げることになるのか、乞うご期待。
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日本王者の12歳、小野寺吟雲
スケボー界では若手選手の躍進が目覚ましい。15歳の佐々木をさらに下回るのが、11月に新潟で行われた日本選手権で優勝した12歳の小野寺吟雲(ぎんう)。
神奈川県出身の小野寺は、同大会に初出場し、史上最年少で初優勝し、世界選手権の派遣メンバーに選出された。
佐々木とともに出場した11月のTampa Amaでは決勝進出を果たして、最終2位という好成績を収めた。自身のインスタグラムでは15万人超のフォロワーを持つことからも国内外での注目度の高さを知ることができる。そんな小野寺は、世界選手権でも会場を沸かす存在となるだろう。
スケートボード・ストリート世界選手権に出場予定の日本男子選手
ここで紹介した3選手のほかにも、ローマ大会で遅れをとってランキング18位にとどまっている白井空良や、東京オリンピック出場の青木勇貴斗(同12位)、同21位で15歳の松本浬璃(かいり)、同23位の根附海龍らが世界の舞台で自身の滑りを披露する。
■ 世界選手権・日本男子ストリート選手一覧
- 堀米雄斗(24)
- 佐々木音憧(15)
- 青木勇貴斗(19)
- 白井空良(21)
- 松本浬璃(15)
- 根附海龍(19)
- 小野寺吟雲(12)
- 池慧野巨(21)
- 山附明夢(17)