アメリカ地域での1次ラウンドも始まったことにより、グローバルな盛り上がりを見せる野球の世界一決定戦「2023 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」。
東京ドームで開催されているプールB(東京プール)に属する日本代表の侍ジャパンは3月12日、1次ラウンド最終戦となるオーストラリア代表との試合に臨んだ。
「3番・指名打者」で先発出場した大谷翔平が、東京ドーム、そして列島を沸かす。
初回無死1,2塁で迎えた第1打席で、大谷は相手ピッチャーのカーブを確実に捉え、飛距離140メートル、打球速度が約182キロを記録する鮮やかなアーチで、看板スクリーンを直撃する先制3ランを放った。
大谷にとって、これがWBC初のホームランとなった。
つづく2回表の攻撃では、1番 ラーズ・ヌートバーと、2番 近藤健介のタイムリーヒットで2点を追加する。ヌートバーにとっては、これが4試合連続の適時打となった。その後も4回表には、9番の中村悠平がレフト前ヒットを放って出塁すると、ヌートバーと近藤はフォアボールを選択して、満塁のチャンス。つづく大谷もフォアボールを選んで、押し出しの1点を追加した。5回表の攻撃では、一死1,2塁の場面で、中村が今度はライト側へタイムリーツーベースヒットを放って1点を追加し、7−0とオーストラリアを突き放す。
投手陣のピッチングも冴えていた。
先発の山本由伸が、4回8奪三振で無失点と快投すると、2番手でマウンドに上がりWBC初登板となった高橋奎二も6回まで無失点で投げ切り、オーストラリア打線を封じ込める。さらに、高橋と同じくWBC初登板となった大勢が7回、4番手の湯浅京己も8回を無失点に抑え、最終回には、侍ジャパン最年少の高橋宏斗が第2戦の韓国戦に続いて、クローザーとして登板。先頭打者にソロホームランを打たれてしまったものの、最後は空振り三振で仕留める。最終的に、日本は7−1でオーストラリアを下し、1次ラウンド4戦全勝を飾った。
日本が1次ラウンド4連勝したことにより、プールBの首位通過が確定し、同時に準々決勝ラウンド進出を決めた。
侍ジャパンは、16日に東京ドームで行われる準々決勝で、台湾で行われているプールAで2位となったチームと対戦する。