青木玲緒樹、鈴木聡美が女子100m平泳ぎでワンツーフィニッシュ、松元克央、男子100mバタフライで金メダル/アジア競技大会2022杭州・競泳4日目

アジア競技大会競泳の4日目。男子100mバタフライで松元克央が金メダルを獲得。続く女子100m平泳ぎでは青木玲緒樹、鈴木聡美がワンツーフィニッシュ。女子100mバタフライでも相馬あいが銀メダルに輝き、トビオウジャパンは7個のメダルを獲得した。

1 執筆者 Hirotaka Hikoi
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第19回アジア競技大会(中華人民共和国・杭州)競泳競技は24日(日)から始まり29日(金)までの6日間行われる。

日本代表「トビウオジャパン」は、前回2018年ジャカルタ大会で、6個の金メダルと2個の銀メダルを獲得しMVPに輝いた池江璃花子をはじめ、男子21名、女子17名の総勢38選手が出場する。

4日目の9月27日(水)は、女子100mバタフライ、男子100mバタフライ、女子100m背泳ぎ、男子200m自由形、女子100m平泳ぎ、女子400m個人メドレー、混合4x100mメドレーリレーの7種目が実施され、16名の日本代表選手が出場した。

その結果、女子100mバタフライ、男子100mバタフライ、女子100m平泳ぎ、女子400m個人メドレー、混合4x100mメドレーリレーで金2個を含む7個のメダルを獲得した。

ここでは、競泳4日目の日本代表選手の結果をまとめた。

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女子100mバタフライ

日本記録(56秒08)保持者の池江璃花子と相馬あいの2名が出場し、予選では相馬が57秒92をマークし全体2位で決勝進出を決めた。今年4月の日本選手権で57秒68の好記録を出している池江は、1分00秒34で予選8位となり同じく決勝へ進んだ。

決勝では、今大会女子200mバタフライですでに金メダルを獲得している予選1位のジャン・ユーフェイ(中華人民共和国)らと競い合った。5レーンからスタートした相馬は3位で50mを折り返し、ラストを攻め切って中華人民共和国のワン・イーチュンをかわし、57秒57の2位でフィニッシュし銀メダルを獲得した。金メダルはアジア競技大会新記録の55秒86をマークしたジャン、200mと合わせて2冠となった。

体調不良で前日の女子100m自由形を棄権していた前回2018年ジャカルタ大会金メダリストの池江は5位に終わった。

  • 🥇 ジャン・ユーフェイ(中華人民共和国)55秒86(アジア競技大会記録)
  • 🥈 相馬あい(日本) 57秒57
  • 🥉 ワン・イーチュン(中華人民共和国)57秒83
  • 5位 池江璃花子(日本) 58秒98

Album caption:The Swimming Women's 100m Butterfly Final of the 19th Asian Games is held, September 27, 2023. Description:Soma Ai of Team Japan is in competition. Album title:Swimming - Women's 100m Butterfly Final

男子100mバタフライ

2023年世界水泳福岡大会6位の松元克央(かつひろ)と日本記録(50秒81)保持者の水沼尚輝(なおき)が出場し、松元は51秒88の好タイムで予選2位。水沼は52秒77の予選6位で共に決勝へ進出した。

決勝では、中華人民共和国のワン・チャンハらと競い合う展開となった。5レーンからスタートした松元は50mの折り返しで0秒36差の2位でワンにつけ、最後、泳ぎをシフトしてギアを上げ、0秒11の僅差でワンに競り勝ち、1着でフィニッシュし金メダルを獲得した。松元のタイムは51秒13。ワンは51秒24でその差はわずか0秒11だった。水沼は僅差でメダルを逃し4位だった。

  • 🥇 松元克央(日本)51秒13
  • 🥈 ワン・チャンハ(中華人民共和国) 51秒24
  • 🥉 アディルベク・ムッシン(カザフスタン)51秒86
  • 4位 水沼尚輝(日本) 51秒97

女子100m背泳ぎ

白井璃緒(りお)と今大会女子50m平泳ぎで銅メダルを獲得している高橋美紀が出場。予選では高橋が1分01秒29で2位。白井は1分01秒58で6位となり共に決勝へ進出した。

決勝では、今大会女子100m背泳ぎで金メダルを獲得している中華人民共和国のワン・シュエアル、同銀メダルのワン・レティエンらとの1戦。両者との差が詰められず、高橋は1分01秒01で5位。白井は1分01秒36で6位に終わった。

  • 🥇 ワン・シュエアル(中華人民共和国)59秒38
  • 🥈 ワン・レティエン(中華人民共和国)59秒52
  • 🥉 リー・ウンジ(大韓民国)1分00秒03
  • 5位 高橋美紀(日本)1分01秒01
  • 6位 白井璃緒(日本)1分01秒36

Album caption:The Swimming Women's 100m Backstroke Heat of the 19th Asian Games is held, September 27, 2023. Description:Takahashi Miki of Team Japan is in competition. Album title:Swimming - Women's 100m Backstroke Heat

男子200m自由形

この種目の日本記録(1分44秒65)保持者、松元克央と眞野秀成の2名が出場。予選では、眞野が1分47秒79のタイムで2位。松元も1分48秒44で予選5位となり共に決勝進出。

決勝では、今大会男子100m自由形金メダルのハン・テンラク(中華人民共和国)、同銅メダルのファン・ソンウ(大韓民国)らと対戦した。松元は、金メダルを獲得した男子100mバタフライから約10分後のレースとなり、その疲労もあって前半から遅れる。その松元に対して眞野は果敢に攻め、最後の50mでハンにかわされるまで3位をキープ。フィニッシュでは自己ベスト1分46秒15をマークしたが4位に終わった。金メダルは終始、安定した泳ぎを見せ1分44秒40のアジア競技大会新記録で泳ぎ切ったファン。

眞野はレース後、「コンディションはよかった。自分のレースをするためにがんばった。結果(自己ベスト)にはびっくりしているが(パリを目指して)1分45秒を目指して練習していきたい」と語った。

  • 🥇 ファン・ソンウ(大韓民国)1分44秒40(アジア競技大会記録)
  • 🥈 ハン・テンラク(中華人民共和国)1分45秒28
  • 🥉 イ・ホジュン(大韓民国)1分45秒56
  • 4位 眞野秀成(日本)1分46秒15
  • 6位 松元克央(日本)1分48秒95

Album caption:The Swimming Men's 200m Freestyle Heat of the 19th Asian Games is held, September 27, 2023. Description:Mano Hidenari of Team Japan is in competition. Album title:Swimming - Men's 200m Freestyle Heat

女子100m平泳ぎ

今大会ですでに女子50m平泳ぎで銀メダルを獲得している鈴木聡美(世界水泳8位)と、同種目で日本記録(1分05秒19)を持つ青木玲緒樹(れおな)が出場し、2人のワンツーフィニッシュが期待された。

予選では、鈴木が1分06秒49で全体の1位。青木は1分07秒51で予選3位につけ決勝進出。決勝では、この種目でアジア競技大会連覇を目指す鈴木と青木の接戦が展開された。中華人民共和国のヤン・チャンらの追随を許さず、最後は0秒14の僅差で青木が競り勝ち金メダル。鈴木は今大会2個目の銀メダル獲得となった。

  • 🥇 青木玲緒樹(日本)1分06秒81
  • 🥈 鈴木聡美(日本)1分06秒95
  • 🥉 ヤン・チャン(中華人民共和国)1分07秒01

女子400m個人メドレー

2022年世界水泳ブダペスト大会8位の谷川亜華葉(あげは)と2023年同福岡大会8位の成田実生(みお)が出場した。自己ベスト4分36秒45の谷川と同4分36秒71を持つ成田。ベストタイムの拮抗する2人は予選に臨み、谷川が4分44秒91で2位。成田は4分47秒53で3位となり決勝に進出した。

決勝では、今大会女子200m個人メドレーですでに金メダルを獲得している中華人民共和国のユー・イーティンらと対戦。先頭を行くユーを追って、2位に谷川、3位に成田がつける。谷川は3種目目の平泳ぎで差を詰めたが、300mの折り返しでユーまで1秒以上の差。4種目目の自由形で疲労気味のユーを猛追した。しかし、最後はわずか0秒21の差で惜しくも2位。銀メダルを獲得した谷川は、4分35秒65をマークし自身の記録を更新した。成田は3位で銅メダルを獲得した。

  • 🥇 ユー・イーティン(中華人民共和国)4分35秒44
  • 🥈 谷川亜華葉(日本)4分35秒65
  • 🥉 成田実生(日本)4分38秒77

混合4x100mメドレーリレー

アジアの男女競泳のスーパースターの総力戦ともいえる混合4x100mメドレーリレー。予選では、竹原秀一、渡辺一平、今大会の女子200mバタフライで銅メダルの牧野紘子(ひろこ)、池本凪沙(なぎさ)の4人で臨み、3分47秒94で2位となり決勝へ進んだ。予選1位は中華人民共和国チーム。

決勝では、トビオウジャパンはメンバーを変え、第1泳者背泳ぎに入江陵介、第2泳者平泳ぎに日本雄也(ひのもと・ゆうや)、第3泳者バタフライには同日に女子バタフライ100mで銀メダルを獲得したばかりの相馬あい。アンカーの自由形には池本が出場した。

トビオウジャパンの泳ぐ5レーン隣の4レーンは、今大会男子100m背泳ぎ金メダルのシュー・ジアユ、同100m平泳ぎ金メダルのタン・カイヨウ、同日に女子バタフライ100mで金メダルを獲得したジャン・ユーフェイ、女子100m自由形で銀メダルのヤン・ジュンシュアンという最強の布陣で臨む中華人民共和国チーム。トビオウジャパンは終始、首位を独走する中華人民共和国チームを追う展開となった。最終種目の自由形では、2位を行く池本を今大会の男子100m自由形3位のファン・ソンウ(大韓民国)が猛追をかける。池本はなんとか逃げ切って2位を死守。1位の中華人民共和国チームはアジア新記録の3分37秒73をマークして金メダルを獲得した。

  • 🥇 中華人民共和国 3分37秒73(アジア記録)
  • 🥈 日本 3分44秒64
  • 🥉 大韓民国 3分46秒78
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