世界水泳2023 大橋悠依、成田実生、マッキントッシュ…女子個人メドレーの注目選手・世界記録

世界最高峰の水泳選手たちが集う世界水泳選手権2023が7月14日、福岡で開幕した。

7月23日〜30日に予定されている競泳には、日本代表「トビウオジャパン」の男女それぞれ20人、計40選手が出場する。日本水泳連盟は個人種目で優勝した選手をパリ2024オリンピックの日本代表内定選手（※）とすることを発表しており、パリ2024出場を確かなものにするためにも、さらには1年後のパリに向けて現在の立ち位置を知るためにも、選手たちは積み上げてきたものをこの大会にぶつける。

各種目でどんなドラマが展開されるのか。ここでは競技初日7月23日、24日に予定されている女子200m個人メドレー、競技最終日の30日に行われる400m個人メドレーの国内外の注目選手のほか、現在の世界記録・日本記録を紹介する。

※国際大会代表選手選考会において同種目出場が条件（日本水泳連盟より）

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世界水泳2023、競泳・女子個人メドレーの注目選手

東京2020オリンピックで大橋悠依（ゆい）が200mと400mの2冠を達成した女子個人メドレーは、激しい勢いで進化している。その中心にいるのが、カナダ出身の16歳、サマー・マッキントッシュだ。

昨年の世界選手権でシニアデビューを果たしたマッキントッシュは、200mバタフライ、400m個人メドレーで2冠を達成し、さらに今年春に行われたカナダ代表選考会では、400m自由形で世界記録を更新すると、その4日後の400m個人メドレーでも4分25秒87の記録を叩き出して世界記録を樹立し、競泳界を驚かせた。

そんな16歳は今回4種目にエントリーし、そのうちのひとつが400m個人メドレーとなる。

一方、200m個人メドレーには、東京2020金メダリストの大橋をはじめ、東京2020メダリストが集結。若手選手も加わって興味深いレースを見せてくれることが期待される。

7月23日、24日 女子200m個人メドレー

女子200m個人メドレーは、競泳全種目の中でもプログラムの一番最初に行われる。世界記録は2015年にカティンカ・ホッスーが打ち立てた2分06秒12で、マッキントッシュは今年4月に自己ベストを2分06秒89に更新しており、ホッスーの記録に迫る勢いを見せているが、マッキントッシュは他の種目との兼ね合いにより、200m個人メドレーにはエントリーしていない。

そんな中、この種目で有力候補に挙げられるのが東京2020の同種目で銅メダルを獲得した21歳のケート・ダグラス（アメリカ合衆国）。ダグラスは7月1日に自己ベストを更新し（2分07秒09）、満を持して福岡に登場する。さらに、東京2020銀メダリストで、昨年ブダペストで2分07秒13をマークして優勝した21歳のアレックス・ウォルシュ（アメリカ合衆国）や、ジョナ・フォレスター（オーストラリア）がトップ争いを繰り広げることが予想される。

日本からは大橋のほか、マッキントッシュと同じ2006年生まれの成田実生がその戦いに名乗りを挙げる。東京2020では200mと400mを制し、両種目で日本記録を保持する大橋だが、現在200mに絞ってトレーニングに励み、全力をこの種目にぶつける。

一方の成田は4月の日本選手権で世界選手権の派遣標準記録を突破して優勝。自身初となる世界選手権に挑む。母国開催となるこの大会で日本勢を盛り上げるためにも、ふたりはトップバッターとして良いスタート切りたいところだろう。

7月30日 女子400m個人メドレー

世界水泳2023最終日に予定されている女子400m個人メドレーでは、4月に世界記録を更新（4分25秒87）したマッキントッシュが競泳ファンの注目を一身に集めることになるだろう。

自身2度目の世界選手権で、自らが樹立した世界記録を更新することになるのか。400m個人メドレーのほか、200mバタフライ、200m自由形、400m自由形の合計4種目にエントリーしているマッキントッシュにとって、この種目は最後の種目となる。

そのマッキントッシュに最も近いタイムをマークしているのが、7月15日のオープンウォーター（マラソンスイミング）10kmで優勝し、パリ2024オリンピックの出場権を掴んだケイティー・グライムズ（アメリカ合衆国）。グライムズは、今年4月の国内大会で4分31秒81を記録して自己ベストを更新した。

日本からは成田と谷川亜華葉がエントリーする。成田は初の世界選手権となるが、20歳の谷川は昨年大会で決勝に進出して結果は8位。ふたりの記録と、マッキントッシュの間には10秒以上の壁があるものの、地元ファンの声援を後押しに、120％を発揮することも考えられる。世界のトップ選手たちが集中力を最大限に高め合って挑むこのレースでどんなドラマが私たちを待っているのだろうか。

競泳・女子個人メドレーの世界記録・日本記録

※記録は2023年7月17日現在

女子200m個人メドレー

［世界］

• 世界記録：2分06秒12
• 世界記録保持者：カティンカ・ホッスー
• 記録日・大会：2015年8月3日、世界選手権

［日本］

• 日本記録：2分07秒91
• 日本記録保持者：大橋悠依
• 記録日・大会：2017年7月24日、世界選手権

［成田実生の自己ベスト］

• 記録：2分10秒91
• 記録日・大会：2023年4月4日、日本選手権

［大橋悠依の自己ベスト］

• 記録：日本記録参照
• 記録日・大会：日本記録参照

女子400m個人メドレー 

［世界］ 

• 世界記録：4分25秒87
• 世界記録保持者：サマー・マッキントッシュ
• 記録日・大会：2023年4月1日、カナダ代表選考会

［日本］ 

• 日本記録：4分30秒82
• 日本記録保持者：大橋悠依
• 記録日・大会：2018年4月8日、日本選手権

［成田実生の自己ベスト］ 

• 記録：4分36秒71
• 記録日・大会：2022年3月3日、日本代表選手選考会

［谷川亜華葉の自己ベスト］ 

• 記録：4分36秒45
• 記録日・大会：2022年3月3日、日本代表選手選考会

世界水泳2023、競泳・女子個人メドレーの日程

女子200m個人メドレー

• 予選：7月23日 10:30〜14:45
• 準決勝：7月23日 20:00〜22:20
• 決勝：7月24日 20:00 - 21:50

女子400m個人メドレー

• 予選：7月30日 10:30〜12:30
• 決勝：7月30日 20:00〜22:30

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