ミラノ・コルティナ2026まで500日:冬季オリンピックで注目すべき5人のイタリアの新星

若きトップアスリートたちは江原2024冬季ユースオリンピックで競い合い、その後、世界の舞台に巣立っていった。Olympics.comは、ミラノ・コルティナ2026への出場を目指す、注目すべきイタリアの若手5人の選手を紹介する。

1 執筆者 Benedetto Giardina
Flora Tabanelli - Italy - Freestyle freeski - Gangwon 2024
(Handout image supplied by OIS/IOC. Olympic Information Services OIS.)

ミラノ・コルティナ2026へのカウントダウンが始まった!冬季オリンピックがイタリアに戻ってくるまであと500日だ。

最後にイタリアで開催された冬季オリンピック、トリノ2006から今日まで、ウィンタースポーツ界では、将来が期待されるまた多くのアスリートが誕生した。現在、オリンピックの大舞台で才能を発揮することを夢見ているアスリートの中には、その当時はまだ生まれていなかった選手もいるだろう。

アルペンスキーフリースタイルスキースノーボードフィギュアスケートでは、ミラノ・コルティナ2026開幕まで2年を切った今、多くの若い才能が台頭している。その中で、次期冬季オリンピックでの活躍が期待される若手イタリア選手は誰だろうか?

Olympics.comは、今シーズン注目すべき若手イタリア選手の中から、母国の観客の前でオリンピックデビューを果たす可能性のある5人の名前を選んだ。

フローラ・タバネッリ/フリースタイルスキー/2007年生

フローラ・タバネッリは、江原2024冬季ユースオリンピックでイタリア代表選手団の旗手を務め、フリースタイルスキーで2個の金メダルを獲得した唯一のイタリア選手だった。タバネッリは、今やユースレベルにとどまらず、イタリアのフリースキー界を代表する存在となっている。

昨年、16歳の彼女は、北京とフランス・ティーニュで開催されたワールドカップそれぞれで3位に入り表彰台に立った。

江原2024では、スロープスタイルと、彼女が得意とするビッグエアの両方で金メダルを獲得し注目を集めた。彼女はまた、ビッグエアで2度のジュニア世界チャンピオンにも輝いている。

タバネッリは、ローザンヌ2020ユースオリンピックで頂点に立った後、北京2022冬季オリンピックで2個の金メダルに輝いたアイリーン・グー(中華人民共和国)がそうであったように、母国開催となるミラノ・コルティナ2026で活躍することが期待されている。

「これまでの経験を通じて、ミラノ・コルティナの雰囲気やオリンピックがどのようなものになるのかを少し想像することができたので、気分が高まってきました。イタリア代表チームや他の競技の選手たちと一緒にいることが、どのようなものなのかも理解できました」

ミロ・タバネッリ/フリースタイルスキー/2004年生

妹のフローラより3歳年上のミロ・タバネッリは、2023年にフリースタイルスキーで世界を転戦し、ワールドカップ・カッパーマウンテン大会(アメリカ合衆国コロラド州)のビッグエアで2位、総合順位50位を獲得した。

イタリアのファナーノ(モデナ県)で子ども時代を過ごしたタバネッリは、1歳の時からスキーを履いていた。

2004年生まれのタバネッリは、その後、フリースタイルスキーに取り組み、シニアレベルで表彰台に立った最初のイタリア人となった。ユースレベルでは、2021年ジュニア世界選手権のビッグエアで銅メダルを獲得している。

タバネッリ兄妹は自転車レース愛好家たちも驚かせたことがある。2024年のジロ・デ・イタリア第15ステージで、ピンクジャージを着たタデイ・ポガチャル(スロベニア)がリヴィーニョのフィニッシュを通過する瞬間に、彼らは見事なジャンプを披露した。

イアン・マッテオリ/スノーボード/2005年生

世界初のトリックを成功させるのはどんな気分だろうか?その答えを知りたければ、イアン・マッテオリに尋ねるとよいかもしれない。彼はスノーボードでフロントサイド2160を世界で初めて成功させた選手だからだ。

2005年12月30日にトリノで生まれた18歳のマッテオリは、ワールドカップの男子ビッグエアで初めて表彰台に立ったイタリア選手としても知られている。彼はスロープスタイルとハーフパイプも得意としている。

2019年から国際大会に出場しており、15歳でワールドカップデビューを果たしたが、2023年のジョージア・バクリアニでの世界選手権には深刻な怪我のため出場できなかった。

しかし、マッテオリは9月には復帰し、ジュニア世界選手権でコンバインド(複合)とビッグエアの両方で銅メダルを獲得した。そして11月には記録を塗り替えるトリックを成功させている。マッテオリは、オーストリア・スタブアイで行われたプライムパークセッションズで、6回転(2160度)ジャンプのトリックを決めた。

この偉業は、3度のオリンピック金メダリストであるスノーボード界のレジェンド、ショーン・ホワイト(アメリカ合衆国)の目をも奪った。

彼は2023年2月のエスクァイア誌で、「インスタグラムで、若い選手たちが記録破りの技を決めているのを見ると、まるで父親のような誇り高い気分になります」とホワイトは話し、「イアン・マッテオリという男が、スノーボードの回転の世界記録を破ったのです。とても信じられませんでした」と語っている。

ジョルジア・コロンブ/アルペンスキー/2006年生

ジョルジア・コロンブの夢は、地元イタリアで開催される冬季オリンピックに出場することだ。この冬、江原2024ユースオリンピックで、彼女はジャイアントスラローム(大回転)で金メダル、アルペンコンバインド(複合)で銀メダル、スラローム(回転)で銅メダルを獲得した。

来シーズンは、イタリアで最も成功したワールドカップスキーヤー、フェデリカ・ブリニョーネの出身地であるラ・トゥイール生まれの17歳、コロンブにとってさらに多くのチャレンジが待ち構えている。北京2022冬季オリンピックのジャイアントスラロームで銀メダルを獲得し、コロンブが母親のように慕うブリニョーネは、彼女に助言を行っているという。

ユースオリンピックでメダルを獲得した彼女は、来シーズン、ワールドカップデビューを果たすだろう。そして、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックに出場する夢を目指す。

「どうなるかはわかりません。とてもチャレンジングなことです」と、コロンブは江原2024でOlympics.comに話した。

「夢には、いつも魅力と困難が伴います。もし、それがそうでなければ、それがチャレンジングなことでなければ、それは夢ではないかもしれません」

アンナ・ぺッツェッタ/フィギュアスケート/2007年生

アンナ・ぺッツェッタにとって、2023年はイタリアのフリウリ=ヴェネツィア・ジュリアで開催されたヨーロッパ・ユースオリンピック・フェスティバルで銀メダルを獲得するという貴重な年だった。

2024年9月には、イタリア・ベルガモで開催されたロンバルディアトロフィーで、ショートプログラムの自己ベストをマークし総合5位に入賞している。

5歳の頃から、アイスホッケーを行っていた兄といっしょに氷の上に立ち始めた17歳のぺッツェッタは、2022年にオーストリア・グラーツで開催されたアイスチャレンジの女子シングルスで優勝を果たし、シニアの舞台でもその名を知られるようになった。

ぺッツェッタの大きな目標は、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの舞台に立つことだ。

「それが私のいちばんの目標です」と、ボルツァーノ出身のぺッツェッタは以前、Olympics.comに話した。「母国で競技するのはとても素晴らしいことです。それは本当に夢のようで、目いっぱい努力をしてそこに到達したいと思います」

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