ベルギー・アントワープで始まった体操競技の世界選手権で、初日となった9月30日に男子予選の1班から4班、2日目の10月1日に同5班、6班が演技を行い、優勝を狙う前回大会2位の日本代表チームは初日の2班に登場し、6種目合計で258.228点となり、予選首位で決勝進出を決めた。
前回大会で優勝した中華人民共和国代表チームは、アジア競技大会とメンバーを分散させ、合計248.163点で予選8位。昨年3位の英国は予選3位で決勝に駒を進めた。このほか、上位8チームに入ったアメリカ合衆国、カナダ、ドイツ、イタリア、スイス代表チームが決勝を戦う。
個人総合で予選首位に立ったのは、世界選手権初出場となった27歳の千葉健太で85.799点、予選2位が萱和磨(かや・かずま)で85.598点、予選3位が橋本大輝で85.432点。
日本のエース橋本は、予選で6種目のうち東京2020で金メダルを獲得した鉄棒で予選トップの15.000点をマークするなどしたが、最後のあん馬が13.266点に沈み、その結果、千葉、萱に続く順位となった。
個人総合決勝には予選上位24人が出場できるが、各国の上限は2人。24時間以上前であればチーム内で代替可能となっており、日本体操協会は、前回大会の個人総合で優勝している橋本を決勝に出場させることを発表している。
男子団体決勝は10月3日
今回の大会は、パリ2024オリンピック予選を兼ねて行われているが、男子日本代表は前回大会で既にパリ2024出場枠を獲得済み。男子団体での優勝を目標に戦いに挑んでいる。
9月30日の予選を終えた橋本は、日本体操協会を通じ、「自分だけではなく、みんなで6種目いい演技ができて、いいスタートが切れたと思います。(開催国のベルギーと同組で回って)歓声も聞こえてきたんですけど、もともと想定して準備してきていて、会場にのまれず、逆にノリながらみんな自分の演技に集中できてたのが良かったです。しっかり疲れをとって、団体決勝に向けて調整していきたいと思います」と語った。
また予選1位の千葉は、「最初のつり輪でミスが出てしまった。少し緊張もあったが、取りこぼしてはいけない種目なので、決勝までしっかりやりたい」と気合を入れた。
予選2位の千葉は、「ミスなく6種目しっかりまとめていい演技もできたので、この流れを団体決勝でも出せるようにしたいと思います」と語った。
世界体操選手権2023の日程
ベルギー・アントワープで開催される体操の世界選手権は、まず予選が9月30日〜10月2日に実施され、10月3日には男子団体総合決勝で最初のメダルが授与される。大会は8日の種目別決勝2日目で幕を閉じる。
9月30日(土)
男子予選
10月1日(日)
男子予選、女子予選
10月2日(月)
女子予選
10月3日(火)
19:30〜22:45 男子団体総合決勝…予選トップ8チームが出場
10月4日(水)
19:30〜22:05 女子団体総合決勝…予選トップ8チームが出場
10月5日(木)
19:30〜22:40 男子個人総合決勝…予選トップ24選手(各国最大2人)が出場
10月6日(金)
19:30〜22:00 女子個人総合決勝…予選トップ24選手(各国最大2人)が出場
10月7日(土)
14:00〜18:00 種目別決勝1日目…男子ゆか、男子あん馬、男子つり輪、女子跳馬、女子段違い平行棒/予選トップ8選手(各国最大2人)が出場
10月8日(日)
14:00〜18:00 種目別決勝2日目…男子跳馬、男子平行棒、男子鉄棒、女子平均台、女子ゆか/予選トップ8選手(各国最大2人)が出場
世界体操選手権2023の日本代表選手
女子
- 宮田笙子
- 岸里奈
- 深沢こころ
- 畠田千愛
- 芦川うらら
男子
- 橋本大輝
- 萱和磨
- 千葉健太
- 南一輝
- 杉本海誉斗