世界柔道選手権2023の初日となった5月7日、女子48kg級、男子60kg級が実施され、女子48級の角田夏実が2021年から続く3連覇を達成し、古賀若菜が銅メダルを獲得。パリ2024オリンピックの日本代表争いは角田が大きくリードする形となった。
また男子60kg級では、東京オリンピック金メダリストで、5度目の優勝を目指した髙藤直寿(たかとう・なおひさ)が準決勝で延長戦の末にフランシスコ・ガリゴス(スペイン)から1本を奪われ、3位決定戦に回る波乱があった。3位決定戦では第3シードのイ・ハリム(大韓民国)と対戦して延長戦の末に敗退。パリ2024出場に向けて、さらにはオリンピック2連覇に向けて課題を残す結果となった。
女子48kg級の準優勝はフランスのシリヌ・ブクリ、もうひとりの銅メダリストはイタリアのアッスンタ・スクット。
男子60kg級の優勝はフランシスコ・ガリゴス(スペイン)、準優勝はディルショドベク・バラトフ(ウズベキスタン)、3位はギオルギ・サルダラシヴィリ(ジョージア)、イ・ハリム(大韓民国)。
2回戦からのスタートとなった女子48級第2シードの角田は、危なげなく準決勝まで駒を進めると、準決勝では今年のグランドスラム3大会で3勝をあげていたブランディーヌ・ポン(フランス)を相手に隅返で一本勝ち。同じくフランスのブクリと対戦した決勝では、試合開始早々から激しいぶつかり合いとなり、ブクレは何度か角田の技を逃れることができたものの、残り1分30秒に達した頃に角田の巴投げが見事に決まり、試合が終了した。
男子60kg級では、第1シードのヤン・ヨンウェイ(Chinese Taipei)が3回戦で姿を消すという波乱もあった。また、準決勝で髙藤を倒し、最終的に優勝したスペインのガリゴスは、スペイン男子選手として2人目の世界選手権の金メダリストとなった。一方、準優勝のバラトフは、ノーシードで決勝まで駆け上がり、自身初となる世界選手権メダルを獲得した。
1日目:女子48kg級、男子60kg級の結果・メダリスト
2023年5月7日に行われた女子48kg級、男子60kg級のメダリストは以下の通り。
女子48kg級
- 🥇角田夏実
- 🥈シリヌ・ブクリ(フランス)
- 🥉古賀若菜
- 🥉アッスンタ・スクット(イタリア)
男子60kg級
- 🥇フランシスコ・ガリゴス(スペイン)
- 🥈ディルショドベク・バラトフ(ウズベキスタン)
- 🥉ギオルギ・サルダラシヴィリ(ジョージア)
- 🥉イ・ハリム(大韓民国)
2日目:女子52kg級、男子66kg級の組み合わせ
2日目となる5月8日(月)は女子52kg級、男子66kg級が予定され、日本からは阿部詩(うた)、阿部一二三(ひふみ)、丸山城志郎が登場する。3者ともに2回戦からの登場で、阿部一二三と丸山はトーナメントの反対側に入っており、それぞれが勝ち上がれば、決勝で激突することとなる。
一方、4度目の優勝を狙う阿部詩は初戦でアナ・ヴィクトリヤ・プルジズ(クロアチア)と対戦し、順当に勝ち上がれば、準決勝で東京2020オリンピックの48kg級で金メダルを獲得したディストリア・クラスニキ(コソボ)とあたることになる。
世界柔道選手権2023の日程
- 5月7日(日)女子48kg級、男子60kg級
- 5月8日(月)女子52kg級、男子66kg級
- 5月9日(火)女子57kg級、男子73kg級
- 5月10日(水)女子63kg級、男子81kg級
- 5月11日(木)女子70kg級、男子90kg級
- 5月12日(金)女子78kg級、男子100kg級
- 5月13日(土)女子78kg超級、男子100kg超級
- 5月14日(日)混合団体