世界トランポリン競技選手権2023 見どころ・日程・注目選手/パリ2024オリンピック予選

パリ 2024

11月9日〜12日の日程で英バーミンガムで開催される世界トランポリン競技選手権2023。世界王者の座が争われるほか、オリンピックの出場枠最大16枠をかけた戦いとなる。

2 執筆者 Jo Gunston
Trampline
(Getty Images)

パリ2024オリンピックトランポリン競技の出場枠をかけた世界トランポリン競技選手権2023がまもなく幕を開ける。

11月9日〜12日の日程で50ヶ国1,000人以上の体操選手たちが参加して行われるこの戦いの舞台となるのは、英バーミンガム。オリンピックで実施されるのはトランポリンのみだが、世界選手権ではタンブリング、ダブルミニトランポリンでも世界一が決定する。

大会を通じて合計15個の金メダルが授与され、そのうち6個をトランポリン(男子個人、女子個人、男子シンクロ、女子シンクロ、男子団体、女子団体)が占める。トランポリン男女個人では、決勝8位以内の選手が属する国内オリンピック委員会がパリ2024オリンピックの出場枠を最大1枠獲得する。

パリ2024のトランポリン競技の出場枠は男女それぞれ16枠で、今回の大会で獲得できなかった国内オリンピック委員会は、2023年2月〜2024年4月のワールドカップシリーズ、さらには、2024年前半に開催される各大陸大会を通じてパリ2024出場枠獲得を目指すことになる(※)。

※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。

では、第37回世界トランポリン体操選手権では、誰がそれぞれの種目の頂点に立ち、誰がオリンピック出場枠獲得に貢献するのだろうか?

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世界トランポリン競技選手権2023 注目選手

今年の大会には、前回(2022年)大会のトランポリン個人およびシンクロ種目の王者たちが勢揃いする。連覇を達成する選手は現れるのか。

女子個人で優勝した24歳の森ひかるは、宇山芽紅(めぐ)とともにシンクロでも優勝して2冠を達成したほか、これまでの世界選手権で6個の金メダルを獲得しており今大会でも活躍が期待される。地元開催となった東京2020ではプレッシャーに苦しみ、決勝進出はならなかった。しかし、気持ちを新たにパリ2024に向けて歩みを続けている。

今大会はその舞台に立つための重要なステップとなるが、それは他の選手にとっても同じだ。

英バーミンガムでは、オリンピック・メダルを2個手にしている英国のブライオニー・ペイジが地元ファンからの大きな声援を受けて力を発揮することが予想される。2021年大会の個人種目で優勝した彼女は、リオ2016オリンピックの個人種目で銀メダルに輝き、初めてオリンピック・メダルを獲得した英国人トランポリン選手となった。

東京2020では銅メダルを手にしたペイジは、昨年の世界トランポリンで森に続いて準優勝。パリ2024で悲願の金メダルを獲得するためにも、今回の大会で好成績をおさめて弾みをつけたいところだ。

前回、個人種目で3位となったフー・イチェン(中華人民共和国)は、同じく中国代表でオリンピック金メダリストのチュー・シュエインとともに女子トランポリン団体メンバーに名を連ね、団体種目での連覇を狙う。

男子では、昨年大会でニュージーランド代表選手として初めて金メダルを獲得したディラン・シュミットが、2連覇を目指して大会に挑む。東京2020の銅メダリストであり、2014年のユースオリンピックで金メダルを手にしたシュミットの前に立ちはだかることが予想されれるのは、強豪中国勢だ。同国からは2021年世界王者のヤン・ランユーや、新星ホー・ロンユー、ワン・ジサイ、リー・ユーミンが英国に降り立ち、戦いに挑む。2006年から2021年の世界選手権・男子個人種目を総なめにしてきた中国勢は、王座奪還に照準を合わせる。

また、昨年大会・個人銀メダリストのアラン・モラント(フランス)は母国開催となるパリ2024オリンピックに向けて、今大会でのメダルを狙っていることだろう。昨年大会3位の石川和(やまと)と2021年大会で準優勝を果たした西岡隆成(りゅうせい)のふたりも表彰台に近い存在だ。

アメリカ大陸の選手たちにとっては厳しい戦いとなるのかもしれない。チリ・サンティアゴで開催されたパンアメリカン競技大会を終えたばかりの選手たちは、1週間も経たないうちに英国で再びパフォーマンスを披露することになる。彼らがどこまで本来の力を発揮できるのかに注目したい。

世界トランポリン競技選手権2023 実施される種目

  • トランポリン女子個人
  • トランポリン男子個人
  • トランポリン女子シンクロ
  • トランポリン男子シンクロ
  • トランポリン女子団体
  • トランポリン男子団体
  • ダブルミニトランポリン男子個人
  • ダブルミニトランポリン女子個人
  • ダブルミニトランポリン女子団体
  • ダブルミニトランポリン男子団体
  • タンブリング女子個人
  • タンブリング男子個人
  • タンブリング女子団体
  • タンブリング男子団体
  • 団体総合

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翌世界トランポリン競技選手権2023 日程

以下すべて現地時間(日本時間は+9時間)

11月9日(木)

  • 10:00〜20:30(日本時間19:00〜翌5:30)トランポリン – 男子個人予選1
  • 10:00〜16:00(日本時間19:00〜翌1:00)タンブリング – 女子予選1
  • 11:00〜19:30(日本時間20:00〜翌4:30)トランポリン – 女子個人予選1
  • 16:00〜20:30(日本時間25:00〜翌5:30)ダブルミニトランポリン – 男子個人予選1

11月10日(金)

  • 10:00〜14:00(日本時間19:00〜23:00)トランポリン – 男子シンクロ予選1
  • 10:00〜13:00(日本時間19:00〜22:00)トランポリン – 女子シンクロ予選1
  • 10:00〜15:00(日本時間19:00〜24:00)タンブリング – 男子予選1
  • 10:00〜14:00(日本時間19:00〜23:00)ダブルミニトランポリン – 女子予選1
  • 15:30〜16:00(日本時間24:30〜翌1:00)タンブリング – 女子団体決勝
  • 16:03〜16:33(日本時間25:03〜翌1:33)ダブルミニトランポリン – 男子団体決勝
  • 17:08〜17:38(日本時間26:08〜翌2:38)ダブルミニトランポリン – 女子団体決勝
  • 17:41〜18:11(日本時間26:41〜翌3:11)タンブリング – 男子団体決勝
  • 18:45〜19:55(日本時間27:45〜翌4:55)トランポリン – 男子シンクロ予選2

11月11日(土)

  • 10:00〜11:00(日本時間19:00〜20:00)タンブリング – 女子予選2
  • 10:00〜11:00(日本時間19:00〜20:00)ダブルミニトランポリン – 男子予選2
  • 11:00〜12:00(日本時間20:00〜21:00)タンブリング – 男子予選2
  • 11:00〜12:00(日本時間20:00〜21:00)ダブルミニトランポリン – 女子予選2
  • 12:00〜13:00(日本時間21:00〜22:00)トランポリン – 男子個人予選2
  • 12:00〜13:00(日本時間21:00〜22:00)トランポリン – 女子個人予選2
  • 13:15〜13:45(日本時間22:15〜22:45)ダブルミニトランポリン – 男子決勝
  • 13:48〜14:18(日本時間22:48〜23:18)タンブリング – 女子決勝
  • 14:21〜14:51(日本時間23:21〜23:51)ダブルミニトランポリン – 女子決勝
  • 14:54〜15:24(日本時間23:54〜24:24)タンブリング – 男子決勝
  • 16:15〜17:00(日本時間25:15〜翌2:00)トランポリン – 女子団体決勝
  • 17:03〜17:48(日本時間26:03〜翌2:48)トランポリン – 男子団体決勝

11月12日(日)

  • 12:00〜12:30(日本時間21:00〜21:30)トランポリン – 女子シンクロ決勝
  • 12:33〜13:03(日本時間21:33〜22:03)トランポリン – 男子シンクロ決勝
  • 13:10〜13:40(日本時間21:10〜21:40)トランポリン – 女子個人決勝
  • 13:43〜14:13(日本時間22:43〜23:13)トランポリン – 男子個人決勝
  • 15:03〜16:39(日本時間24:03〜翌1:39)団体総合

世界トランポリン競技選手権2023 ライブ配信情報

大会の模様はAll Gymnastics TVでライブ配信が予定されている。

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