もし、あなたがパリ2024オリンピックの閉会式で行われた、ロサンゼルス2028(LA28)引き継ぎ式を見ていたなら気づいていただろう。
パリからロサンゼルスへオリンピック旗を運ぶ有名人の中には、パリのスケートボード男子ストリートで銀メダルに輝いたジャガー・イートンの姿があった。
アメリカ合衆国で唯一、2大会連続のメダル獲得を果たした彼が、ヤシの木の並ぶ広い並木道を滑りながら、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのライブが行われているベニスビーチに到着する様子が、スタッド・ド・フランス会場内のスクリーンに映し出されていた。
それは、4年後、ロサンゼルスで開催されるオリンピックを象徴的なシーンだった。
イートンと同様に、スケートボードは再びオリンピックで注目を浴びる競技のひとつとなり、サーフィンやスポーツクライミングを含む他の27競技とともに、LA28の正式競技となっている。
すでに次期オリンピックに向けた取り組みが始まっている中、Olympics.comはLA28で行われるスケートボードについて、現在までにわかっていることをここで紹介したい。
LA28はいつどこで開催される?
ロサンゼルス2028オリンピックは、2028年7月14日から30日まで開催される予定となっている。LA28は、ロサンゼルス市が開催する3回目のオリンピックとなり、既存の多数の施設が会場として使用される。
スケートボードがオリンピック競技になったのはいつ?
スケートボードは、東京2020オリンピックで正式にオリンピック競技としてデビューした。
パリ大会を終えた今、これまで次の5か国がスケートボードでオリンピックメダルを獲得している:日本、オーストラリア、ブラジル、アメリカ合衆国、英国。中でも、日本代表は、2大会を通じて合計9個のメダル(金メダル5個、銀メダル3個、銅メダル1個)に輝き、史上最多を誇る。
LA28のスケートボードはどこで行われる?
LA28のスケートボード、ストリート種目とパーク種目は、カリフォルニア州ロサンゼルスのサンフェルナンド・バレーにあるセプルベダ盆地レクリエーションエリアで開催される予定となっている。
フリーウェイ405号線と101号線が交差する場所にあり、LAで2番目に大きいこの都市公園は、インドアおよびアウトドアスポーツの拠点となっている。LAで開催されるオリンピックで、サンフェルナンド・バレーが競技会場となるのは初めてのこととなる。
近隣の会場で開催される予定の他の競技には、アーチェリー、自転車BMXレーシング、自転車BMXフリースタイルがある。
LA28で注目されるスケートボーダーは?
カリフォルニア州は、発祥地としてスケートボードの世界の中心地である。したがって、世界のトップスケーターたちがオリンピックメダルを争うには、最もふさわしい場所のひとつと言える。
まだ誰が代表選手として出場するかはわからないが、イートンをはじめ、パリ2024男子ストリート銅メダリスト、地元のナイジャ・ヒューストンや同女子パーク銅メダルのスカイ・ブラウン(英国)らが、地元ファンから大きな注目を浴びることだろう。
また、パリ2024男子ストリートで史上ただ1人となる連覇を果たした堀米雄斗、女子パーク金メダルに輝いた14歳のアリサ・トゥルーや同ストリート金メダリストの吉沢恋(ここ)などのスター選手たちが、連覇を目指してLAの競技会場に戻ってくることが期待される。
ただ、東京2020からパリ2024までに見られたように、世界のスケートボードは飛躍的な進化を見せている。さらなる発展が予想されるこれからの4年間では、まだ名の知られていない新たな顔ぶれが現れる可能性もあるだろう。
LA2028ではどんな戦いが待っているのか。新たなスター選手は現れるのか。今後のスケートボードシーンに注目したい。