スポーツクライミング

メダル

スポーツクライミング 競技説明 presented by ALLIANZ

クライミング・スピード

クライミング・ボルダー

スポーツクライミングは、これまでの20年間で人気が拡大した都市型スポーツのひとつ。男女問わず、若者が中心となって、アウトドアのみならず都会のインドア施設で楽しまれている。世界150カ国に2,500万人以上のクライマーがいるとされ、その39パーセントは18歳以下と言われている。

1985年、イタリアのトリノ近郊のバルドネッキアの岩場で開催された「SportRoccia」 というイベントにクライマーたちが集まった。この時、クライマーは岩場を制限時間内にどこまで高く登れるかを競い合ったが、これが世界で初めて開催されたリード競技となった。その1年後、フランスのリヨン近郊にあるヴォー・アン・ヴランで、初めて人工壁を使った室内競技会が開催された。

ルールの概要

オリンピックでのスポーツクライミング競技は、ボルダー、スピード、リードの3つのフォーマットから構成される。

ボルダーでは、選手はロープを使わずに4.5mの高さの複数の壁に挑み、制限時間内にいくつ壁を登れるかを競う一方で、途中で落下してもできる限り少ないトライで登り切るかを競い合う。

スピードでは、確実にホールドをつかむ正確さと瞬発力が要求され、いかに速く壁を登り切るかを2人の選手が同時に勝ち抜き方式で競い合う。トップ選手は、高さ15メートル、手前に5度張り出した壁を、男子で6秒以下、女子で7秒以下のスピードで登り切る。圧巻のスピードに注目だ。

リードでは、高さ15mを超える壁を6分間の制限時間内に、どこまで高く登れるかを競い合う。ボルダーと同様、選手は事前にコースを確認できないため、登るルートをスタート直前の短い時間内で判断しなければならない。ルートは競技中、徐々に難しくなっていくため、選手には高い身体能力と集中力が要求される。

東京2020では、各選手は3つのフォーマットを競い合い、各順位の積が得点となり最終順位が決められた。最も得点の低い選手が、オリンピック史上初のスポーツクライミング競技の金メダルに輝いた。

パリ2024では、競技形式が変更され、スピード種目とボルダー&リード複合種目の2種目で競い合われる。

オリンピックにおける歴史

スポーツクライミングは、2018年、アルゼンチンのブエノスアイレスで開催された夏季ユースオリンピックで大成功を収めたことをきっかけに東京2020オリンピックでデビュー。新しい正式競技としてオリンピックの仲間入りを果たした。

視覚的にも美しく、刺激的な特徴を併せ持つスポーツクライミング競技の斬新さは、若者を中心にこのスポーツの人気をさらに高め広く普及させた。都市の真ん中でも自然の中でも、さまざまな環境で行えることも魅力のひとつだ。スポーツクライミングは、パリ2024ではブレイキン、サーフィン、スケートボードと共に、近年のオリンピック新競技のひとつとして注目されるだろう。

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