北米プロ野球メジャーリーグベースボール(MLB)は現地時間4月23日、公式戦15試合を実施した。ここでは、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)2023 で3大会ぶりとなる世界一のタイトルを手にした "侍ジャパン" こと、野球日本代表メンバーの大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)、ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カージナルス)、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)の活躍にスポットライトを当てて紹介する。
■大谷、3者連続の5号HR
大谷翔平が所属するロサンゼルス・エンゼルスは、本拠地でカンザスシティ・ロイヤルズを迎え撃つ。
1点ビハインドの6回裏の攻撃で、エンゼルス先頭打者のテイラー・ウォードが快音を響かせ、ダイヤモンドを1周して同点に追いつくと、続く2番のマイク・トラウトも、ソロホームランを放って勝ち越しに成功。さらに、3番・指名打者の大谷も変化球を完璧に捉え、3者連続して今季5号目となるホームランを記録し、追加点をあげた。大谷のホームランは、現地時間18日のニューヨーク・ヤンキース戦以来5試合ぶりで、エンゼルスの3者連続本塁打の記録は2019年6月以来、4シーズンぶりの快挙となった。
なお、試合は、4−3でエンゼルスがロイヤルズを下している。
◾️吉田、1イニングで2HRの偉業達成
ボストン・レッドソックスに所属する吉田正尚も、この日の次第で偉業を達成した。
敵地でのミルウォーキー・ブルワーズ戦に4番・レフトで先発出場を果たした吉田は、8回表の攻撃で2号目となるソロ本塁打を記録する。味方打線が大暴れし、2アウト満塁のチャンスでふたたび打順が回ってきた吉田は、2ストライクに追い込まれながらも相手ピッチャーの変化球を捉えて振り切ったボールが大きなアーチを描いて、そのまま観客席へと吸い込まれた。これにより、吉田はグランドスラム(満塁ホームラン)を達成したほか、メジャーリーグで1イニング内に2本の本塁打を記録するという、日本人選手としては初となる快挙を成し遂げた。
吉田の躍動もあり、レッドソックスはこの回だけで一挙9得点をあげ、最終的に12−5で大勝を収めている。
MLB公式YouTubeでは、「グランドスラムだけでなく、吉田は不可能なことを成し遂げた」というタイトルで、滅多に達成できない1イニング内2本塁打という吉田の快挙を、ハイライト動画にして紹介している。
◾️ヌートバー、ゲーム初球から本塁打
ラーズ・ヌートバーが所属するセントルイス・カージナルスは、敵地へ乗り込みシアトル・マリナーズと対戦した。
1番・センターで先発出場を果たしたヌートバーは、トップバッターとして打席に立ち、アンパイアの合図で始まったゲーム初球から大きく振ると、ボールは大きな弧を描いてそのままスタンドイン。今季2号となる "プレーボールホームラン" で、ヌートバーはWBCと同様、序盤から先頭打者として攻撃打線に勢いをつけた。
カージナルスは、7−3で白星をあげている。
◾️ダルビッシュ、今季初勝利
サンディエゴ・パドレス所属のダルビッシュ有は、アウェイで行われたアリゾナ・ダイヤモンドバックスとの試合で先発投手としてマウンドに上がった。
今シーズン4回目の先発を任されたダルビッシュは、3回までヒットを許さない好投を見せ、6回途中までの102球を投げ切り、2安打1失点、5奪三振5四球をマークする。脚に違和感があるような仕草を見せたことから、ダルビッシュは途中降板したものの、味方チームの援護もあり最終的に7−5でパドレスがリード守って勝星をあげており、ダルビッシュにとっては今季初勝利となった。
試合終了後、ダルビッシュは自身のTwitterで「脚は大丈夫です。ご心配ありがとうございます」とのメッセージを投稿している。