「全部出しきった。何も残すことなく最初からギア全開で、成功させにいけたことは僕の財産」
羽生結弦の北京2022冬季オリンピックは4位という結果に終わった。それでも、4回転アクセルに挑んだ王者の姿は、多くの人の脳裏に焼き付いただろう。
ソチ2014、平昌2018と男子シングル連覇を果たし、3連覇を視界にとらえて臨んだ北京2022。成績はショートプログラム(SP)で95.15点、フリースケーティング(FS)で188.06点、合計283.21点の4位だった。結果については「これはもうしょうがない。頑張りました」と短く振り返った。
試合前、話題に登ったは4回転アクセルを成功させられるかどうか。「自分の恩師である鈴木先生に『お前が飛ぶんだぞ』と教えられていたので、小さい頃から飛びたいなと思って頑張っていた」という大技。プログラム冒頭で挑戦したジャンプは回転不足と判定されたものの、「4A」の文字が採点表に記された。
「(4回転アクセルへの挑戦は)大変だった。本当に、いろいろと思うことはある。詳細はダメだったと思うが、演技内容として(4回転)アクセルとサルコウの失敗があって、後半は全部をうまく決められたという流れがあったからこそ、僕の『天と地と』というプログラムが表現できたと思う」
今大会の総括を求められると、「挑戦しきった、全部出しきったオリンピックだった」と語った羽生。最後は「皆さんの応援の力を受け取って滑ることができたかはわからず、『ごめんなさい』という気持ちもある。『たくさん応援してくださりありがとうございました』という思いを伝えたい」とファンへの感謝で締めくくった。