北京2022オリンピック開幕!「One World, One Family」

第24回北京2022オリンピック冬季競技大会は、国家体育場での見事な開会式で華々しく幕を開けた。

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General View inside the stadium as performers hold up snowflakes with the names of participating countries on during the Opening Ceremony of the Beijing 2022 Winter Olympic Games
(2022 Getty Images)

夏冬両方のオリンピックを経験する唯一無二のホストシティである北京は、2月4日、"鳥の巣" の愛称を持つ国家体育場で2度目となる開会式で、91の国内オリンピック委員会(NOC)の選手団を迎えた。

TEAM JAPANは選手団入場行進、10番目に登場。スタジアムのフロアに多くの言語で "ようこそ" と書かれた会場を、スピードスケートの**郷亜里砂とノルディック複合の渡部暁斗**が旗手として国旗を掲げ、日本選手団を率いて入場した。

開会式のテーマである**「One World, One Family」**は、ひとつの雪の結晶をイメージして表現され、式典の最初から最後までを鮮やかに彩った。このテーマは、故事成語にある「真の賢者は、全世界をひとつの家族として捉えている」に基づいている。

14年前の北京大会の開会式と閉会式の演出を担当した世界的映画監督のチャン・イーモウ氏が、今大会も式典の指揮を務め、夏季と冬季の両大会で指揮をとる史上初めての人物となった。

71歳のチャン氏は、音楽、歌、ダンス、革新的な技術、花火を通して、このショーピースに命を吹き込み、スターやプロの歌手、ダンサー、俳優ではなく、北京と河北省の市民を中心として作り上げる開会式にした。

会場内のセンターステージは、11,600平方メートルのHD LEDスクリーンで構成され、「透明な氷の表面」を模した演出が施された。さらにチャン氏は、ライブモーションキャプチャーを使った人工知能の高度な技術を駆使し、作品を実現させた。

国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長は挨拶で、アスリートたちが、逆境や困難が訪れても立ち上がることのできる強さをみせてくれたこと、スポーツを通じて世界中にインスピレーションを与えてくれたことを称えた。

「皆さんは、不確実で、不安定な状況に不安を抱えながらも、多くの困難を乗り越え、ここにたどり着きました。そして今、皆さんが輝く時が来ました。あなたが待ち望んでいた瞬間、私たち皆が待ち望んでいた瞬間です」

「私たちは皆、皆さんとともに歩んでいます。私たちは皆、皆さんをサポートしています。私たちは皆、皆さんを応援しています」と述べた。

北京2022開会式フォトギャラリー

旧正月を迎えたことにちなんで、国家体育場のフロアには、中国語で「幸福」を意味する大きな漢字が映し出された。旧正月になると、中国の家庭では窓やドア、玄関に「福」の字を貼りつけて祝う。

(2022 Getty Images)

今回の冬季オリンピックの開幕は、凍てつく寒さと雪の季節に春の訪れを祝う「立春」と重なった。中国では、極寒の地が新しい生命を育むことが多いと信じられている。

「立春」を祝うパフォーマンスでは、子供がタンポポを吹くと、白い綿毛と種が空中に舞い上がった。同時に空には花火の「タンポポ」が打ち上げられ、春の種が世界中に広がっていく様子を表現した。

国家勲章や栄誉称号の受章者、中華人民共和国各地の56の民族の国民などが代表となって、手から手へと国旗を受け渡していく。国旗がスタジアムに入場し、センターステージへと手渡されていく間、子供のトランペット奏者が「私と祖国」のメロディーを奏でた。

(2022 Getty Images)

スタジアムのフロアからバーチャルの氷が浮かび上がり、24本のレーザーで冬季オリンピックの歴代開催地の名前が彫り込まれた。

(2022 Getty Images)

アイスホッケー選手に扮した6人のパフォーマーが、バーチャル映像で映し出されたアイスホッケーのパックを打つ。そして、スタジアムのフロアから現れた映像で作られた氷の塊にシュートした。

(2022 Getty Images)

バーチャルで映し出された氷が砕け、オリンピック・リングの形をした結晶が現れる。2008年の開会式では、火、木、雪、そしてパフォーマーによって、このシンボルが形作られていた。

(2022 Getty Images)

オリンピック発祥の地であるギリシャは、今回もアポストロス・アンゲリスマリア・ダノウが旗手として国旗を手に最初に入場。

(2022 Getty Images)

参加国・地域名が書かれた雪の結晶を模したプラカードを、パフォーマーがLEDのフロアに降らしていく。

(2022 Getty Images)

聖火リレーは、オリンピック聖火台への点火でクライマックスを迎える。

スタジアム内での最後の聖火リレーで、6世代にわたる中華人民共和国のウィンタースポーツ選手7人が、聖火ランナーとして6本のトーチを運んだ。

最終聖火ランナーである2000年代生まれのジャオ・ジウェンジニゲル・イラムジャンは、巨大な氷の結晶を模した聖火台となるフレームにトーチをはめ込み、聖火リレーを締めくくった。この大きな雪の結晶は、北京2022に参加する91の国と地域を象徴するそれぞれの雪の結晶で構成されている。

北京オリンピックを象徴する新たな一場面が、歴史に加わった。

(2022 Getty Images)

開会式日本選手団の旗手を終え、2選手は以下コメントを発表した。

郷亜里砂

「無事に旗手を務めることができてホッとしています」
「実際に会場を歩いてみてすごく気持ちが高まりましたし、こんな貴重な経験をさせていただき本当に幸せです。これから沢山の競技が始まりますがTEAM JAPAN がひとつになって頑張る姿を見ていただきたいです」

渡部暁斗

「実際に旗を目の前にしたときには緊張感がありました。日本の国旗を持たせてもらうというなかなかない貴重な機会でもありますし、郷さんとふたりで国旗を持って入場できたことを嬉しく思います」
「オリンピック5 回目にして開会式は初めて出たのですが、出て良かったと思いました。日本の国旗を持って入場してすごく気持ちが引き締まりましたし、日本代表だという気持ちをより強く持って大会に臨めそうです。この気持ちを最高のパフォーマンスにつなげられるようにこれから準備して良いオリンピックにしたいと思います」
(2022 Getty Images)

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