日本人対決を制してAyumiが優勝、ブレイキン・アジア選手権2023

パリ 2024

Bガールは日本のAyumi、Bボーイは大韓民国のWingがアジアの頂点に立った。

1 執筆者 Chiaki Nishimura
Asian Championship B-girl
(Olympics.com)

中華人民共和国の杭州で2日間にわたって行われたブレイキン・アジア選手権2023は、7月2日に男女それぞれ決勝が行われ、BガールではAyumi(福島あゆみ)がAmi(湯浅亜実)との日本人対決を制して優勝した。Bボーイの優勝は大韓民国のWing(キム・ヒョヌ)。

今回の大会では、上位2選手に来春のオリンピック予選シリーズの出場権が割り当てられることになっている。

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Bガール:Ayumiが接戦の末に優勝

3ラウンド制で行われた決勝は、互いのことを知り尽くしているAyumiとAmiの対戦となった。

決勝のわずか1時間前に行われた準決勝では、オリンピック予選ランキングで2位に立つAmiが、同1位で中華人民共和国のBガール671(リウ・キンジー)と対戦。優勝候補の筆頭に挙げられた671が力強い攻めのダンスを披露すると、一方のAmiはバラエティ豊富な動きで応戦。結果はAmiが後半で高い評価を得て2-1(1-8、6-3、6-3)で決勝進出を決めた。

もう一方の準決勝では、6月に40歳の誕生日を迎えたAyumiが、最終的に671を下して3位となった23歳のFresh Bella(ジョン・ジエ/大韓民国)と対戦。経験豊富なAyumiが3-0(7-2、9-0、7-2)で戦いを圧倒して決勝のステージに立った。

そんなふたりによる決勝は、技術の高さや技の豊富さなどで力が拮抗しているように見られ、3ラウンドが終わって発表された審査員の評価もほぼ五分五分。Ami、Ayumiの順に1-2(4-5、4-5、5-4)となり、僅差でAyumiが表彰台の頂点に立った。

Ayumiにとっては、世界ダンススポーツ連盟(WDSF)主催の主要国際大会において、2021年の世界選手権以来の優勝となった。バトルの後には、互いの健闘を称え合うふたりの姿が日本ダンススポーツ連盟ブレイキンのソーシャルメディアで紹介された。

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Bボーイ:Shigekixが準々決勝敗退

Bボーイでは、日本のShigekix(半井重幸=なからい・しげゆき)とHiro10(大能寛飛=おおの・ひろと)がともに準々決勝に駒を進めたものの、準決勝進出はならなかった。

優勝候補のひとりと目されたShigekixは、準々決勝でHongten(キム・ホンリュ)と対戦。2ラウンドで決着がつかない場合に、3ラウンド目が行われるという形式で行われたこの準々決勝で、2ラウンドを終えた時点で1-1(5-4、1-8)と評価が分かれ、3ラウンド目に突入。Bボーイの準々決勝進出者の中で最年長38歳のベテランHongtenは柔軟性の高く独創的な動きで見せ場を作り、審査員9人のうち6人からの支持を得て3ラウンド目をものにし、Shigekixの準々決勝敗退が決まった。

一方のHiro10は、最終的に準優勝となった中華人民共和国のX-Rain(シャン・シャオユウ)と対戦。Hiro10は回転系のパワームーブなどで攻めていくと、2ラウンドを終えて1-1(6-3、2-7)。3ラウンド目はX-Rainが圧倒して(1-8)、Hiro10の戦いは終わった。

日本勢は今回の大会で来春のオリンピック予選シリーズへの出場権を獲得することはできなかったが、最終的にランキングポイントを通じても予選シリーズへの出場権を獲得できる。

ブレイキン・アジア選手権2023、メダリスト

Bガール

  • 🥇Ayumi(福島あゆみ/日本)
  • 🥈Ami(湯浅亜実/日本)
  • 🥉Fresh Bella(ジョン・ジエ/大韓民国)

Bボーイ

  • 🥇Wing(キム・ヒョヌ/大韓民国)
  • 🥈X-Rain(シャン・シャオユウ/中華人民共和国)
  • 🥉Hongten(キム・ホンリュ/大韓民国)
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