9月16日〜24日の日程で米カリフォルニア州のハンティントンビーチで実施される「2022年ISAワールドサーフィンゲームズ」。
世界選手権に相当するこの大会では、男女それぞれの優勝チームにオリンピックの出場権1枠が割り当てられることになっており、パリ2024を目指す選手らにとって重要な意味合いを持つ。
日本からは男子3人、女子3人の代表選手「波乗りジャパン」が派遣される。各選手を紹介しよう!
東京オリンピック銅の都筑有夢路など、女子3選手
波乗りジャパンのメンバーとして名を連ねるのは、ワールドサーフリーグ(WSL)のランキング、ジャパンオープンの結果、強化部推薦などを考慮して選ばれた男女合わせて6選手。
東京2020で銅メダリストを獲得した21歳の都筑有夢路は、3月に行われた2022年ジャパンオープンの決勝で、松田詩野との戦いを制して優勝。日本代表に選出された。
今季の都筑は、ワールドサーフリーグが主催する世界最高峰のプロサーフィンツアー「チャンピオンシップツアー(CT)」の下部大会チャレンジャーシリーズ(CS)に参戦しており、これまでのところ最高成績は夏に行われたUSオープンでの5位。今大会に向けて空港での取材に応じた都筑は、「優勝以外は意味がないので、そこを目指す」と意気込みを語った。
都筑とともに日本代表として東京オリンピックに出場し、今回の代表選手にも選ばれているのが、2020年のジャパンオープンを制した24歳の前田マヒナ。ハワイで生まれ育ち、明るい笑顔が印象的な前田のCSランキングは、日本女子の中で都筑(16位)に次いで2番目に高い20位。
今季のCSでは5月にシドニーで行われた大会での9位が最高で、昨年のワールドサーフィンゲームズでは日本女子最高の8位となった実力も持つ。
昨シーズンのCSで好成績を収めたことなどから日本代表に選出されたのが松田詩野。2019年の第1回ジャパンオープンでは当時16歳で表彰台の頂点に立ち、同年のワールドサーフィンゲームズでの活躍により「条件付き」でオリンピック日本代表に内定した。しかし、昨年の同大会の結果により、代表選考で落選。悔しい気持ちをバネに各大会に挑み、昨年のCSランキングは日本女子最高の17位。
今年4月には肩の故障により手術を余儀なくされ、3ヶ月ほどサーフィンから離れることになったが、9月の御前崎プロで大会に復帰。ワールドサーフィンゲームズでは、代表落選や怪我を経て強くなった姿を見せてくれることだろう。
今季WSLファイナル進出の五十嵐カノアも参戦!
日本男子代表で、日本サーフィン界を牽引するのが東京2020銀メダリストの五十嵐カノア。日本勢として唯一、今季のCTで戦った五十嵐は、パリオリンピックの会場となるタヒチで8月に行われたツアーで、大逆転の末に準々決勝進出を果たし、ツアー上位5選手のみが参加できるファイナルへのチケットを手に入れた。
今回のワールドサーフィンゲームズでは、男女それぞれで国別順位が決定し、優勝チームにはパリ2024への出場枠1枠が与えられる。世界トップレベルで活躍し、今回の会場となるハンティントンビーチ出身の五十嵐は、日本男子を率いてその戦いに挑む。
2人目の男子代表は、2022年ジャパンオープンで優勝した村上舜(しゅん)。2019年のワールドサーフィンゲームズでは決勝進出を果たして、堂々の4位。条件付きで東京オリンピック日本代表に内定したが、2年後の同大会の結果により、東京2020出場は叶わぬ夢となった。
その経験から多くを学んだ25歳の村上。今季は踵の骨折により大会に出場できない時期もあったが、CT進出を目指してCS大会に参戦中。今季のこれまでの最高成績はUSオープン(CS)での25位。
もうひとりのサーファーは、上山キアヌ久里朱(かみやま・きあぬ・くりす)。2022年3月に行われたアジアオープン(QS1000)で3位となったことで、CSへの出場権を獲得し、現在CSで技を磨いている21歳。
上山は、今回の大会会場であるハンティントンビーチで行われた2018年のISA世界ジュニアサーフィン選手権で優勝。その経験から代表メンバーに選出された。思い出の地でのパフォーマンスに注目したい。
ISAワールドサーフィンゲームズの日程
競技日程は天候によって変更になる可能性もある。戦いの模様は、Olympics.comで配信予定。
9月15日(木) 競技1日目の組み合わせとスケジュールが確定する
9月16日(金) 開会式、男子の競技が始まる可能性もあり
9月17日(土)、18日(日) 男子
9月19日(月) 男子、女子(女子の初日となるこの日は、スーパーガールプロの選手らの参加が可能)
9月20日(火)〜23日(金) 男子、女子
9月24日(土) 男女ファイナル