日本からは松田瑞生(ダイハツ)が唯一の出場。一山麻緒(資生堂)と新谷仁美(積水化学)は、新型コロナウイルス(COVID-19)陽性判定により欠場となった。
レースは最初の5kmを16分10秒で入るなど、序盤からハイペースで推移。先頭集団は8選手に絞られると、中盤以降はゴティトム・ゲブレシラシェ(エチオピア)とジュディス・ジェプタム・コリル(ケニア)のマッチレースとなる。残り2km付近でゲブレシラシェが前に出ると、2時間18分11秒の大会新記録で優勝した。
松田はハイペースの先頭集団には付き合わず、ほぼイーブンペースでレースを展開。後半に追い上げを見せ、入賞圏内の8位に肉薄するがわずか15秒届かず。それでも世界選手権の日本人最高記録を更新する2時間23分49秒をマークし、9位でフィニッシュした。
松田はレース後、日本陸上競技連盟を通じ以下のコメントを残している。
「(たくさんの方の支えとサポートがあって、今回、このスタートラインに立てた。その恩返しとして感謝の気持ちで走りきりたかったが、期待に応える走りができず、申し訳ない気持ちでいっぱいである。(序盤からハイペースとなったレース展開は)前半から、ただただ「自分には力がないな」と感じるレースだった。レース展開に対応していきたいと思っていたので、特にプランは立てず、前半も、中盤も、後半も、最初からすべて全力で行った。
すべて1人の(単独走)のレースで、1人を抜いても1人がついてくる感じ。ついてくる人の後ろにつくと、どんどんペースが下がっていくだけだと思ったので、とにかく行けるところまで攻めていこうと全力を尽くした。
体調は、合宿の後半に少し崩れた部分があったので、練習も含めてのすべてが世界陸上だなと思ったし、やっぱりマラソンは練習ができてこそのレースだと感じた。
スタートラインに立つにあたっては、不安がないといえば嘘になる状態だったが、それが自分の実力だと認めているし、どんなレースになっても後悔はないと覚悟を持ってスタートラインに立った。今回、レースに出させてもらって、本当に感謝の気持ちでいっぱいである。
(そのなかでレースは、きちんとまとめているのでは? との問いに対して)自分のなかでは全く歯が立たなかったと思っている。
(新型コロナウイルス陽性で他の2選手が欠場したことについては)出られなかった選手の悔しさというのは、一番私が分かっていると思う。そのすべての選手の気持ちを背に走った。8位の選手に追いつけなかったのは、前だけを見据えて1つでも前に、1秒でも前にと思って走っていたのであれが全力。順位は把握していたが、ずっと全力だったので、ラストの脚が残っていなかった。私は、世界の舞台に立てない悔しさと、世界の舞台に立つプレッシャーと責任感のどちらも経験させていただいている。一番私が悔しさというものをわかっていると思う。この悔しさを糧にまた、次、この舞台に戻っていて、結果を残せるように一から頑張っていきたい。」
陸上競技
15日 - 24日 7月
陸上競技 | 世界選手権 | オレゴン - アメリカ合衆国
■オレゴン2022世界陸上日本代表選手
男子
100m
- サニブラウンアブデルハキーム
- 坂井隆一郎(初)
200m
- 上山紘輝(初)
- 小池祐貴
- 飯塚翔太
400m
- 佐藤風雅(初)
- 川端魁人(初)
- ウォルシュジュリアン
5000m
- 遠藤日向(初)
10000m
- 田澤廉(初)
- 伊藤達彦(初)
マラソン
- 鈴木健吾(初)
- 星岳(初)
- 西山雄介(初)
3000m障害物
- 三浦龍司(初)
- 青木涼真(初)
- 山口浩勢(初)
110mハードル
- 泉谷駿介
- 村竹ラシッド(初)
- 石川周平(初)
400mハードル
- 黒川和樹(初)
- 岸本鷹幸
走高跳
- 真野友博(初)
- 赤松諒一(初)
棒高跳
- 山本聖途
走幅跳
- 橋岡優輝
- 山川夏輝(初)
やり投
- ディーン元気(初)
- 小椋健司(初)
4×100mリレー
- サニブラウンアブデルハキーム
- 坂井隆一郎
- 上山紘輝
- 小池祐貴
- 栁田大輝(初)
- 鈴木涼太(初)
4×400mリレー
- 佐藤風雅
- 川端魁人
- ウォルシュジュリアン
- 中島佑気ジョセフ(初)
- 岩崎立来(初)
- 河内光起
20km競歩
- 池田向希
- 高橋英輝
- 住所大翔(初)
- 山西利和
35km競歩
- 川野将虎(初)
- 松永大介
- 野田明宏
女子
800m
- 田中希実
1500m
- 田中希実
- 卜部蘭(初)
5000m
- 田中希実
- 廣中璃梨佳(初)
- 萩谷楓(初)
10000m
- 廣中璃梨佳
- 五島莉乃(初)
- 小林成美(初)
マラソン
- 一山麻緒(初)
- 松田瑞生
- 新谷仁美
3000m障害物
- 山中柚乃(初)
- 吉村玲美
100mハードル
- 福部真子(初)
- 青木益未(初)
走幅跳
- 秦澄美鈴(初)
やり投
- 北口榛花
- 上田百寧(初)
- 武本紗栄(初)
4×100mリレー
- 青木益未
- 君嶋愛梨沙(初)
- 兒玉芽生(初)
- 御家瀬緑(初)
- 青山華依(初)
20km競歩
- 藤井菜々子
- 岡田久美子
35km競歩
- 園田世玲奈(初)
男女混合
4×400mリレー
- 中島佑気ジョセフ
- 岩崎立来
- 河内光起
- 松本奈菜子
- 小林茉由(初)
- 久保山晴菜(初)