9月23日から行われている女子バレー世界選手権で、バレーボール女子日本代表は10月9日の2次ラウンド最終戦でオランダをストレートで下し、決勝トーナメント進出を決めた。10月11日の準々決勝で女子日本代表「火の鳥NIPPON」はブラジルと再び対戦する。
ここまでの戦いで、日本代表はキャプテン古賀紗理那が捻挫するなどのトラブルに見舞われたものの、持ち前のチームワークの良さを発揮して2次ラウンドではグループ3位で準々決勝進出。そんな中で、古賀に代わって1次ラウンド・ブラジル戦でスタメン出場した22歳の石川真佑(まゆ)が目を見張るほどの活躍を見せている。
石川真佑、オランダ戦では井上愛里沙に並ぶチーム最高得点
男子バレー日本代表の石川祐希を兄に持つ石川真佑が今回の世界選手権でその存在感を発揮したのは、1次ラウンド3戦目となったブラジル戦のときだ。
その2日前に行われた中華人民共和国との試合でキャプテンの古賀が負傷。9月30日に行われたブラジル代表戦で、古賀に代わって石川がスタメン出場した。
試合開始1本目で石川がサービスエースを決めると、日本はそのまま3点を先取。その後、ブラジルにリードを許す中、18-18に追いついた場面で石川は再びエンドラインのギリギリにボールを落としてサービスエースを決め、チームを活気づけた。
日本は2セット目を落としたものの、最終的に強豪ブラジルを相手にセットカウント3-1で勝利。石川は「勝てたことはよかった」とした上で、「3セット目、4セット目の出だしで少し相手にリードされてしまったので、出だしから自分たちの流れを作っていけるように次に向けて頑張っていきたい」(日本バレーボール協会インスタグラムより)と気を引き締め、志の高さを示した。
ブラジル戦の2日後に行われたアルゼンチン戦で石川は、サービスエース4本を含むチーム最多の25点でチームの勝利に貢献。2次ラウンド3戦目のベルギー戦でも林琴奈と並びチーム最多得点を記録し、10月9日のオランダ戦では井上愛里沙と並ぶチーム最多の15点をマークした。
これまでの試合で石川が決めたサービスエースは12本。10月10日現在のベストサーバーランキングでは、アンドレア・ドルーズ(アメリカ合衆国)の15本、カテリーナ・ボゼッティ(イタリア)の14本、ガイラ・セネイダ・ゴンサレス・ロペス(ドミニカ共和国)の13本に続き、石川が4位にランクインしている。
女子バレー準々決勝、10月11日ブラジル代表戦へ
オランダ代表戦の後、次のブラジル戦に向けて「相手も勝ちにくると思いますし、自分たちも出だしからチーム全員で勢い出して勝ちに行きたいと思います」(日本バレーボール協会インスタグラムより)と語った石川。
今回の大会の1次ラウンドでブラジルに勝利した女子日本代表だが、相手は世界ランキング2位(2022年10月現在)の強豪チーム。1次ラウンドとは異なるチームコンディションで戦いに挑んでくることは間違いない。女子日本代表は、今年6月から7月にかけて行われたネーションズリーグの決勝トーナメントの初戦(準々決勝)でブラジルに1-3で敗れており、その悔しさを晴らす絶好の機会と言えるだろう。
石川、そして火の鳥NIPPONが強豪チームを相手にどのような戦いを見せるのか。ブラジルとの準々決勝は10月11日20:00(日本時間翌3:00)スタート。