宇野昌磨の全日本フィギュアの成績を振り返る、優勝は過去4回

毎年12月に行われる全日本フィギュアスケート選手権。大会を前に、世界王者・宇野昌磨の全日本フィギュアでの成績を辿った。

1 執筆者 Olympics.com
Uno Shoma Beijing
(2022 Getty Images)

グランプリファイナルを初制覇し、フィギュアスケートのスーパースラム(※)まであとオリンピック制覇だけとなった宇野昌磨

オリンピックでの成績を見てみると、男子シングルで銀メダル(平昌2018)、銅メダル(北京2022)を獲得するなど、24歳の宇野は世界トップレベルのスケーターとしてフィギュアスケート界で存在感を示し続けている。

そんな宇野でも「一番緊張する」という年に1度の大会「全日本フィギュアスケート選手権」がまもなく大阪で開催される。

宇野が初めて出場した2011年大会から2021年までの成績は優勝4回と2位が4回。12月22日〜27日に行われる全日本フィギュアスケート選手権を前に、宇野昌磨の同大会でのパフォーマンスを振り返ってみたい。

※スーパースラムとは?…ジュニアの主要2大会(世界選手権、グランプリファイナル)、シニアの主要な6大会(オリンピック、世界選手権、グランプリファイナル、四大陸選手権または欧州選手権)で優勝すること。男子では唯一、羽生結弦が2020年に達成した。

宇野昌磨、全日本選手権デビュー2011年

1997年12月生まれ、愛知県出身の宇野昌磨が全日本選手権デビューを飾ったのは2011年大会である。

前回大会王者の小塚崇彦や、同3位の髙橋大輔、そしてグランプリシリーズで初優勝を遂げた羽生が名を連ねたこの大会で、14歳を迎えたばかりだった宇野はその存在感を見せつけて9位という成績を残すと(優勝は高橋)、世界ジュニア選手権への切符を手に入れた。

全日本デビューの1ヶ月後には、オーストリアのインスブルックで行われたユースオリンピックにも出場し、宇野は銀メダルを獲得した。

2012年から2015年、ジュニアからシニアへ

2011/2012シーズンからジュニア・グランプリシリーズ(JGP)に出場するようになっていた宇野は、ジュニア界で着実に技を磨き、2012年の全日本選手権では11位。この大会では、当時高校生だった羽生結弦が初優勝を飾った(羽生は2012年から4連覇を達成)。

シニア選手たちと競い合いながらも安定した成績を残してきた彼が、ひとつレベルをあげたのがジュニア最後のシーズンとなった2014年。

4回転トウループを自分のものとしつつあった17歳の宇野は、初出場となったJGPファイナルで優勝。その勢いのまま全日本のリンクに立ち、羽生に続く2位という成績で、同大会において初めて表彰台に立った。

翌シーズン(2015年)、宇野はシニアへと移行。グランプリシリーズに初参戦して、優勝も経験。さらにはグランプリファイナルへの出場権も掴むとファイナルでの結果は3位。その直後に行われた2015年の全日本選手権では、再び2位となった。

(2014 Getty Images)

2016年から2019年、全日本初優勝そして4連覇

宇野が全日本選手権で初めて頂点に立ったのが6回目の出場となった2016年大会。4連覇中だった羽生がインフルエンザのため欠場する中、ショートプログラムを終えて2位発進となった宇野だったが、フリースケーティングでは力強い演技を披露し、2位の選手とは30点以上の差をつける、圧巻の優勝だった。

翌2017年の全日本選手権で、20歳となっていた宇野は2連覇を達成。この結果を受けて2018年2月の平昌2018オリンピックの日本代表メンバーに選出され、大会では銀メダルを獲得した。

翌2018年の全日本選手権では、5年ぶりに男子シングルに復帰した髙橋をおさえて、宇野は3連覇を飾った。

2019年大会は宇野にとってより特別な大会となる。その理由は、羽生が3大会ぶりに出場したからである。

平昌オリンピック以降、競技に取り組む上で気持ちのバランスをとることが難しくなっていた宇野は、2019年から新たにスイス出身のステファン・ランビエール・コーチに師事。「スケートを楽しむ気持ち」を模索しながら臨んだ全日本選手権では、羽生との4年ぶりの直接対決を制して、宇野が日本の頂点に立った。

2020年から2021年、2大会連続2位

5連覇がかかった2020年大会だったが、結果は羽生に敗れ2位。2021年の全日本選手権も同様で、2大会連続で羽生が1位、宇野が2位、鍵山優真が3位となった。

2021年の成績をもとに、3選手は北京オリンピックの日本代表選手に選ばれ、宇野は自身2つめのオリンピックメダル(銅メダル)を獲得した。

宇野昌磨の全日本フィギュアスケート選手権の成績

  • 2011年 - 7位(優勝は髙橋大輔)
  • 2012年 - 11位(優勝は羽生結弦)
  • 2013年 - 7位(優勝は羽生結弦)
  • 2014年 - 2位(優勝は羽生結弦)
  • 2015年 - 2位(優勝は羽生結弦)
  • 2016年 - 優勝
  • 2017年 - 優勝
  • 2018年 - 優勝
  • 2019年 - 優勝
  • 2020年 - 2位(優勝は羽生結弦)
  • 2021年 - 2位(優勝は羽生結弦)

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