第11回ワールドゲームズが開幕…ソフトボール・後藤希友やスポーツクライミング・野中生萌、ブレイキン・半井重幸が出場
4年に一度開催される、オリンピックに採用されていない競技種目の国際総合競技大会「第11回ワールドゲームズ」が7月7日に開幕する。ソフトボール・後藤希友やスポーツクライミング・野中生萌など、Tokyo2020のメダリストも出場。パリ2024で採用されたブレイキンでは半井重幸、福島あゆみ、湯浅亜実が登場する。
第11回ワールドゲームズが現地時間7月7日、アメリカ合衆国アラバマ州バーミングハム市で開幕する。ワールドゲームズは4年に一度開催される、オリンピックに採用されていない競技種目の国際総合競技大会。17日までの11日間に渡って、さまざまな競技で熱い戦いが行われる。
日本からは全22競技に142名が出場する。中にはTokyo2020で金メダルを獲得したアスリートも名を連ねている。ソフトボールには金メダリスト7人が出場。後藤希友(トヨタ自動車)、藤田倭(ビックカメラ高崎)、原田のどか(太陽誘電)らメダリストに新たな戦力も加わった。昨夏の金メダルが示すように、実力は十分。オリンピックに続く、世界大会連覇も射程圏内だろう。
スポーツクライミングの女子には野中生萌が出場する。Tokyo2020ではスピード、リード、ボルダリングの複合で争われ、野中は銀メダルを獲得。今大会ではボルダリングの1種目にエントリーしている。男子ではTokyo2020で4位の楢󠄀﨑智亜(TEAM au)がリードに出場。そのほか、リードに谷井菜月(明治安田生命)、ボルダリングに緒方良行(B-PUMP)や藤井快(TEAM au)といった面々が日本代表に選ばれている。
パリ2024で新たに行われるブレイキンも、今大会の実施種目の一つだ。“Bボーイ・Shigekix”半井重幸は2018年、アルゼンチンのブエノスアイレスで行われたユースオリンピックで銅メダルを獲得したダンサー。1月に行われたJDSF(日本ダンススポーツ連盟)全日本ブレイキン選手権も制した、日本トップクラスのBボーイだ。
Bガールは“Ayumi”福島あゆみ、“Ami”湯浅亜実の2人が世界のトップを走る。2021年12月のWDSF(世界ダンススポーツ連盟)世界選手権ではこの2人が決勝に残り、Ayumiが制した。5月に行われたアーバンスポーツの祭典「FISEモンペリエ」のブレイキン・フォー・ゴールドではAmiが優勝している。パリ2024の金メダル候補とも呼ばれる2人。今大会での活躍にも期待したい。
■ワールドゲームズについて
ワールドゲームズは、オリンピックに採用されていない競技種目で世界最高水準のアスリートが競い合う国際的な競技大会のこと。国際ワールドゲームズ協会(IWGA)の主催、国際オリンピック委員会(IOC)の後援により、4年に一度、夏季オリンピック・パラリンピック競技大会の翌年に開催される。今大会はもともと、2021年7月15日から25日にかけての開催を予定していた。Tokyo2020の延期により、今大会も1年延期して行われることになった。
ワールドゲームズの採用された競技が、後にオリンピックで採用されるケースも少なくない。これまでに、ワールドゲームズ競技種目の中からバドミントンや野球・ソフトボール、トライアスロンといった8競技がオリンピックに採用された。Tokyo2020で行われた野球・ソフトボール、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンもすべてIWGA加盟競技。今後もこういった事例が増えていくと考えられる。