パリ2024オリンピックの予選を兼ねてアラブ首長国連邦シャルジャで行われているスケートボード・パーク世界選手権。大会7日目を迎えた2月11日、女子準決勝が行われ、東京オリンピック銅メダリストで14歳のスカイ・ブラウン(英国)が首位で決勝に駒を進めた。
日本からは草木ひなのなど4選手が準決勝に出場し、草木が2位、東京2020オリンピック銀メダリストの開心那が3位、金メダリストの四十住さくらが6位で決勝進出を果たした。第1組に登場した中村貴咲は14位で敗退した。
女子準決勝はトップ16のスケーターが2組に分かれてそれぞれランを3本ずつ行い、高得点1つをもとに順位が決まり、上位8人が決勝に進む。準々決勝まではラン2本で競われたが、準決勝からは3本になる。その分、スケーターたちの気持ちに余裕が生まれるものの、転倒すればその時点でそのランは終了する。
準々決勝を首位で通過していた草木は、準決勝2組目の最終滑走者として1本目のランを行うと、しっかりと滑りきって83.58点をマーク。2本目以降はルーティーンを変更し、2本目では転倒したものの3本目で得点を84.50点に伸ばした。
最終的に、最終組7番手のブラウンが2本目で84.63点、3本目で87.08点を記録してトップで準決勝が終了した。
草木は準決勝後、「トップ5になりたいとは言っていたんですけど、『決勝』という言葉にびっくりしてます」とし、明日の決勝では「かっこいいって思ってもらえる、悔いの残らない滑りをしたいなと思います」と語った。
一方、女子準決勝を不安な気持ちとともに過ごすことになったのが四十住だ。
和歌山県出身で20歳の四十住は、準々決勝9位という結果を受けて準決勝は第1組8番手に登場。1本目をフルメイクしたものの77.00点にとどまり、2本目では転倒。3本目では77.16点へと得点を伸ばしたものの、上位8人で行われる決勝に向けて安全圏とは言い切れず、決勝進出確定は第2組の結果を待つ形となった。
2組目には草木、ブラウン、開のほか、グレース・マーホファー(アメリカ合衆国)やミナ・ステス(アメリカ合衆国)、インジアラ・アスプ (ブラジル)らトップ選手が登場したが、2組目が終わった時点で四十住の準決勝6位が決定し、決勝進出が確定した。
四十住は、「今日は全然緊張してなくて、(でも)1本目得点が伸びなかったから、2本目、3本目めっちゃ緊張しました」とコメント。決勝進出を2組目の成績に委ねる形となり、不安な気持ちで2組目を見ていたことを語った四十住は、決勝進出が確定した後、親しい友人であるブラウンと抱き合って涙を流して喜ぶシーンも見られ、「さくらが泣いたら、スカイも泣きました」と笑顔を見せた。「こんな(不安な)気分に準決勝でなるのが初めて。いい刺激になりました。これからこの経験を活かせられるように頑張ります」とし、「明日は明日で自分のやりたいことを全部出して、優勝できたらいいなと思います」と意気込みを語った。
スケートボード・パーク世界選手権の結果
2023年2月11日 女子準決勝の結果
[決勝進出の8選手]
- スカイ・ブラウン(英国)87.08
- 草木ひなの(日本)84.50
- 開心那(日本)81.36
- ブライス・ウェットスタイン(アメリカ合衆国)81.00
- グレース・マーホファー(アメリカ合衆国)80.23
- 四十住さくら(日本)77.16
- ミナ・ステス(アメリカ合衆国)75.93
- ローラ・タンブリング(英国)75.74