MLB史上初「50-50」達成の大谷翔平「一生忘れられない日になる」

MLB史上初となる「50-50」、シーズン50本塁打・50盗塁を達成したロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が、心境を語った。

1 執筆者 WATANABE Fumishige/渡辺 文重
OHTANI Shohei
(Getty Images)

北米プロ野球・MLB公式戦、ロサンゼルス・ドジャース対マイアミ・マーリンズが現地時間9月19日、日本時間20日にローンデポ・パーク(アメリカ合衆国フロリダ州)で行われた。試合は20-4でドジャースの白星。この勝利により、ドジャースは12年連続でポストシーズン進出を決めることとなったが、ドジャースの大谷翔平にとっても、また長い歴史を持つMLBにとっても、歴史的な試合となった。

現地時間8月3日のオークランド・アスレチックス戦で一挙3盗塁を成功し、日本人初のシーズン30本塁打・30盗塁を記録した大谷。その20日後のタンパベイ・レイズ戦では逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、MLB史上6人目となる「40-40」達成者となる。そして30日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でMLB新記録の「43-43」に到達。ここから達成不可能と言われた「50-50」への挑戦がスタートする。

そして9月17日のマーリンズ戦で48本目となるホームランを放つと、翌日の試合で49盗塁目を記録。「50」に王手をかけて臨んだ19日の試合で、大谷は大爆発を見せる。

まずは初回の第1打席。ライトへとツーベースヒットを放つと、三盗を成功させる。これで50盗塁達成。記念の三塁ベースは取り外され、保管されることとなった。大谷派第2打席でもヒットを放つと、再び盗塁に成功。50盗塁すらも通過点であることを示す。

3打数3安打で迎えた第4打席はライトスタンドにホームラン。シーズン49本塁打として「50-50」に王手をかける。記録達成までのカウントダウンは一瞬で終了。続く第5打席、大谷はレフトスタンドにアーチ。前人未到の「50-50」に到達すると、9回には3打席連続となる本塁打を放ち、51本塁打。「50-50」は過去の記録となる。

終わってみれば6打数6安打10打点。試合後のフラッシュインタビューで「これだけ打てたことは人生でもないので、自分が一番ビックリしている」と興奮気味に語るも無理はない。しかし今日の感想を聞かれて、大谷が最初に口にしたのは「今日勝ててよかった」だった。自身の記録もチームの勝利のためであることを忘れてはいない。

大谷翔平の試合後インタビュー

今日勝ててよかった。(「50-50」は)早く達成したかったので、今日決められてよかった。一生忘れられない日になる。(6打数6安打10打点だったが要因は?)要因は分からない。これだけ打てたことは人生でもないので、自分が一番ビックリしている。(チームはポストシーズン進出を決めたが?)チームは変わったが、MLBに来てから夢見ていたこと。素晴らしい日になった。

また大谷の打点は120となり、2005年に松井秀喜氏が記録した日本人選手シーズン最多打点(116)を更新。ドジャースは9試合残しており、2001年にイチロー氏が記録した日本人選手シーズン最多盗塁(56)の更新も視野に入った。

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