平野歩夢、平野流佳、戸塚優斗、平野海祝、スノーボード男子ハーフパイプの4選手をチェック!

まもなく始まる、北京オリンピックのスノーボー男子ハーフパイプ! 世界のレベルを高みへと押し上げる、北京オリンピック日本代表の4選手を紹介しよう。 

1 執筆者 Chiaki Nishimura
halfpipe
(Getty Images)

平野歩夢、二刀流の道

ソチ2014、平昌2018の両オリンピックのスノーボード・ハーフパイプで銀メダルを獲得した**平野歩夢**。夏に行われた東京2020ではスケートボードに出場し、日本勢として史上5人目となる夏冬オリンピック出場を果たした。結果は予選敗退となったが、「スケートボードが自分を強くしてくれた」と二刀流への挑戦に胸を張った。

平昌以降スノーボードから距離を置き、東京大会を終えて完全に雪上に戻ってきた平野歩夢だが、今季のワールドカップやXゲームではブランクを感じさせない滑りを見せ、2021年12月に世界で初めて「トリプルコーク1440」(軸を斜めにした縦3回転、横4回転)を実戦で成功させ、世界を驚かせた。この大技を武器に、悲願の金メダルを狙う。

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(2022 Getty Images)

戸塚優斗、悔しい平昌から4年

平昌オリンピック以降、平野歩夢不在だったスノーボード・ハーフパイプで大躍進を遂げたのが**戸塚優斗**。平昌2018では、決勝2本目でハーフパイプのふちに乗り上げてバランスを崩し、激しく転倒。体を固定されて担架で運ばれ、最終的に病院に搬送された。幸い大事には至らずに済んだが、戸塚にとっては悔しさの残る大会となった。

それから4年の間に、戸塚は2020年3月のUSオープンで優勝し、翌年1月のワールドカップ・ラークスオープンXゲームでも優勝。2021年3月の世界選手権では3連覇中だった**スコッティ・ジェームズ**(オーストラリア)を抑えて王座に就いた。今季は平野歩夢や平野流佳の勢いに押されているが、「見ていて興奮するような滑り」を目指し、北京の空を舞う。

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平野海祝、兄の背中を追って

平野歩夢の4歳年下の弟・平野海祝(かいしゅう)は、15歳でオリンピック銀メダルを獲得した兄の背中を追って成長を続けてきた。その結果が、2020年ユースオリンピックの銀メダル獲得にあらわれ、将来のスノーボード界を盛り上げていくことが期待される。

海祝がスノーボードを始めたときには、すでに兄・歩夢は世界の舞台で戦っており、一緒に練習する機会は少なかった。そんな近いようで遠い兄の存在だが、2021年4月の全日本選手権で海祝は、戸塚、歩夢に続く3位。兄弟で表彰台に立つことができ、海祝は兄に近づいていることを実感したという。今シーズンも1月のXゲームで歩夢とともに表彰台に立つなど、着実に成長する海祝。兄と一緒に迎える夢の舞台・北京オリンピックで、自分らしいパフォーマンスを思う存分発揮することだろう。

平野流佳、ユースオリンピック王者

2020年のユースオリンピックで平野海祝を上回る成績を残したスノーボーダーがいる。金メダルを獲得した、平野流佳(るか)だ。ユースオリンピックの翌月に行われたワールドカップ・カルガリー大会でも初優勝し、2021年のワールドカップ・ラークスオープンでは3位、Xゲームでも初出場3位と健闘した。今季の成績も上々で金メダルは射程圏内と言っても過言ではない。

ダイナミックかつ華麗な演技で見る者を惹きつけるスノーボードだが、最高の滑りをするためにアスリートたちは転倒を繰り返し、汗を流し、技を磨き続けている。もちろん平野流佳も例外ではなく、心に留める言葉は「努力あるのみ」。人一倍練習して上達してきた自分を信じ、表彰台の頂点を狙う。

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(2022 Getty Images)
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