世界フィギュアスケート国別対抗戦2023丨日本代表、出場選手と注目は?

4月13日から16日に、東京体育館(東京都渋谷区)で世界フィギュアスケート国別対抗戦2023が開催。日本は3大会ぶりとなる世界一奪還を目指す。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
KANA-DAI

世界フィギュアスケート国別対抗戦2023(ISU World Team Trophy in Figure Skating 2023)が4月13日から16日にかけ、東京体育館(東京都渋谷区)で開催される。第1回は2009年で、今回が8回目。フィギュアスケートの団体戦はオリンピックでも、ソチ2014から正式採用されている。ここでは3月に行われた世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2023)の結果を踏まえ、見どころを紹介する。

※宇野昌磨が怪我のため欠場、代替で佐藤駿が出場(4月10日)

男子シングル:カギを握るのは友野一希

世界選手権では、宇野昌磨が唯一の300点台をたたき出して金メダルを獲得。チャ・ジュンファン(韓国)が銀メダル、イリア・マリニン(米国)が銅メダルとなった。宇野の実力は抜きんでており、国別選手権でも1位獲得が濃厚だ。しかし国別対抗戦のシングルは2名の合計ポイントで競われるため、“2番手”の順位が重要になる。

世界選手権の順位を国別選手権に当てはめると、日本は宇野と友野がショートプログラム(SP)で12点(1位)と6点(7位)、フリースケーティング(FS)で12点(1位)と7点(6位)、合計37点となる。一方ライバルの米国は、SPで2位のマリニンが11点、同6位のジェイソン・ブラウンが7点。FSで3位(10点)と5位(8点)で合計36点。その差はわずか1点となっている。

宇野と成長著しいマリニンだけでなく、友野とブラウンの対決からも目が離せない。

女子シングル:ライバルとなるのは韓国

男子シングル同様、世界選手権の成績を元に、日本とライバルのポイントを比較する。

日本は坂本がSP1位(12点)、FS2位(11点)、三原がSP3位(10点)、FS6位(7点)で合計40点。対する米国は、イザボー・レビトがSP4位(9点)、FS5位(8点)、アンバー・グレンがSP10位(2点)、FS14位(0点)で合計19点にとどまる。

もちろん、国別対抗戦にはルナ・ヘンドリックス(ベルギー)や渡辺倫果(日本)らが出場しないため、実際にはここまで点差は大きくならないと予想されるが、女子シングルが日本にとって“稼ぎどころ”であることは間違いない。

女子シングルで日本のライバルとなるのは韓国だ。イ・へインはSP2位(11点)、FS1位(12点)、キム・イェリムはSP17位(0点)、FS19点(0点)。世界選手権は不本意な結果に終わったキム・イェリムだが、昨年12月のNHK杯では坂本を抑えて優勝している実力者であることを忘れてはいけない。

ペア・アイスダンス:ライバルを上回れるか

ペアとアイスダンスは各国1組ずつの出場となるため、1位が12点、6位が7点となる。

ペアにおいて日本のライバルとなるのは米国だ。世界選手権で“りくりゅう”三浦璃来/木原龍一ペアが優勝したことは記憶に新しいが、国別選手権の得点方式だとSP1位、FS2位で合計23点。米国のアレクサ・クニエリム/ブランドン・フレイジャーはSP2位、FS1位のため、りくりゅうと同じ23点となる。

ペアは互角の勝負となりそうだが、アイスダンスは苦戦が予想される。米国のマディソン・チョック/エバン・ベイツがSP・FSともに1位の完全優勝を果たしたのに対し、“かなだい”村元哉中/高橋大輔は11位(SP11位・FS10位)。銀メダルのシャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア)、銅メダルのパイパー・ギレス/ポール・ポワリエ(カナダ)との差も大きい。世界選手権12位だったエブジェニア・ロパレワ/ジェオフリー・ブリッソー(フランス)を上回れるかがポイントになる。

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