国際スケート連盟(ISU)主催の「ISU 世界フィギュアスケート選手権大会2023」が3月22日から埼玉県さいたま市のさいたまスーパーアリーナで開催中。大会2日目の23日はペアの後半フリースケーティング(FS)が行われた。
22日のショートプログラム(SP)で首位に立った三浦璃来/木原龍一(木下グループ)が、自己ベストとなる合計222.16点で初優勝を飾った。日本ペアの世界選手権優勝は今回が初めて。“りくりゅう”は今シーズン、グランプリファイナルと四大陸選手権、今回の世界選手権の優勝をあわせて、年間グランドスラムを達成。グランプリシリーズのスケートカナダとNHK杯でも優勝しており、ISU公認の出場全5大会で優勝という快挙を成し遂げた。
木原は「母国開催の世界選手権で優勝できてうれしく思います」とコメント。年間グランドスラム達成について、「日本の次世代のペアが『挑戦してみよう』というきっかけになったら」と、日本フィギュアスケート界のマイルストーンになればと希望を語った。
三浦は悔しさをにじませるコメントを残した。FSの自己ベストを更新する141.44点を出したものの、演技終盤のスロージャンプで転倒。ノーミスの演技かつ、さらに得点を伸ばせる可能性があったこともあって「降りたのですが、耐えることができなくて、過去の自分に負けちゃったなという悔しさがあります」と語った。「来シーズンにもっともっと頑張っていけたら」と早くも来季に向けたコメントも付け加えた。
■三浦璃来のコメント
世界選手権に向けて後悔のないように練習してきましたが、フリーで少し気持ちの弱さが出て、ミスが出ていました。優勝は本当にうれしいですが、失敗した分、来シーズンにもっともっと頑張っていけたらと思います。
今シーズンはスローループでこけたことがなかったので。降りたのですが、耐えることができなくて、過去の自分に負けちゃったなという悔しさがあります。来シーズンはがんばります。
■木原龍一のコメント
今シーズンの目標が世界選手権で優勝することでした。母国開催の世界選手権で一緒に優勝することができて、すごくうれしく思いますし、支えてくださった方に感謝しています。
今回はショートはものすごく良かったのですが、今日は自分たちの弱さが出てしまったので、見えかけていた(歴代でもトップクラスのペアの)足元はまたどこか遠くへいってしまいました。また来シーズン、少しずつ詰めていけたらと思います。
こういった結果を見て、日本の次世代のペアが「挑戦してみよう」というきっかけになったら、今シーズン達成した年間グランドスラムが10年後、20年後に大きな意味が出てくるんじゃないかと思います。日本のペアが変わったという日が今日になったらいいなと願っています。
銀メダルはFS1位のアレクサ・クニエリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ合衆国)で、合計217.48点。3位はサラ・コンティ/ニッコロ・マチー(イタリア)で合計208.08点だった。
■日程
3月22日(水)
- 11:00 ペア SP
- 15:00 オープニングセレモニー
- 15:50 女子シングル SP
3月23日(木)
- 11:00 ペア FS
- 15:50 男子シングル SP
3月24日(金)
- 11:00 アイスダンス RD
- 17:20 女子シングル FS
3月25日(土)
- 12:30 アイスダンス FD
- 17:20 男子シングル FS
3月26日(日)
- 15:00 エキシビジョン
SP…ショートプログラム
FS...フリースケーティング
RD…リズムダンス
FD…フリーダンス