北京オリンピック観戦ガイド:ノルディック複合

2月9日から競技スタート!北京2022冬季オリンピックでのビッグネームのメダル争いが見逃せない、ノルディック複合競技の見どころや日程、注目選手を紹介しよう!

1 執筆者 Sean McAlister
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(2018 Getty Images)

**北京2022冬季オリンピック**では、合計55名のノルディック複合選手(全種目男子)が出場する。

その名の通り、スキージャンプとクロスカントリースキーの2種目を同日に行う複合競技で、ふたつのまったく異なる運動能力が必要とされる。空高く舞い上がるジャンプと、体力、精神力、戦略が求められるクロスカントリーの駆け引きに注目してほしい。

ノルディック複合の競技内容やスケジュール、注目選手など、観戦を楽しむための情報をチェックしよう。

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北京2022、ノルディック複合の各種目

北京2022では、グンダーセンラージヒル10km、グンダーセンノーマルヒル10km、グンダーセンラージヒル4×5kmの3種目が行われ、いずれもスキージャンプとクロスカントリースキーのレースで構成されている。

“グンダーセン” とはグンダーセン方式のことで、前半のスキージャンプの成績により、後半のクロスカントリースキーのスタート順を決めるものだ。団体ラージヒルは、スキージャンプ・ラージヒル1回の採点と、クロスカントリーリレー4×5kmフリースタイルで競い合う。

ノルディック複合は、1924年の第1回冬季オリンピックから公式種目として競われている歴史あるスポーツで、現在も男子種目のみが実施されている。

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北京2022、注目のノルディック複合選手

ドイツのレジェンド、**エリック・フレンツェルや日本の渡部暁斗**といったベテラン勢を、新星たちが超えることができるか?

オリンピックで6個のメダルを獲得したフレンツェルは、史上最高のノルディック複合選手のひとりとみなされている。彼は、北京入国時の新型コロナウィルス陽性判定により隔離を行っており、2月9日のスタートリストに名前が掲載されていない。残り2種目の出場の可能性はまだゼロではなく、北京2022で、ノルディック複合史上初となる4個目の金メダル獲得を狙っている。

7度の世界チャンピオンのフレンツェルは、平昌2018で、ノーマルヒル10kmと団体ラージヒル4×5kmでふたつの金メダルを獲得し、ラージヒル10kmでも銅メダルを獲得している。

ソチ2014と平昌2018のノーマルヒルでフレンツェルに次ぐ2位になった4度のオリンピック出場経験を持つ渡部は、5度目の挑戦でドイツの牙城を崩し、頂点を極めたいところだ。

今季勢いに乗っている**ヤールマグヌス・リーベル**(ノルウェー)も、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示し、9日のノーマルヒルのスタートリストに名前はない。この冬のワールドカップで無類の強さを発揮しており、2021年の世界選手権でノーマルヒルのタイトル防衛に成功した経験も追い風となると考えられていたが、残り2種目の出場については、フレンツェル同様まだ不透明だ。

ラージヒルで王座を狙う**ヨハネス・ルゼック(ドイツ)、ラージヒルの世界タイトルを獲得した20歳のヨハネス・ランパタ**(オーストリア)も優勝候補の一角に食い込んでくるかもしれない。

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北京2022、ノルディック複合の競技日程

**会場:**張家口ゾーン・国家スキージャンプセンター、国家クロスカントリーセンター
日程:2月9(水)~17日(木)

以下すべて現地時間です。日程は変更になる場合もあります。
※日本と北京の時差は1時間。日本の方が1時間進んでいます。

2月9日(水)

16:00 グンダーセン方式 個人ノーマルヒル10km ジャンプ
19:00 グンダーセン方式 個人ノーマルヒル10km クロスカントリー - メダリスト決定

2月15日(火)

16:00 グンダーセン方式 個人ラージルヒル10km ジャンプ
19:00 グンダーセン方式 個人ラージルヒル10km クロスカントリー - メダリスト決定

2月17日(木)

16:00 グンダーセン方式 団体ラージヒル4x5km
19:00 グンダーセン方式 団体ラージヒル4x5km クロスカントリー - メダリスト決定

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北京2022、ノルディック複合観戦の楽しみ方

ノルディック複合は、ふたつの異なるスポーツをマスターしなければ、最高峰の舞台で活躍することはできない。技術と瞬発力、持久力を合わせた総合的な身体能力が求められるノルディック複合選手は、まず、スキージャンプで巨大なジャンプ台からより遠くに美しく飛び、同じ日に行われる10kmのクロスカントリースキーのパシュートで競い合う。

「特殊な競技であるスキージャンプと、全く異なる技術のクロスカントリースキーのバランスが重要な競技です」と、オリンピック史上最多の7個のメダル(うち金メダル3個)を獲得した**フェリックス・ゴットバルト**(オーストリア)は、Olympics.comに語っている。

「クロスカントリースキーは、持久力を必要とし、非常にハードで集中的なトレーニングを行いますが、スキージャンプは技術的な部分があり、速筋を活性化させなければなりません。このふたつのバランスを取ることがこのスポーツの魅力です」

テクニカルなスキージャンプでは、選手は距離とフォームの美しさを得点で競う。そして、スキージャンプの順位によって、クロスカントリーのスタート順が決定される。スキージャンプの得点は、1点が4秒に相当するグンダーセン方式で換算され、スキージャンプの勝者がクロスカントリーで最初にスタートし、他の選手は換算された時間差でスタートする。

5歳からノルディック複合に取り組んできたフレンツェルは、この種目がもたらす多様性だけでなく、2度目のチャンスがある特性にも魅力を感じている。

「ジャンプがうまくいくと、(クロスカントリーで)とても戦術的な、多くの戦略を立てる機会があるんです」と、フレンツェルはOlympics.comのインタビューで語っている。

「ジャンプがあまり良くなかったとしても、挽回するチャンスはあるし、自分の力すべてを出し切って、最後に良い順位に入る可能性がある。良くない日をより良い日に変えることのできる、2度目のチャンスがあるんです」

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