いよいよ、最も輝く場所に彼が舞い降りた。
**北京2022冬季オリンピックのフィギュアスケート会場となる首都体育館の氷上で、羽生結弦**が公式練習を行なった。
「やるべき練習もしっかりしてきたと思いますし、いい感覚で入れてると思います」
「(会場の氷について)すごい綺麗だなと、すごく楽しんで練習できたと思います」
昨日(2月6日)の晩、羽生は北京へ到着し、本日(2月7日)の午後、3度目のオリンピックとなる北京2022のアイスリンクへ現れ、約35分間の公式練習をスケジュール通りに行なった。
フリースケーティングの楽曲「天と地と」の曲かけ練習では動きを確認し、何度か4回転アクセルのジャンプに挑戦したものの成功はなかった。
公式練習後のインタビューで、昨年末の全日本選手権の時とは「異なる」アプローチで、4回転アクセルに取り組んでいると羽生は答えた。
「自分の中で考えるところは、課題だったり良かった点があったり、いろいろありますけど、今日は今日でいい感覚だったと思うので、日に日にまた良くしていければいいなと思います」
まるで、往年の大スターが姿を現したようだった。
興奮、緊張、興味・・・いろいろな感情が混ざりあったような、カオスな雰囲気が会場を支配し、世界中のメディアが彼の一挙一動に視線を送っていた。
羽生は、明日火曜日(2月8日)、男子シングル・ショートプログラムにおいて、最終から2番目のグループで、全体21番目に出場予定だ。
そして、94年ぶりとなるオリンピック男子シングル3連覇を目指している。
それだけでなく、羽生がずっと目標だと公言している4回転アクセルの公式初成功にも注目が集まっており、2月10日(木)のフリースケーティングの演技からも目が離せない。
まずは、自身が世界最高スコアを保有している、明日のショートプログラムに羽生は集中している。
「とにかくショートもフリーも自分の中では『一幕』というような感覚でいますけれども、まずはショートはショートで集中しなきゃいけないと思っているので、まずはショートに対してできることを積み重ねていきたいなと思っています」
メディアの前ではたくさんの言葉を残している羽生だが、今日は言葉少なの印象だった。実際、プレッシャーを感じていることを認めた。
「試合なんで、 そりゃ緊張もしますし、オリンピックなんで、もちろん緊張しますけど、でもいい感覚で、できているとは思います」
「一生懸命頑張るので『応援してください』とは言えないですけど、見ていただけたら嬉しいです」