坂本花織が女子FSで2位「強くなれたシーズン」…5位の三原舞依は「感謝を込めた」丨世界フィギュアスケート国別対抗戦2023

世界フィギュアスケート国別対抗戦2023は4月14日、女子シングルのフリースケーティングを実施。坂本花織は2位、三原舞依は5位だった。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
Kaori Sakamoto
(©International Skating Union (ISU))

国際スケート連盟(ISU)主催の「世界フィギュアスケート国別対抗戦2023」が東京体育館(東京都渋谷区)で4月13日に開幕。大会2日目の14日は女子シングルのフリースケーティング(FS)が行われた。

坂本花織は前日のショートプログラム(SP)に続いて2位。最後のコンビネーションジャンプで転倒がありパーフェクトな演技とはならなかったが、世界選手権で転倒していたトリプルフリップ+トリプルトーループを完璧に成功させた。それ以外にもすべての要素で1点以上の加点を得る滑りで、145.75点をマークした。

これが今シーズン最後の大会。追われる存在となったことで多くの苦労もあったというが、「気持ちの面も、体もすごく強くなれた」とシーズンを総括した。今大会では日本のキャプテンを務める。最終日の逆転優勝に向けて、「リンクサイドからエネルギーをいっぱい送りたい」と力を込めた。

三原舞依は「プログラムにありがとうという気持ちを込めた」という演技で会場を魅了。131.21点で5位だった。今シーズンは13の大会に出場。過去最多の出場数となり、完全復活を印象づけるシーズンとなった。「さらに強い三原舞依、成長した自分をお見せできるように」と語っており、来シーズン以降の活躍も楽しみだ。

FSを制したのはイ・へイン(韓国)。148.57点をマークし、SPに続いてトップに立った。3位はキム・イェリム(同)で143.59点。

2日目の競技を終え、トップを走るのは90ポイントのアメリカ合衆国。日本は74ポイントで、75ポイントの韓国に次ぐ3位となっている。4位フランス(60)、5位イタリア(55)、6位カナダ(51)と続く。

■坂本花織のコメント

アクセルで軸がゆがんでしまって、でもショートの3-3よりも3をつけられる可能性があったので。挑んでみて、結果だめだったんですけど、あそこに挑めたのはショート同様良かったと思います。ミスを引きずらずに、ループをしっかり降りられたのは、今まで培ってきたものが発揮できた部分なのかなと思います。

今シーズンの最初はすごく大変な思いをしました。世界選手権でメダルを取って、オリンピックでもメダルを取って、その翌シーズンはすごく大変と周りから聞いていたんですけど、こんなにも大変なんだとすごく感じました。休んだほうが正解だったのかなとか、最初は思う部分がたくさんありました。続けてきたからこそ感じられることもあったし、今シーズンやってみて、学ぶことが今まで以上にたくさんありました。気持ちの面も、体もすごく強くなれたのかなと思います。その中で、全日本と世界選手権を連続で勝てたのはうれしかったですし、自信になりました。

来季は今シーズンほど辛くならないんじゃないかと思っています。試合で結果を残してこそ、それを証明できると思うので、来シーズンの最初からいい成績を残せるようにしたいと思っています。

男子の2人は初出場ですが、ここまで本当に良く頑張ってくれているので。(佐藤)駿くんはずっと暗い顔をしていたので、そこまで気負わずに、駿くんらしく。シーズンが終わって心がホッとしたときに、急遽回ってきて、そこから締め直すのは本当に大変なので。その中でもこうやって出てくれたことに感謝しているし、(友野)一希も世界選手権からずっと大変なスケジュールの中で頑張っているので、リンクサイドからエネルギーをいっぱい送りたいと思っています。

今年のチームジャパンは経験値とか、年齢とか、そういうのがみんな一緒ではなくて、いろいろな選手がそろって今回の国別対抗戦のメンバーになっています。それぞれの持ち味を発揮して、目立っていける8人だと思うので。やっていて新鮮というか、楽しいです。

■三原舞依のコメント

観客席からパワーが送ってくださる方々がいて、観客の皆さんからの拍手や「舞依ちゃんがんば」っていうのが、一つ一つ心の中に入ってきて、ここにいることができて幸せでした。最初から強くいこうと思って滑りました。

その時の体の状態に合わせて構成を変えたりと、いろいろしてきたプログラムでした。今日は今までの中で、自分でもびっくりするくらいの状態だったので、普段だったらダブルアクセルとトリプルトーループ2本の構成でいこうとしていたと思いますが、滑り始めるときから、3-3を入れる本当の構成で挑もうと強い気持ちで入れました。パーフェクトではなかったのですが、一つ一つ大切に、このプログラムにありがとうという気持ちを込めて滑れたと思います。

ハイテンションジャパンというフレーズがぴったりなチームワークだと思っています。すごく盛り上がっています。(これから滑る選手は)一瞬一瞬を大切に、今までやってきたことを信じて滑っていただけたらいいのかなと思います。私はあとは応援だけなので、パワーを全部込めて応援したいと思います。

今シーズンは私の中でもびっくりすることがたくさんあった、いろいろな思いがこもったシーズンになりました。試合数も13試合と、過去最多の試合に出ることができた喜びがあります。なにより、こうしてこの舞台に戻ってくることができたことが一番うれしいです。来シーズン以降、13試合に出たことも生きてくると思います。来シーズンもさらに強い三原舞依、成長した自分をお見せできるように。まだまだできることはたくさんあると思うので、一つ一つ前に進んでいきたいと思います。

■放送予定

※2023年4月11日時点

▼地上波

テレビ朝日系列

  • 4月13日 18:30〜(※一部地域を除く)
  • 4月14日 20:00〜
  • 4月15日 18:30〜
  • 4月16日 22:00〜

▼ネット(ライブ配信)

テレ朝動画

※通常配信で紹介、公式練習から視聴可

  • 4月13日 09:00〜
  • 4月14日 09:30〜
  • 4月15日 10:00〜
  • 4月16日 14:00〜

■競技日程

※2023年4月11日時点

第1日 4月13日(木)

  • 14:55 氷上オープニングセレモニー
  • 15:50 アイスダンス RD
  • 17:15 女子 SP
  • 19:25 男子 SP

第2日 4月14日(金)

  • 16:00 ペア SP
  • 17:25 アイスダンス FD
  • 19:00 女子 FS

第3日 4月15日(土)

  • 15:15 ペア FS
  • 16:50 男子 FS

第4日 4月16日(日)

  • 14:00 エキシビジョン

SP…ショートプログラム
FS...フリースケーティング
RD…リズムダンス
FD…フリーダンス

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