昨冬の中国の首都で閉幕した北京2022からおよそ5ヶ月が過ぎた真夏の東京。ひとりの世界的なフィギュアスケーターが、ある決意表明を行った。
そう、羽生結弦のプロスケーター転向の発表だ。
2度のオリンピック金メダルを獲得している羽生は、2022年7月、今後はプロスケーターとして新たなステージへと進んでいくことを笑顔で語った。
羽生といえば、オリンピックでの活躍はもちろんのこと、初のオリンピックチャンピオンに輝いたソチ2014を含むシーズン(2013/2014)に開催された国際スケート連盟(ISU)主催の「ISUグランプリ(GP)シリーズ ファイナル」において、初めて表彰台の中央に立っている。そして、平昌2018に向けた新たなオリンピックサイクルの中で、GPファイナル4連覇(2013-2016)という快挙を成し遂げているのだ。
■GPシリーズとは?
ウィンターシーズンの到来を感じさせる「ISUフィギュアスケートGPシリーズ」は1995年に産声を上げ、シニア選手が出場できる招待制(前年の世界選手権の成績に基づく)の国際フィギュアスケート大会で、毎年シーズンのはじまりとなる10月と11月にかけて6つの競技会が行われ、選手たちは順位に基づくポイントを獲得し、その獲得ポイントによる最終ランキングで上位6名(組)だけが、12月に行われるファイナルへの出場権を手にすることができる。これらファイナル大会を含む一連の国際大会をGPシリーズと呼び、とくに冬季オリンピックシーズンにおけるGPシリーズは、オリンピック前哨戦とも位置付けられている。
各GP競技会において、順位に基づき獲得できるポイントは以下の通りだ。
- 15ポイント
- 13ポイント
- 11ポイント
- 9ポイント
- 7ポイント
- 5ポイント
- 4ポイント
- 3ポイント
※カップル種目(ペア・アイスダンス)は、上位6位までに付与され、7位以下にはポイントが与えられない
■2022/2023日程
2022/2023シーズンのGPシリーズは以下の通りで、開催国とホストシティーの情報と併せて紹介しよう。
- 第1戦 スケートアメリカ 10月21日〜23日/アメリカ合衆国・ノーウッド
- 第2戦 スケートカナダ 10月28日〜30日/カナダ・ミシサガ
- 第3戦 フランス杯 11月4日〜6日/フランス・アンジェ
- 第4戦 MK John Wilsonトロフィー 11月11日〜13日/イギリス・シェフィールド
- 第5戦 NHK杯 11月18日〜20日/日本・札幌
- 第6戦 エスポー杯 11月25日〜27日/フィンランド・エスポー
- ファイナル 12月8日〜11日/イタリア・トリノ
■注目選手一覧
北京2022での銅メダルに続いて、昨シーズン(2021/2022)の締めくくりとなる世界選手権において、頂点に輝いた男子シングルの宇野昌磨と女子シングルの坂本花織は、先週末(10月8日)に行われた「Japan Open 2022」でも日本の優勝に貢献したばかり。今季での活躍と進化にも期待がかかる。
ここでは、宇野や坂本をはじめ、日本代表スケーターを中心に、今シーズンGP大会に出場予定の選手を以下の表にて紹介しよう。
※ISU掲載順による
- 男子シングル(10月7日付)
- 女子シングル(10月6日付)
- ペア(10月10日付)
- アイスダンス(9月15日付)
ミラノ・コルティナ2026に向けて、新たなオリンピックサイクルがまもなく動き出す。
Olympics.comでは、今シーズンのGPシリーズ第1戦からファイナルまで、放送予定と結果をお知らせする予定だ。
注目のGPシリーズ初戦となる「スケートアメリカ」は、現地時間10月21日に開幕する。