今シーズン(2022/2023)のISU(国際スケート連盟)フィギュアスケートグランプリシリーズ6戦すべてが終了し、その成績上位6名(組)だけが招待される「グランプリファイナル」が、いよいよイタリア・トリノにて現地時間12月8日に開幕する。男子シングルでは、オリンピック2大会連続でメダルを獲得している宇野昌磨をはじめ、三浦佳生、山本草太、佐藤駿の4名が、また女子シングルでは、北京2022で銅メダルを獲得した坂本花織にくわえて、三原舞依、渡辺倫果の3名が、さらにペアでは、首位通過でこのファナイル大会への出場権を獲得した、北京2022ペアで歴代最高となる7位入賞の三浦璃来/木原龍一の2名、合計9名が出場する。
さらに、ジュニアのグランプリファイナルも同日程・同会場にて行われ、男女シングルよりそれぞれ3名、ペア1組(2名)の合計8名が出場権を獲得しており、TEAM JAPAN全体としては総勢17名が、開幕まで3年と迫ったミラノ・コルティナ2026の開催国であるイタリアのアイスリンクへ集結する。
ここでは、大会の日程や放送予定、見どころなどを紹介しよう!
■日程・放送予定
【日程】
※2022年12月5日時点の情報
※日本時間で紹介(現地との時差は -7時間)
※シニアのみ紹介
第1日 12月8日 27:20〜
- ペアSP
- 男子SP
第2日 12月9日 25:35〜
- ペアFS
- アイスダンスRD
- 女子SP
第3日 12月10日 21:30〜
- 男子FS
- アイスダンスFD(27:40〜)
- 女子FS(29:00〜)
第4日 12月11日 22:00〜
- エキシビジョン
SP…ショートプログラム
RD…リズムダンス
FS...フリースケーティング
FD…フリーダンス
【放送予定】
■見どころ
2022年も師走を迎え、なにかと慌ただしい時期となってきたが、フィギュアスケーターたちにとっては、この忙しさは喜びでもあるだろう。なぜなら、選ばれしアスリートだけが出場できる大会のチケットを手にしたのだから。
そう、ISUのフィギュアスケートグランプリファイナルが、イタリア・トリノを舞台にして、いよいよ現地時間12月8日に開幕する。そして、今シーズンのファイナル大会には、男子シングル4名、女子シングル3名、ペア1組・2名の合計9名の日本代表が、出場権を獲得したのだ。
注目は、なんと言っても、第2戦のスケートカナダと、第5戦のNHK杯で、2大会連続でグランプリシリーズを制し、最終成績1位となってファイナル行きを叶えた三浦璃来/木原龍一のペア代表だ。
”りくりゅう”の愛称で親しまれているふたりは、昨シーズン(2021/2022)においてもグランプリファイナルの出場権を獲得していたのだが、新型コロナウィルス(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響により、大阪で開催予定だったファイナル大会は中止となってしまい、ふたりのファイナル初出場はお預けとなってしまった。そして、国際大会の出場機会が少ない中でも、上り調子のパフォーマンスが評価され、三浦と木原は北京2022のペア日本代表に選出される。そして、TEAM JAPANのメンバーとして、団体戦では日本のメダル獲得に貢献し、かつ単独のペア種目では、日本代表史上最高となる7位入賞を果たし、その名を歴史に刻んだ。
そんなふたりは、今季に入っても見る者を魅了する世界観と、圧倒的なパフォーマンスに一段と輝きを放ちながら、前述の通り欧米諸国の代表スケーターのスコアを上回って、シリーズ連勝を達成している。昨シーズンのやり場のない悔しさを乗り越え、進化の止まらない ”りくりゅう” の笑顔を、表彰台の中央でふたたび見ることができるのか、注目だ。
さらに、男女のシングルには、北京2022で銅メダルを獲得している宇野昌磨と坂本花織が出場する。また、昨シーズンの四大陸選手権で堂々の優勝を飾り、今シーズンのグランプリシリーズでは、第4戦のMKトロフィー(イギリス)と第6戦のエスポー杯(フィンランド)で、2大会連続で金メダルを獲得している三原舞依が出場する。このほか、ミラノ・コルティナ2026に向けて成長が楽しみな渡辺倫果や、三浦佳生、山本草太、佐藤駿といった若手選手も出場する。
このファイナルでは、ジュニアのグランプリファナイルも併催される予定で、日本からは男女シングルよりそれぞれ3名、ペア1組・2名の合計8名が、先輩スケーターたちとともに、開幕まで3年と迫ったミラノ・コルティナ2026の開催国であるイタリアのアイスリンクに登場する。
新たなオリンピックサイクルが動き出し、最初のグランプリファイナル大会で栄光を掴むのは、いったい誰なのかーー。
■GPシリーズとは?
ウィンターシーズンの到来を感じさせる「ISUフィギュアスケートGPシリーズ」は1995年に産声を上げ、シニア選手が出場できる招待制(前年の世界選手権の成績に基づく)の国際フィギュアスケート大会で、毎年シーズンのはじまりとなる10月と11月にかけて6つの競技会が行われ、選手たちは順位に基づくポイントを獲得し、その獲得ポイントによる最終ランキングで上位6名(組)だけが、12月に行われるファイナルへの出場権を手にすることができる。これらファイナル大会を含む一連の国際大会をGPシリーズと呼び、とくに冬季オリンピックシーズンにおけるGPシリーズは、オリンピック前哨戦とも位置付けられている。
各GP競技会において、順位に基づき獲得できるポイントは以下の通りだ。
- 15ポイント
- 13ポイント
- 11ポイント
- 9ポイント
- 7ポイント
- 5ポイント
- 4ポイント
- 3ポイント
※カップル種目(ペア・アイスダンス)は、上位6位までに付与され、7位以下にはポイントが与えられない
■2022/2023日程
- 第1戦 スケートアメリカ 10月21日〜23日/アメリカ合衆国・ノーウッド
- 第2戦 スケートカナダ 10月28日〜30日/カナダ・ミシサガ
- 第3戦 フランス杯 11月4日〜6日/フランス・アンジェ
- 第4戦 MK John Wilsonトロフィー 11月11日〜13日/イギリス・シェフィールド
- 第5戦 NHK杯 11月18日〜20日/日本・札幌
- 第6戦 エスポー杯 11月25日〜27日/フィンランド・エスポー
- ファイナル 12月8日〜11日/イタリア・トリノ
■日本代表
※2022年12月5日時点の情報
※カッコ内は最終順位