全日本フィギュアスケート選手権大会における男女シングルの歴代優勝選手を紹介。全日本選手権は例年12月末に開催され、オリンピックシーズンでは日本代表の選考を兼ねて行われている。※敬称略、2000年以降
■男子シングル
21世紀に入って、日本のフィギュアスケートの競技力向上や人気の盛り上がりは、女子だけでなく男子にも広がっていった。そのパイオニア的存在なのが、バンクーバー2010で日本代表史上初となるフィギュアスケート男子シングルでオリンピックメダルを獲得した高橋大輔だ。
高橋は、2005年から2007年までの全日本で3連覇を達成しており、2009年と2011年にも優勝しているので、通算で全日本5勝をあげている。一度は現役を退いたが、復帰後に村元哉中とのカップルでアイスダンスの表彰台にも立った。
2012年から2015年までの全日本で4連覇を達成し、日本史上初となるオリンピック男子シングル金メダルに輝いたのは、羽生結弦だ。羽生は、ソチ2014でオリンピック金メダルを獲得したのちも、国内のみならず国際大会でも数多のタイトルを獲得し、平昌2018では66年ぶりの偉業となる、オリンピック2連覇を達成する。さらに、2020年と2021年の全日本でも2連覇を達成し、通算6勝を数える羽生は、北京2022へ3大会連続オリンピック連続出場を果たして、4位入賞という成績を収めた。その後、2022年7月にはプロスケーターへの転向を表明し、精力的に活動している。
また、平昌2018で銀、北京2022で銅と、オリンピック2大会連続でメダリストに輝く宇野昌磨は、2016年から2019年までの全日本で4連覇を達成し、2022年と2023年でも優勝。今後、優勝回数をどれだけ伸ばしていけるだろうか。
■女子シングル
特筆すべき女子シングルのスケーターといえば、浅田真央だろう。2005年に東京で開催されたグランプリファイナルにて弱冠15歳ながら、世界のトップスケーターを打ち破って堂々の初優勝を飾り、列島に「真央ちゃん」フィーバーを巻き起こした。浅田は2006年から2009年までの全日本で4連覇を達成し、バンクーバー2010にてオリンピック初出場を果たし、銀メダルを獲得した。その後も、2010年と2011年に連覇を達成して、全日本では通算6勝を数える。2度目のオリンピック出場となったソチ2014のフリースケーティングで見せた浅田の完璧なパフォーマンスは、今でも語り継がれるオリンピックの伝説的な名演技となった。
2014年から2017年までの全日本では、平昌2018で4位入賞の宮原知子が4連覇を達成し、不動の地位を確立していた。平昌2018、つづく北京2022にも連続で出場し、女子シングルでは浅田のバンクーバー2010以来となるオリンピックメダル獲得の快挙を成し遂げた坂本花織は、2018年と2021年から2023年までの全日本で女王に輝いている。