世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催し、18歳以下の選手で争われる「第30回 WBSC U18ベースボールワールドカップ(以下:U18ワールドカップ)」がアメリカ合衆国フロリダ州において現地時間9月18日に最終日を迎え、決勝ならびに3位決定戦が行われた。スーパーラウンドを6チーム中4位で終えた日本代表の「侍ジャパン」は、3位決定戦で宿敵の韓国と対戦し、6−2で勝利を収め、銅メダル獲得で今大会を終えた。
スーパーラウンド
オープニングラウンド(予選)を経て、スーパーラウンドと呼ばれるセカンドステージに、日本を含む6チームが進出。現地時間9月15日から17日までの3日間、各チームは、オープニングラウンドで異なるグループに属していたチームとそれぞれ3試合ずつ行った。
グループBで2位となった日本は、今大会でまだ対戦したことのないグループAの上位3チームである、韓国、オランダ、アメリカ合衆国と、このスーパーラウンドで顔を合わせた。
第1戦 vs 韓国
現地時間15日に行われたスーパーラウンド第1戦の相手は、グループAで2位通過の韓国だった。後攻の韓国が前半から猛攻を仕掛け、1回裏で4点を先制すると、つづく2回裏では2点、3回裏では1点を追加され、日本は7点のリードを許す。結局、日本は最後までその差を埋めることができないまま、試合は終了。6回裏でも1点を追加した韓国に大差(0−8)で敗れ、日本はスーパーラウンド初戦から黒星をつける。
第2戦 vs オランダ
現地時間16日、スーパーラウンド第2戦の相手は、グループ3位通過のオランダ。第5イニング終了時点で降雨によるコールドゲームが決定し、後攻の侍ジャパンが、3回裏に入れた1点が決勝点となり、1−0で白星をあげた。
第3戦 vs アメリカ
スーパーラウンドの最後の相手は、今大会ホスト国のアメリカだった。5戦5勝でグループAの首位に立つ強敵を相手に、日本は前半で3−2とリードするも、降雨により試合は中断。天候回復の見込みがないことから、この日(現地時間17日)はサスペンデッドゲームとなり、大会最終日(現地時間18日)の午前から試合を再開することとなった。
気持ちを切り替えて迎えた最終日、日本に勝てば決勝戦進出となるアメリカの気迫は、前日からさらに漲っていた。3回表ノーアウト二、三塁の日本の攻撃から試合は再開されると、アメリカ投手に三者連続三振を奪われ、日本は大きなチャンスをいきなり奪われる。そして、両チームともに追加点のないまま迎えた最終7回裏、日本のエラーも逃さず、アメリカは2点を追加して、4−3でサヨナラ勝利を収め、決勝行きを果たした。
他チームの成績と合わせ、最終的に日本はスーパーラウンド4位となり、決勝進出を逃したものの、3位決定戦へ回ることとなった。スーパーラウンドの最終順位は以下の通り。
- チャイニーズ・タイぺイ
- アメリカ
- 韓国
- 日本
- オランダ
- メキシコ
3位決定戦 vs 韓国
アメリカとの試合に敗れたわずか数時間後、若き侍ジャパンは銅メダルをかけて宿敵の韓国と対戦する。日本代表の主将を務める山田陽翔が「落ち込んでいる暇は無い(侍ジャパンオフィシャルサイトより)」と語ったように、先攻の日本チームは1回表に先制点を入れると、つづく2回表には5点の大量得点を重ね、前半から猛攻撃を仕掛ける。4回裏では韓国に2点を許すも、スーパーラウンド第1戦でのリベンジを果たすように、その後は最後まで相手打線を封じ込め、6−2で勝利を収めた。これにより、日本はU18ワールドカップで2大会ぶりのメダル獲得を成し遂げた。
なお、今大会の決勝では、アメリカがチャイニーズ・タイペイを5−1で下し、ホームでの優勝を飾っている。
U18日本代表選手
※2022年9月2日付
投手
- 森本哲星
- 山田陽翔
- 川原嗣貴
- 香西一希
- 宮原明弥
- 生盛亜勇太
- 吉村優聖歩
捕手
- 渡部海
- 松尾汐恩
- 野田海人
内野手
- 赤堀颯
- 藤森康淳
- 伊藤櫂人
- 光弘帆高
- 内海優太
- 鈴木斗偉
外野手
- 安田淳平
- 海老根優大
- 浅野翔吾
- 黒田義信