バドミントンの国別対抗戦となる2年に1度のトマス杯&ユーバー杯では、各地域・大陸の予選を勝ち抜いた国など16チームが出場し、4組に分かれて予選リーグを行い、各上位2チームが準々決勝に進み、その後、準決勝、決勝と続く。
各対戦では通常シングルス3試合、ダブルス2試合が、シングルス→ダブルス→シングルス→ダブルス→シングルスの順で行われる。
男子の強豪国がぶつかり合うトマス杯において、日本勢は2014年に初めて優勝。2018年は決勝で中国に敗れ2位、2020年は準決勝で中国に敗れベスト4(優勝はインドネシア)の成績を収めている。代表の朴柱奉(パク・ジュボン)監督は、前回大会以上の成績を今年のトマス杯の目標に掲げる。
タイ・バンコクで行われる今大会で、日本男子はまず予選リーグのグループDでマレーシア、イングランド、ニュージランドと対戦する。
ここでは男子シングルス5選手、ダブルス7選手の日本男子の布陣を見てみたい。
男子シングルス、エース桃田から期待の若手・奈良岡まで
男子チームの主将を務めるのは、男子シングルス世界ランキング2位の**桃田賢斗**。直近のアジア選手権では、世界ランク52位の選手と対戦して初戦で敗退し、3月の全英オープン(Super1000)では準々決勝敗退、同じく3月のドイツオープン(Super300)でも初戦で姿を消すなど、本来の力を発揮できていない。
エースとして1試合目に出場することが予想される桃田は、代表発表オンライン会見で、「1試合目はすごく緊張すると思うんですけど、みんなにいい流れを持ってこれるような、泥臭く粘り強いプレーをしたいなと思います」と意気込みを語った。
桃田とともにチームに貢献したいと力を込めるのが、東京オリンピックの出場枠を競い合った**常山幹太(つねやま・かんた)と西本拳太**。日本勢2番手の常山は、2021年10月のフレンチオープンでチャイニーズ・タイペイのチョウ・ティエンチェを破ってSuper750の大会で初優勝を果たしている。世界ランク14位。一方の西本は日本ランキング3位で、世界ランクでは20位に位置している。
また、B代表で腕を磨く20歳の秦野陸や、同じく20歳の奈良岡功大にも注目したい。奈良岡は4月に行われた韓国マスターズ(Super300)で準優勝を果たし、日本男子シングルスのランキングで4位に躍り出るなど、パリ2024オリンピックに向けて今後の活躍が期待されている。
男子ダブルス4位の保木&小林や東京2020銅メダルの渡辺も
男子ダブルスで存在感を放つのが、中学時代からペアを組む保木卓朗&小林優吾組。男子ダブルス世界ランク4位の「ホキコバ」こと保木&小林組は、東京オリンピックの出場権を逃したものの、2021年12月のワールドツアーファイナルと、世界選手権において日本人男子ペアとして初めて優勝を果たした有力ペア。
一方、世界ランク23位の古賀輝&齋藤太一組はアジア選手権で2回戦敗退となったものの、1回戦では全英オープンを制したインドネシアのマウラナ&フィクリ組を相手に粘り強いプレーで勝利を上げている。
この2組に加え、2021年の世界選手権でベスト8入りし、今年からA代表に昇格した竹内義憲&松居圭一郎組や、普段は混合ダブルスで活躍する、東京オリンピック銅メダリストの**渡辺勇大**が代表入りしている。渡辺がどのように起用されるのかにも注目したい。
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