16チームが参加し、世界一のチームを決めるバドミントンの女子ユーバー杯。男子トマス杯と同様、4組に分かれて予選グループを戦い(それぞれシングルス3試合、ダブルス2試合)、各上位2チームが準々決勝へと進む。
日本女子は2010年以降、常にベスト4以上の成績を残しており、2018年は優勝、前回の2010年は準優勝。5月8日から15日の日程で行われる今大会では、予選グループAでインドネシア、フランス、ドイツと対戦する。2大会ぶりの優勝を狙う日本女子シングルス5選手、ダブルス7選手を見てみよう。
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山口茜、奥原希望、女子シングルスの2枚看板
日本女子シングルスで安定した強さを誇るのが、山口茜。昨年12月の世界選手権、今年3月の全英オープン(Super1000)で優勝した山口は、先日行われたアジア選手権で2位に輝くと、5月3日発表の世界ランキングで、2019年9月以来となる1位に返り咲いた。
トマス杯&ユーバー杯では世界ランクの高い順に試合が行われるため、山口が第1試合に出場することが予想される。山口は「自分に集中して、自分のいいプレーを出して、その上でいい流れを作っていきたい」と、まずは自分の役割をきっちりこなすことを誓う。
一方、山口と並び日本女子シングルスの2枚看板とされるのが世界ランク6位の**奥原希望**。アジア選手権の初戦を肉離れの影響で途中棄権。自身のインスタグラムでは「大事をとっての判断」とつづっており、コンディションが心配されるものの、女子を牽引する存在であることには変わりはない。
また、女子キャプテンを務めるのが、世界ランク13位の髙橋沙也加。4月中旬に行われた代表発表会見では、「前回は準優勝という結果で終わり悔しい思いをしたので、みんなで力を合わせて優勝を目標に一戦一戦頑張っていきたいと思います」と意気込みを語った。
さらにB代表でしのぎを削る川上紗恵奈と郡司莉子(ぐんじ・りこ)もメンバー入り。19歳の郡司はパリ2024オリンピック期待の若手として注目を集める存在だ。
女子ダブルスは世界ランク10位以内に日本勢3組
世界ランク10位以内に3組がランクインしている日本女子ダブルスからも目が離せない。
東京2020オリンピックに出場した世界ランク3位の「フクヒロ」こと**福島由紀&廣田彩花(さやか)組、同5位の「ナガマツ」の愛称で知られる永原和可那&松本麻佑**組が日本女子を盛り上げる。
フクヒロといえば、東京オリンピック直前に廣田が膝を故障し、痛みを抱えて大会に挑んだ姿を記憶している人も多いだろう。大会後の手術を経て、復帰戦となった3月の全英オープンでは初戦で敗退したものの、アジア選手権ではベスト4。「焦らず、フクヒロらしく」を合言葉にふたりのペースで成長を続ける。
福島&廣田組、永原&松本組の背中を追って力を伸ばしているのが、世界ランク7位の志田千陽&松山奈未組。2020年にA代表入りした「シダマツ」ペアは、昨年から今年にかけてグレードの高いインドネシアオープン(Super1000)や全英オープンで優勝を重ね、勢いに乗っている。
この3組に加え、近年、混合ダブルスを中心に活躍している、リオ2016オリンピック女子ダブルス金メダリストの**松友美佐紀**も名を連ね、チーム一丸となって優勝を目指す。
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