大阪国際女子マラソン2023┃コースの特徴は?今年は変更点も

2023年の第42回大阪国際女子マラソンは1月29日12時15分にスタート。今回からコースに変更が加えられており、日本記録の更新も期待されている。ここでは12年ぶりにアップデートされた新たなコースの変更点を紹介する。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
Marathon
(2015 Getty Images)

第42回 大阪国際女子マラソン大会が2023年1月29日に行われる。ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ、ブダペスト2023世界陸上競技選手権と杭州2022アジア競技大会の選考競技会、そしてパリ2024オリンピックにつながるマラソングランドチャンピオンシップチャレンジを兼ねて行われる同大会。ヤンマーフィールド長居(大阪府大阪市)発着のコースは、12年ぶりに変更が加えられた。ここではその変更点を紹介していく。

■第42回大会のコース変更点

  1. 折り返しポイントなし
  2. アクセントとなるアップダウンの追加
  3. より応援しやすいコース設定

大会主催者は2022年9月28日に新たなコース変更を発表した。コースの変更は第30回大会(2011年)以来、12年ぶりとなる。その背景には、この大会から新たな日本記録が生まれてほしいという意図がある。

1つ目のポイントは、折り返しポイントをなくしたことだ。従来は御堂筋を往路、復路で使用し、道頓掘橋南詰めに折り返しポイントを設置していた。新たなコースでは御堂筋を復路のみで使用。折り返しをなくすことにより、ターンする際の減速を防ぐことができる。

2つ目はアクセントとなるアップダウンの追加。高低差9mのフラットなコースに、アクセントとなる高低差約18mのアップダウンが取り入れられた。20km地点過ぎからの上り坂の後、中間点過ぎから約1kmの下り坂が続くコースとなる。これによって、後半に向けてスムーズにスピードアップができる効果が期待されるという。

最後は選手にとってはもちろん、沿道のファンにとってもうれしいコース設定への変更だ。長堀通(玉造から新橋)をコースに取り入れ、大阪城公園内の走路を往路、復路と2回走行することなどにより、沿道の観戦場所を整えるという。また、御堂筋では緩速車線(側道)のみを使用。至近距離で選手の応援ができるほか、選手にとってはより身近に声援を感じられることになる。

なお、2023年大会のみヤンマースタジアム長居が改修工事で使用不可のため、ヤンマーフィールド長居(長居第2陸上競技場)がスタート、フィニッシュ地点となる。

新旧コースの比較(大会公式サイト)

■識者のコメント

今回のコース変更にあたり、2人のレジェンドのコメントが寄せられている。アテネ2004オリンピックの女子マラソン金メダリストであり、現日本記録保持者の野口みずき氏と、大阪国際女子マラソンを2度制し、2022年に現役を引退した福士加代子氏だ。

野口みずき氏

20km過ぎのアップダウンは、少しずつレースの流れが変わってくるポイント。近年は早い段階でスパートかけてみようとする選手も増えており、今までと違ったレース展開がみられるのではないでしょうか。私自身はアップダウンがあった方がリズムを取りやすかったです。玉造筋の3回走る区間は沿道との距離が近く、応援から力をもらえる感じがします。

福士加代子氏

個人的には折り返しの、行った道を戻る感覚が嫌いだったので折り返しがなくなるのはいいですね。減速して折り返すのではなく、カーブなら流れで走れるので、淡々と走る日本人選手向きでは。中間点付近の坂は、上りが苦しくても下り坂で加速していけるので、気分転換ができ、選手によってはリズムがとりやすいと思います。

■日程・スタート時間

1月29日(日)12:15 スタート

■放送予定

※2023年1月11日時点の情報

■出場選手

※2023年1月26日時点/大会公式HP掲載順

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