【東京オリンピック出場枠争い】ソフトボール:開催国枠の日本は北京五輪に続く優勝を狙う。強敵アメリカもすでに出場権を確保

出場枠が「6」に減ったことで予選が激化

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東京五輪で3大会ぶりに実施されるソフトボールは、日本にとって、2008年の北京五輪に続く優勝が期待される種目だ。開催国枠が確保されている日本のほか、2018年の世界選手権を制したアメリカがすでに出場権を獲得。残り4枠は、今後行われる予選大会によって争われる。

残り4枠をかけ、各大陸の予選が行われる

ソフトボールは東京五輪において、2008年の北京五輪以来、3大会ぶりに実施される。出場チーム数は、開催国枠の日本を含めた6チームで、5チームは予選大会などを経て決定する。以下の条件を満たしたチームには、東京五輪への出場権が与えられる。

2018 WBSC世界女子ソフトボール選手権大会

2018年8月2日~12日に千葉県にて開催。アメリカが決勝で日本を延長戦の末に下し、連覇を達成した。この結果、アメリカは開催国の日本に次いで東京五輪出場を決めた。WBSCは「世界野球ソフトボール連盟」の英語名の略称。

アフリカ/ヨーロッパ予選

2019年7月23日~28日にオランダのユトレヒトで開催。8チームによって争われ、優勝チームが東京五輪への出場権を獲得する。出場チームは、2019年ヨーロッパソフトボール選手権の上位6チームと2019年アフリカソフトボール選手権の上位2チーム。

アメリカ大陸オリンピック予選

2019年8月25日~9月1日にカナダのバンクーバーで開催。最大16チームが出場し、上位2チームが東京五輪の出場権を手にする。出場チームは2019年のパンアメリカン競技大会の最終順位によって決定。

アジア/オセアニア予選

2019年9月24日~29日に中国の上海で開催。2019年アジアソフトボール選手権の上位6チームと2019年オセアニアソフトボール選手権の上位2チームが出場し、計8チームによって東京五輪への最後の1枠を争う。

アジア/オセアニア予選が終了し、参加国が確定

2019年6月末時点で、開催国枠の日本、世界選手権優勝チームとして出場権を確保しているアメリカのほか、残り4枠となった出場枠を各国が争う構図だ。

ソフトボールは、1996年のアトランタ五輪から2008年の北京五輪まで、過去4度のオリンピックで実施されており、4大会中3大会で金メダルを獲得しているアメリカを筆頭に、日本、オーストラリア、カナダ、中国が全4大会に参加している。これらのチームは、東京五輪への出場も有力視されている。

ただ、世界選手権の優勝チーム枠にアメリカが入ったことにより、1枠しかないアジア/オセアニア予選優勝チーム枠をめぐってオーストラリアと中国が激突し、オーストラリアが出場権を獲得した。全体の出場チーム数が北京五輪までの「8」から東京五輪では「6」に減ったことで、予選の厳しさが増加した格好だ。

激化する予選の一方で、開催国枠での出場が決まっている日本は、チームの強化に多くの時間を費やすことができるメリットを生かし、北京五輪に続く金メダル獲得を実現できるだろうか。

東京オリンピック出場確定国(10月29日時点)

  • 日本(開催国)
  • アメリカ(2018 WBSC世界女子ソフトボール選手権大会)
  • イタリア(ヨーロッパ・アフリカ)
  • メキシコ(アメリカ)
  • カナダ(アメリカ)
  • オーストラリア(アジア・オセアニア)
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