東京2020

Olympic Games Tokyo 2020

東京2020トーチ

聖火トーチの技術的な詳細

説明

このトーチは、日本のシンボルツリーである桜からインスピレーションを得た。トーチの上部は5枚の花びらで構成され、そこから炎が出るようになっており、上から見ると桜の花の形に似ている。トーチのピンク色も桜にちなんだもので、中央上部には東京2020のエンブレムが描かれている。トーチは、高熱の青い炎と無炎の触媒反応を起こす2つの燃焼機構を搭載。これにより、炎は燃え続け、赤みがかった色になる。

カラー

サクラ、ゴールド

長さ

71cm

素材構成

アルミニウム(うち30%は再生材)

燃料

プロパン

デザイナー/メーカー

吉岡徳仁デザイン事務所 / UACJエクストルージョン(ハウジング)、LIXIL(材料)、新富士バーナー(燃焼機構)、ENEOSグローブ(燃料/燃料筒)。

トリビア

  • トーチの約30%を占めるリサイクルアルミニウムは、2011年に発生した東日本大震災の被災者向けプレハブ仮設住宅に使用されていたもので、このトーチはそのリサイクルアルミニウムを使用している。
  • トーチは、機械的にアルミニウムを抽出する工程を経て、継ぎ目のない1枚の金属板から製造されている。
  • 水素を燃料とするトーチは、大豊精機株式会社、トヨタ自動車株式会社などの協力で製作された。水素は太陽エネルギーで製造されたものを使用。このトーチは、福島県、愛知県、東京都でのリレーで使用された。
(2020 Getty Images)

ルートデザインと詳細

2020年3月12日、コロナウイルスのパンデミックを背景に、オリンピアで聖火が点火された。翌日、聖火がスパルタを通過するのを見ようと多くの人々が集まったため、国民を感染のリスクにさらすことを避けるため、ギリシャでの残りのリレーを中止することが決定された。しかし、3月19日、パナテナイック競技場で行われたセレモニーでは、観客はいなかったものの、当初の予定通り、聖火は大会組織委員会に引き渡された。

3月20日、聖火は宮城県の松島基地に到着した。レスリングでオリンピック3連覇を達成した吉田沙保里と柔道でオリンピック3連覇を達成した野村忠宏が、航空機から聖火の入ったセーフティランプを降ろしてきたのである。その後数日間、東日本大震災で最も大きな被害を受けた地域へ、連帯の意を込めて、岩手県、宮城県、福島県の各地を聖火が通過した。

3月24日、コロナウイルスの大流行により、国際オリンピック委員会と東京2020大会組織委員会は、大会の開催を2021年に延期することを発表。3月26日に福島県のJヴィレッジでスタートする予定だったリレーも延期となった。聖火は数日間、福島県で展示されていたが、その後、ウイルス対策の一環として、組織委員会により一般公開から外され、東京で保管されることになった。8月31日、東京の日本オリンピックミュージアムで聖火が公開され、特別セレモニーが開催された。2020年11月7日現在、全国各地域で公開されている。

2021年3月25日、当初想定していた前年と同じプランで、121日間にわたる47都道府県横断リレーが福島県のJヴィレッジからスタート。第1走者は、ロンドン2012メダリストの岩清水梓で、2011年の女子ワールドカップで優勝したチームメートも伴走した。途中、那智の滝や法隆寺などの名所を訪問。4月12日には、奈良県で109歳の賀川滋子さんがリレーに参加した。5月17日には、平和の炎が燃え続ける広島の平和記念公園を訪れ、リレーを行った。しかし、地域によっては、コロナの流行状況に応じてリレーの一部を変更したり、セレモニーに置き換えたりしているところもある。例えば大阪では、4月13日と14日の2日間、無観客の公園で聖火ランナーが炎を掲げた。7月23日に行われた東京での開会式では、吉田沙保里と野村忠宏がスタジアムに炎を運び、長嶋茂雄、王貞治、松井秀喜の元プロ野球選手3人に炎を渡した。続いて、医師の大橋博樹さん、看護師の北川順子さん、パラリンピックアスリートの土田和歌子が共同で炎を運んだ。そして、岩手、宮城、福島の3県の小学生6人が炎を運び、大坂なおみが富士山を模した八角形のステージに登り、聖火台に点火した。

リレー: 情報と数字

開始日

2020年3月12日、オリンピア(ギリシャ)

終了日

2021年7月23日、東京オリンピックスタジアム(日本)

最初の聖火ランナー

アンナ・コラカキ:射撃のオリンピック出場選手(2016年、2020年、2014年のユースオリンピック出場)、リオ2016の金・銅メダリスト。

最後の聖火ランナー

大坂なおみ:テニスのオリンピック出場選手(2020年)。

聖火ランナー数

ギリシャと日本で10,515名の聖火ランナーを募集。応募者の国籍は問わないが、2008年4月2日以前に生まれ、聖火を運びたい場所と特定のつながりがあることが条件。また、地域社会で積極的に活動している人や、困難な状況下でも不屈の精神を発揮している人が優先された。応募は日本コカ・コーラ、トヨタ自動車、日本生命、NTTコミュニケーションズ、または都道府県を通じて行われ、最大5件まで応募できるが、当選は1件のみである。2021年への延期に伴い、すでに決定していた聖火ランナーが優先されることになった。

走行距離

2,000kmを走破。

通過国

ギリシャ、日本。

トリビア

オリンピックの聖火リレーの歴史で初めて、女性のアンナ・コラカキが最初の聖火ランナーとなった。

佐藤オオキがデザインした競技場の聖火台は、太陽を表している。花のように開いて、希望と活力を象徴している。東京湾に近い夢の大橋にも、同じように小さな台が設置された。開会式の直後、リオ2016のバドミントンダブルス金メダリストの高橋礼華によって点火された。その炎は大会期間中、ずっとそこで燃え続けていた。どちらの聖火台も燃料は水素。

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ブランド

ビジュアル・アイデンティティは、各オリンピックごとに作成される

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メダル

オリーブ冠に始まり、メダルのデザインも年々進化

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マスコット

オリジナルイメージは、オリンピックのスピリットを体現しているものでなければならない

マスコット

トーチ

オリンピックを象徴するものとして、開催国独自のバージョンを提示

トーチ