パリ2024オリンピック予選を兼ねてスイス・ローザンヌで行われているスケートボード・ストリートの大会「WST: ローザンヌ・ストリート2023」で、9月15日現地時間午後に女子準決勝が行われ、織田夢海(ゆめか)をはじめ日本選手4人が上位8人のみで行われる決勝進出を決めた。
準決勝首位通過は、東京2020オリンピック銀メダリストのライッサ・レアウ(ブラジル)。Olympics.comでは決勝(16日)の模様を無料でライブ配信。
現地時間午後2時ごろに始まった女子準決勝では、14日に実施された準々決勝を勝ち抜いた16選手が2組に分かれて滑走。45秒でパーク内を自由に滑るラン2本、1つの技を競う「ベストトリック」を5本行い、ランの高得点1つ、ベストトリックの高得点2つの合計点数で順位が競われた。
1組目に登場した織田は、2本のランを終えた時点で4位に沈むも、ベストトリックの3本目と4本目を88点台という高得点でそろえて合計235.89点で、1組目終了時点でレアウ(236.64点)に続き暫定2位に立った。
2組目には東京2020オリンピック金メダリストの西矢椛、銅メダルの中山楓奈(ふうな)らが登場。西矢はランで58.41点、ベストトリックでも最初の2本を80点以上でそろえて、危なげなく決勝進出圏内にランクイン。
一方の中山は、ベストトリックの最初の2本を失敗。残り3本のうち2本で高得点が必要という状況の中で3本目をドロップインしたが、気持ちが整わなかったのか一旦仕切り直して再びドロップイン。その仕切り直しがうまくいき、3本目、4本目を決めて合計得点を233.70点として決勝進出を決めた。
ヒート後のインタビューで、中山は「決めなきゃ決めなきゃって、2本目で力みすぎていた」と語り、3本目については、「マイナス表現になっちゃうけど、もう無理だって思いながら入りました」。「正直、諦めてた。ダメもとでやったら力がいい感じに抜けた」ことを明かした。明日行われる決勝では、「笑顔で滑れたらいいなと思います」と語った。
また、6月にローマで行われたオリンピック予選では準決勝で転倒して途中棄権となった吉沢恋(ここ)は、準決勝のランでレアウの66.70点に続く、この日2番目の高得点65.00点を叩き出して好スタートを切ると、ベストランの1本目、3本目で76.11点、86.88点をマークして合計227.99点の6位で決勝進出を決めた。
吉沢は、「前回(のローマ大会)は『決めなきゃ上がれない』ということで焦って怪我してしまって(決勝)上がれなかったから、自分で反省して練習した。こういう形で決勝に上がれるのは嬉しい」とし、「明日は自分が準備してきた技を完璧に全部乗って(成功させて)、表彰台に乗ることが1番の目標です」と語った。
準決勝に進出していた上村葵、伊藤美優はそれぞれ12位、13位で敗退した。
[準決勝を通過した8人]
- ライッサ・レアウ(ブラジル)236.64
- 織田夢海(日本)235.89
- ページ・ハイン(アメリカ合衆国)234.54
- 中山楓奈(日本)233.73
- 西矢椛(日本)228.34
- 吉沢恋(日本)227.99
- パメラ・ローザ(ブラジル)225.60
- ローズ・スヴェッツロット(オランダ)222.70