2歳上の兄の影響を受け、6歳でスケートボードを始めた。父が紹介してくれた動画を参考にしながら、めきめきと実力をつけていった。スケートボードを初めてからわずか3年ほどで、早くも頭角を現わしていたという。
その名が知れ渡ったのは、2019年に行われたアクションスポーツの祭典、X Gamesのミネアポリス大会だ。11歳で出場したこの大会で、西矢は銀メダリストを獲得。同種目の史上最年少メダリスト記録も更新した。2021年には世界選手権でも銀メダルに輝き、Tokyo2020オリンピック出場もつかんだ。
1年の延期を経て、2021年に母国で行われた檜舞台。西矢は予選2位で決勝に進んだ。2回のランを終えた時点で、順位は3位。すでにメダル圏内にはつけていたが、ここからが西矢の見せ場だった。ミスが続いた中で迎えたベストトリック3本目で高得点を挙げると、4本目はビッグスピンボードスライドを決めて高得点を連発。首位に浮上して最終5本目を迎えた。ここでも階段の手すりを使ったトリックを成功させてガッツポーズ。実況者による「真夏の大冒険」というフレーズとともに、西矢の名が日本中に広まった瞬間だった。
13歳と330日でのオリンピック金メダル。バルセロナ1992で岩崎恭子さんが樹立した14歳と6日の記録を抜いて、日本史上最年少オリンピック金メダリストの称号を得た。スケートボードはTokyo2020で初めて採用された競技でもあるため、「初代チャンピオン」という肩書も手にしている。
なお、この記録はギネス記録にも認定。銀メダルのライサ・レアル(ブラジル)、銅メダルを獲得した中山楓奈とともに、「オリンピック表彰台における合算年齢の最年少記録(Youngest Olympic podium)」というカテゴリーでもギネス記録として認定された。
一躍トップアスリートの仲間入りを果たした西矢だが、その素顔はいたってノーマルな学生だ。世界を股にかけて大会を転戦することはあるが、普段は学校で学び、友人に囲まれ、スケートボードを楽しむ。インタビューで感じさせる雰囲気は「隣の家の少女のような」とも形容されている。
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